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「演歌・オブ・ザ・デッド」公式ブログ
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フロム・ザ・ダークサイド 3つの闇の物語 デジタルリマスター版

2007年09月21日 00時27分49秒 | 映画・DVD・テレビ番組
ネタバレあります。気を付けて下さい。

原題は「TALES FROM THE DARKSIDE THE MOVIE」で、アメリカのテレビ番組の「TALES FROM THE DARKSIDE」の映画版です。こちらで言うと、「恐怖百物語」の映画版という感じでしょうか。

パッケージを眺めながら、そう言えばこれって見た事ないかも~っていうことで借りてきましたよっと。

三話からなるオムニバス形式になっていて、食人サークルを主催しているっぽいおばさんに捕まっている少年が、おばさんから暇潰しに渡された『TALES FROM THE DARKSIDE』という本を、いよいよ料理されるという時に読んで時間稼ぎしますっていう形で、三つの話が語られていきます。

最初は、若き日のクリスチャン・スレーターとスティーブ・ブシェミ(あ、ブシェミは若くないかも)が出演している、取り寄せたミイラ(通販っぽいけど、通販でミイラを売るなよって感じ)が蘇って人を襲う話です。

スレーターとブシェミは大学生の役で、ブシェミはスレーターの親友に奨学金レースで負けてしまいます。その親友は実はスレーターの妹の代筆で奨学金を受け取れるようになり、奨学金レースの時期にブシェミに物品盗難の罪をなすり付けるという小細工まで計ってました。スレーター自身は何故そんな奴らの肉親及び親友をやってるかのっていうくらい真面目なんですけどね。

ミイラには巻物が付いていて、それを読むとミイラさんは復活します。が、その巻物はラテン語なんで読めませんが、ブシェミは解読しちゃいます。薄々スレーターの親友と妹が自分を陥れようとしていたのを察していたブシェミは、ミイラ君を使って復讐を果たします。

それに切れたスレーターは、ミイラを撃破し、ブシェミを火だるまにしようとしますが、そこはなんとか思いとどまって、巻物だけを燃やしちゃいます。しかし、それは古代のエロ本(っていうエロ巻物)だったりして、大学を追い出されたブシェミは再度呪文を唱えて、蘇らせたスレーターの親友と妹をスレーターにけしかけます。ちゃんちゃん。

そういう話です。あ、全部書いちゃったよ。まぁええか。ブシェミが大学から去る時にスレーターに、もう二度と会わないけど挨拶はするよんって言うんですが、そこでオチは読めるんですよね。スレーターの詰めが甘かったということで。でもスレーターの反撃は、流石DQNな親友アンド妹を持ってるだけあるというポテンシャルを発揮しているのが面白いです。

二番目は、スティーブン・キング原作、ジョージ・A・ロメロ脚本の話なんですが、このDVDのパッケージ、全部がこの原作・脚本みたいな感じで書かれてるんですよね。このタッグは、この話のみです。で、これが一番つまらかったっすね。

製薬会社経営の年老いた大富豪は、一家にやって来た黒猫に、妹、妹の親友、二十年間仕えた執事を殺されちゃいます。その理由は、製薬会社の最大の売れ筋商品を作る際に、実験で四年間に五千匹の猫を殺しちゃったかららしいです。

年老いた大富豪は、自称二十人以上を殺した凄腕の殺し屋(でもほんとは素人だろっていう感じ←僕の印象)に黒猫殺害をお願いしますが、返り討ちにあいましたとさ、ちゃんちゃん。勿論大富豪もね。

駄目じゃん。

三番目の話は、頭の悪い自称芸術家が、自分の家の近所の屋上に飾ってある悪魔像に惚れられるっていう話です。

自称芸術家の男は大きな画廊との契約が上手くいかず、バーで酔っぱらいます。その帰り道、バーテンダーと一緒に帰ろうとバーの裏口から出た時、バーテンダーは怪物に襲われて殺されちゃいます。自称芸術家の男は殺されそうになりますが、一生誰にも言わなかったら生かしとくよベイベーって言われて助かります。

とっとと帰ればいいのに、怪物のことが気になる自称芸術家の男。一人夜道を歩いていた女性を危険やからと家に連れて帰って、結局出来ちゃいます。で、彼女の友人が絵画関係の大物を知っているという、それって罠やろっていう展開になり、そしてトントン拍子に出世しちゃいます。

しかし、怪物のことなんて忘れればいいのに、絵に書き留めたり、立体物を作ったりしてます。アホ丸出しです。で、10年後(つか、やめろって言ったやろ、何年後とかは)、以前金の亡者と罵った代理人ともまた一緒にやってたり、子供も二人出来ちゃったりしてます。

で、黙ってればいいのに、結婚した配偶者に怪物のこと言っちゃうわけですわ。で、案の定、その女性が怪物やったと。子供も怪物やったと。頭の悪い自称芸術家の男は殺されて、ちゃんちゃん。

鶴の恩返し、殺されるバージョンってところですね。最初からオチ丸わかりやったけど、面白かったのは、怪物が怖いっていうよりもちょっと愛嬌がある感じなんと、母親が怪物に戻ると子供まで怪物に(しかもちゃんと小さいし)なるところです。

ここで、話は食人おばさん家に戻って、少年がいよいよ調理されようとした時、もっと話を読むといい、実はハッピーエンドの話があんねんと言います。おばさんはその本にはハッピーエンドなんてナッシングよって言うのですが、少年は自分のことを話し出します。すると案の定、その通り進んでしまい、なんとか脱出に成功。料理されたのはおばさんという感じで終了です。

全体的にコメディタッチで描かれているんですが、コメディっつ~か、苦笑させられるっていう感じで、全く怖くはないんですよね。まぁ、元のテレビシリーズがそんなノリやったんでしょうが。テレビシリーズのものは見た事あるような気がするんですが、記憶に残ってないっす。

ほんでデジタルリマスター版っていうわりには、なんか全体的にピントがボケてる画質なんですよね。これでデジタルリマスターなん?って言うのが一番の駄目なところやったりして。