海辺の町から

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海辺の町の散髪屋さん

2020-12-10 08:30:03 | 日記

  今日も晴天です 日中は暖かくなりそうな


  親友からのプレゼント 福島在住の女流画家の絵画です


海辺の町には一件の散髪屋さんがあります。
看板もなければ何も無い知る人ぞのみのお店です。
お店を開けるのは不定期でほぼひと月に一度のようです。
客人は唯一人 40年来の付き合いです
黒々としていた髪も今では寂しげに少し ロマンスグレイとは程遠く
昔は東映ニューフェースの最終審査まで行ったと自慢話を何度聞かされたことか
長年通っているせいか注文が多く切れ残しがあるとか文句も言いますし
なのに支払いは未だかつてないそうな
女店主はもう閉めようかと客人が来る度に話をするらしいのですが
聞き入れて貰えないそうです。
あるとき女店主はバリカンで裾を整える積もりが
バリカン0ミリで頭頂部付近まで刈り上げたらしく
客人気付かずに事なきをえましたが外出時の帽子の着用を勧めたそうです。
不審に思った客人は鏡を見て不自然な髪型に薄々気付いたようですが
真後ろ客人には分かりようもありませんでした。
笑うに笑えずでも大笑いをしていた女店主です。
一週間前からサンパツサンパツーと予約が入っており 
気分次第の散髪屋さんは渋々お店を昨日開店
街まで行ってプロの散髪屋さんにお願いしたら良さそうなものを
頑なに海辺の町の散髪屋さんの開店を待っています。