テレビドラマや映画の多くは、ハッピーエンドになっている。代表的なドラマとしては、日本では「水戸黄門」が挙げられる。水戸黄門は、主役やわき役を入れ替え、ずっと作り続けられてきたテーマだ。ドラマの展開は、暴君や悪徳商人によって、住民がこれでもかこれでもかと痛めつけられ、苦しめられる。そこに、水戸黄門が現れ、最後のクライマックスでは、水戸黄門や家来と悪人との立ち回りが行われ、頃合いを見計らって、印籠が出され、「控え!控え!この紋所が目に入らぬか!」で、悪人が観念してドラマは終わる。
同じようなパターンを繰り返しているのが、マカロニウエスタンだ。マカロニウエスタンでは、悪人は治世者ではなく、個人の悪者であることが多いのだが、話の流れは、「水戸黄門」と同じように、悪者が悪の限りを尽くし、主人公はそれに耐える。悪者は増長して、悪の限りを尽くす。我慢の限界を越えた主人公が反撃に出て、最後、決闘が行われて、主人公が勝つ。
この両者のストーリー展開が非常に似ているように思う。どちらが先だったのかは分からない。でも、このハッピーエンドの展開は、見ているものに安心感を与えて、納まりが良い。
ところで、今回の新型コロナウイルス問題、どのような納まりを見せることになるのだろうか?ハッピーエンドなんてあり得ない。すべてが一段落した後、人々はどのように気持ちを整理し、自分を納得させて行くことになるのだろうか?全く先が見えない不安が蔓延しているように思う。早く終わって欲しいものだ!