※パレスチナ子どものキャンペーン http://ccp-ngo.jp/
会報「サラーム」NO.86(2010.5.8発行)より、一部転載させていただきます。
サラーム = 「平和」 です。
***************************
◆ガザの現状 ~~通信員:イブラハム・スーラーニ氏~~
【 85%が貧困 】
貧困と失業は同じく悪化しています。
国連機関によれば、貧困層は人口の85%を超えました。
まだ収入があるのは国連の職員、
パレスチナ自治政府(アッバス大統領)の公務員(彼らは自宅待機状態)、
事実上のガザ政府(ハマス政権)の公務員だけですが、
その給与は出費に見合うほどはありません。
物価の高騰で平均的な支出は以前の3倍になっているからです。
缶詰、野菜、衣料品、生活用品、燃料すべてが高騰しているのです。
3月にハマスが資金的に危機状況になって以来、
事実上のガザ政府は公務員の毎月の給与を支払えなくなっています。
この状態はエジプトが国境のコントロールを強化して密輸取締りを強めたために起こっています。
そのため、安定した収入を持たない人が増大しているのです。
失業も増加し、大学を卒業した人が職を見つけるのはますます困難になっています。
労働者の組合は25万人が失業していると推定しています。
その半数は以前、イスラエルへ出稼ぎに行っていた人たちで封鎖によって職を失ったのですが、
残りの半分はこの3年間の封鎖で崩壊した商業、製造業、農業からの失業者です。
【 発電機の事故が続く 】
停電が日常的にコミュニティを麻痺させています。
2月になってから毎日続く停電は悪夢のように生活を襲います。
その原因はガザの発電所の燃料費を負担しているEUが、
これまでイスラエルの燃料会社に直接支払っていた代金を
ラマッラのパレスチナ自治政府を通して払うように変えたことにあります。
ラマッラはガザへの燃料供給をコントロールすることで
ハマスに圧力をかけようとしているのです。
それに加えてハマスが人々から電気代を徴収するように仕向けています。
もちろんこれは、収入が途絶えたか限られている人々にとっては苛烈で面倒な要求です。
これによって、電気問題を解決できないハマスに対する人々の嫌悪は増えるでしょうし、
電気代の徴収に対しての怒りを呼び起こすでしょう。
家計を圧迫するだけでなく、停電は新たな出費を生んでいます。
ろうそくではあまりにも不便なので、
収入のある人たちは小型の自家発電機を購入していますが、
停電が続くので発電機は常に動かさなければなりませんから、維持費、燃料費がかさみます。
こうした状況の中、2月以来発電機の爆発による大事故が14件も発生しています。
その主な原因は慣れないことによる誤った使い方、点火や消火の不案内、
不適当な燃料の使用、劣悪な品質の燃料使用などです。
2月22日には、ハンユニスの大学教授の家で、
14歳の少女と8歳の男女の双子が死亡する事故が起きました。
父親が点火しようとして、子どもに燃料を入れさせたところ発火したもので、
発電機が爆発し、子どもたちは死亡し、両親も大やけどを負いました。
ガザ市のシャジャイヤ地区でもやはり発電機に点火をしようとして火事が起こり家屋が全焼、
28歳の女性とその5歳の娘が亡くなりました。
1月末には屋内で発電機を使ったために排ガスによる中毒で、
5歳、4歳、2歳の兄弟が亡くなっています。
他にも家屋の焼失や多数の負傷者が出ているのです。
【 8万人がいまだに避難生活 】
ガザでは状況が錯綜し、問題が増える一方ですが、
状況に変化が起きる兆候はまったくありません。
国連によると依然として8万人が家をなくして避難生活を送っています。
仮設住宅も避難所もなく、みな知人に居候している状況です。
保健、教育、経済活動などの分野も被害の後遺症から立ち直れていません。
保健分野の統計からは、
何千人もの男女が年齢を問わず、抑うつ状態から逃れるために、
鎮痛剤の乱用と依存傾向にあることがわかっています。
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※パレスチナ子どものキャンペーンのHPに、
「サラーム」の他のページが紹介されています。
ガザ ナワール子どもセンターの活動 http://ccp-ngo.jp/salam/1005gs.pdf
レバノン 子どもの絵画展 http://ccp-ngo.jp/salam/1005lb.pdf
◆NPO法人ドネーションシップわかちあいHPより
わかちあいの報告(寄付・助成の実績)↓
http://www.donationship.org/project.html
寄付・助成させていただいた活動・団体のリンク
http://www.donationship.org/link.html
これからも<わかちあい>をつうじてつながった
活動・団体の情報を紹介し、共有していきます。
会報「サラーム」NO.86(2010.5.8発行)より、一部転載させていただきます。
サラーム = 「平和」 です。
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◆ガザの現状 ~~通信員:イブラハム・スーラーニ氏~~
【 85%が貧困 】
貧困と失業は同じく悪化しています。
国連機関によれば、貧困層は人口の85%を超えました。
まだ収入があるのは国連の職員、
パレスチナ自治政府(アッバス大統領)の公務員(彼らは自宅待機状態)、
事実上のガザ政府(ハマス政権)の公務員だけですが、
その給与は出費に見合うほどはありません。
物価の高騰で平均的な支出は以前の3倍になっているからです。
缶詰、野菜、衣料品、生活用品、燃料すべてが高騰しているのです。
3月にハマスが資金的に危機状況になって以来、
事実上のガザ政府は公務員の毎月の給与を支払えなくなっています。
この状態はエジプトが国境のコントロールを強化して密輸取締りを強めたために起こっています。
そのため、安定した収入を持たない人が増大しているのです。
失業も増加し、大学を卒業した人が職を見つけるのはますます困難になっています。
労働者の組合は25万人が失業していると推定しています。
その半数は以前、イスラエルへ出稼ぎに行っていた人たちで封鎖によって職を失ったのですが、
残りの半分はこの3年間の封鎖で崩壊した商業、製造業、農業からの失業者です。
【 発電機の事故が続く 】
停電が日常的にコミュニティを麻痺させています。
2月になってから毎日続く停電は悪夢のように生活を襲います。
その原因はガザの発電所の燃料費を負担しているEUが、
これまでイスラエルの燃料会社に直接支払っていた代金を
ラマッラのパレスチナ自治政府を通して払うように変えたことにあります。
ラマッラはガザへの燃料供給をコントロールすることで
ハマスに圧力をかけようとしているのです。
それに加えてハマスが人々から電気代を徴収するように仕向けています。
もちろんこれは、収入が途絶えたか限られている人々にとっては苛烈で面倒な要求です。
これによって、電気問題を解決できないハマスに対する人々の嫌悪は増えるでしょうし、
電気代の徴収に対しての怒りを呼び起こすでしょう。
家計を圧迫するだけでなく、停電は新たな出費を生んでいます。
ろうそくではあまりにも不便なので、
収入のある人たちは小型の自家発電機を購入していますが、
停電が続くので発電機は常に動かさなければなりませんから、維持費、燃料費がかさみます。
こうした状況の中、2月以来発電機の爆発による大事故が14件も発生しています。
その主な原因は慣れないことによる誤った使い方、点火や消火の不案内、
不適当な燃料の使用、劣悪な品質の燃料使用などです。
2月22日には、ハンユニスの大学教授の家で、
14歳の少女と8歳の男女の双子が死亡する事故が起きました。
父親が点火しようとして、子どもに燃料を入れさせたところ発火したもので、
発電機が爆発し、子どもたちは死亡し、両親も大やけどを負いました。
ガザ市のシャジャイヤ地区でもやはり発電機に点火をしようとして火事が起こり家屋が全焼、
28歳の女性とその5歳の娘が亡くなりました。
1月末には屋内で発電機を使ったために排ガスによる中毒で、
5歳、4歳、2歳の兄弟が亡くなっています。
他にも家屋の焼失や多数の負傷者が出ているのです。
【 8万人がいまだに避難生活 】
ガザでは状況が錯綜し、問題が増える一方ですが、
状況に変化が起きる兆候はまったくありません。
国連によると依然として8万人が家をなくして避難生活を送っています。
仮設住宅も避難所もなく、みな知人に居候している状況です。
保健、教育、経済活動などの分野も被害の後遺症から立ち直れていません。
保健分野の統計からは、
何千人もの男女が年齢を問わず、抑うつ状態から逃れるために、
鎮痛剤の乱用と依存傾向にあることがわかっています。
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※パレスチナ子どものキャンペーンのHPに、
「サラーム」の他のページが紹介されています。
ガザ ナワール子どもセンターの活動 http://ccp-ngo.jp/salam/1005gs.pdf
レバノン 子どもの絵画展 http://ccp-ngo.jp/salam/1005lb.pdf
◆NPO法人ドネーションシップわかちあいHPより
わかちあいの報告(寄付・助成の実績)↓
http://www.donationship.org/project.html
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これからも<わかちあい>をつうじてつながった
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