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新設計の同軸コリニアのテストを行った

2021年01月10日 14時45分42秒 | 同軸コリニアアンテナ

新設計の同軸コリニアの受信テストのレポート。新設計とは・・ダウンチルトとノーマルを組み合わせた特性だ。

使用したのは旧基準で製作してあった8段同軸コリニア、対するは新設計の13段同軸コリニアだ。

2019年に某山頂で比較実験をした際に11段で聞こえる近距離局が16段では聞こえなかった。

目標はこの解消だった。つまり

  • 8段で聞こえる局は全て13段で聞こえる必要がある
  • 更に欲を言えば13段の方がSが強い

(最悪はどちらかで聞こえるのが片方で聞こえないことだ、特殊なアンテナを除けば聞こえない方は即失格レベル

しかしエレメント数が違えば仕方ないが)

[ハンディ機のアンテナコネクタへDC-3GHz対応のリレーを取り付けてアンテナを切り替える]

アンテナを設置し受信中

[左が8段同軸コリニア、右が13段同軸コリニアだ]

さて受信テストだ

取手局が次々に呼ばれるのを聞きながら信号比較を行った。取手局は八木を微妙に動かしなから交信している?またはコンディションの変化かSが動いていた

基本的には13段コリニアの方がSが1-2程度大きかった、また8段で聞こえていた局は全て受信できた。逆に13段で入感する局が8段では聞こえないことがあった。

[1月10日標高30mの谷間]

  8段コリニア 13段コリニア
相手局QTH 取手局 相手局 取手局 相手局
稲城市 52-54✗ 50 54-55 50+
相模原緑区 50-51 50- 52-53 50
三鷹市 51-53✗ 57 53-54 59+
不明 51-52 入感なし 53-54 50-

(上記信号の表記方法

50-   S1だけどギリギリの入感

50+     ノイズはないがSは振らない

✗は時々振れる)

上記の表のように全て段数の多い13段コリニアのSが強くなっている

従来の実験ではこの数字では無かった。双方で強かったり弱かったりだった。この数字を見る限りかなり改善されているようだ。

(上記表だけでなく他の交信でも確認済み)

このアンテナは標高の高い場所でも改善されている。個人的にはMIX(ノーマル・ダウン)タイプ同軸コリニアとよんでいる。

[1月11日埼玉コンテスト]

測定条件:

  • 両アンテナは全方向で受信感度が一番良い状態で設営(基本的には垂直設置)
  • 59+で信号差が不明な局はカウントしていない
  • DJ-G7で受信しSメータと聴感上で比較(DJ-G7はかなり正確なSメータ)
  • 比較するアンテナよりも強い場合、S1強い、S2以上強い
  • 比較するアンテナで聞こえているのに聞こえない場合が「入感なし」

[都心が見下ろせ、富士山全景が眺められる標高140mで埼玉コンテスト局受信結果]

8段ノーマル同軸コリニア   13段ノーマル・ダウン同軸コリニア
入感なし S2以上強い S1強い S及び聴感上も同じ 入感なし S2以上強い S1強い
2 1 3 11 0 6 4
  • 全27局中、16段は37%に当たる10局はSが強かった
  • 13段で受信できる2局は8段では受信不能だった
  • 8段の方が強かった局はなぜか千葉方面、
  • 同じSが41%の11局

やはりこの13段に死角はなくなっているようだ、特に430MHz以上のアンテナでこの手法は有効です

そこでお知らせ

●移動運用中心で同軸コリニアに興味がある方にも良さを知ってもらう

または、研究会のの製作?本当に飛ぶの?と思っている方に1ヶ月程度無償で貸し出します

現在貸出予定のアンテナは430MHz用10段-13段同軸コリニアアンテナです

場合によっては1200MHz10-15段も(1200は手間がかかるので)

希望者は遠慮なく連絡下さい、希望者多数の場合は貸出時期を調整します、詳しくは7k3diwのjarl.comまで

当研究会のHP(←ここをクリック)に製作マニュアルが掲載されています