くどき之段 . . . 本文を読む
出版からかなりの時間がたち、もともとの発行部数が少なかった性もあって当時でも古本市あたりでは結構な値段がついていた本が100円均一の棚にころがっていた。親爺さんに聞いてみた所、細かい書き込みが一杯あって売り物にならないとの事だった。そんな事はまったく気にならない「僕」は、儲けとばかり、早速手に入れ家にもって帰ることとした。
確かに山口昌男の紹介の通り、全編これ引用とパロディの山だった。でも「僕 . . . 本文を読む
思い通りにアメリカに出かける事となって「僕」がはしゃぎまわっていたため、「僕」に代わって表に出てくるのに思いのほか手間取ってしまった。
「僕」はここ数年、講演と学壇活動(文壇をもじって俺が作った言葉、結構感じが出ていると思っている)それに酒と薔薇の日々で時間をすごしたと思っているが、本当の所を言えばすこし違う。
ここ数年間の「僕」の活動のかなりの部分は俺が乗っ取って(正確に言えば「僕」と「俺」 . . . 本文を読む