ドバイ駐在員ノート

一人の中年会社員が、アラブ首長国連邦ドバイで駐在事務所を立ち上げて行く過程で体験し、考えたことの記録。(写真はイメージ)

強制されない交通ルール 最低速度制限

2008年05月22日 23時04分13秒 | 車/交通事情
今年の第一四半期、ドバイの交通事故死者や79人で、昨年同期の65人に比べて20%増加したそうだ。

もっとも、政府は交通違反の取締を強化していて、昨年第一四半期に検挙された交通違反の数400,000に対して、今年は720,000件になっているという。実に1.8倍だ。


この内、制限速度違反は70%の増加、交通妨害(blocking trafic flow)が144%の増加、シートベルトの不着用はなんと10倍に増えたそうだ。減っているのが、道路の合流地点における違反(優先順位の無視だろうか?)で40%の減、これは合流地点にレーダーを取り付けためであるとの判断から、警察では今後レーダーの数を2倍にするとのことだ。

身近につかまった人がいないので、取締がないものと思っていた運転中の携帯電話の使用は、実際に取締られているようだ。今年4月には114件の検挙があったという。

およそ全ての交通違反の取締が強化される中で、全く取り締まられていないのが、最低速度の制限。現在高速道路に設置されているレーダーは最高速度オーバーを捕捉することはできても、最低速度未満の運転を捕捉するようにはできていないらしい。また、この国では今のところ、パトカーがスピードガンを積んで巡回するということはしないようで、結局最低速度違反を取り締まる方法がない。

もっとも、シェイク・ザイード・ロードなどの高速道路で、交通渋滞でもない限り、ノロノロ運転にはお目にかかることはめったにない。欧米にある制度を真似て導入してはみたものの、よく考えてみたらそれほど必要ではなかった、という一例かもしれない。

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