秋篠宮殿下が大嘗祭に関連して、記者会見で意見を述べた。大嘗祭は天皇家が主催する宗教行事、宗教色が強いので、国費を使うのはどんなものか、身の丈にあったものにしたいと一言口にしただけで、新聞各社は一斉に「憲法に抵触のおそれ」という記事を報じた。これは、暗に大嘗祭への国の出費について論じれば、皇族が憲法違反をしたことになる、(そうならないように)決めたことを粛々と実行するという政府のメッセージを垂れ流したに過ぎないと思う。天皇が退位をしたいと率直な考えを述べた時にも、同様の報道がなされ、結局、政府の意のままに、事が運んだという経緯がある。
そもそも大嘗祭は宗教行事だという最高裁判決を無視し、皇室の意向に全く配慮せずに、大嘗祭に乗じて、内外の要人を大勢を集め、盛大に行うことで、政府の力を知らしめようとする意図が政府にあるのではないかという気がしてならない。皇室の行事に、皇室の意向を無視して、横やりを入れているのは安倍政権なのではないか?憲法違反のおそれがあるのは、安倍政権そのもので、話の順序は全く逆だいう気がしてならない。
マスコミは、政府のメッセージを代弁するだけでなく、自分の頭を使って、きちんと吟味してから、報道すべきではないかと思う。