
<写真>ル=コルビュジェの「モジュロール」
◆フィボナッチ数・白銀比<寸法について その6>
215:【デザインのコツ・デザインのツボ100連発!】第15発 デザインワーク
こんにちは!
「工業デザイン相談室」の木全(キマタ)です。一般の方に向けて工業デザインのエッセンスについて書いたり、デザイナーとの付合い方などについて書いています。御相談がありましたら、コメントをくださいね。コメントによるご質問には基本的に無料でお答えいたします。
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■寸法の話
寸法の話の6回目です。自分でも寸法の話で6回も持つとは思っていませんでした。でも、モノつくりにとって、寸法はもっとも基本的なものですから、いろいろ話したいことがあるほうが自然ですよね。
いちよう、今回で寸法のお話はおしまいです。今まで、寸法についてこんな話をしてきました。よろしければ、ご覧ください。
1) 寸法について(寸法/1)
2) 黄金比について(寸法/2)
3) メートル法について(寸法/3)
4) 標準数について(寸法/4)
5) モジュール寸法について(寸法/5)
6) フィボナッチ数・白銀比(寸法/6) 【←今回はこの説明です】
7) デザインと個性(寸法/番外)
■フィボナッチ数
寸法のお話の最後はフィボナッチ数と白銀比についてです。
まず、フィボナッチ数について。
フィボナッチ数は、「どの数字も、前の2つの数字の和になっている数列」です。具体的には、下のような数列です。
1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55, 89, 144, 233, 377, 610, 987, 1597, 2584, 4181, 6765, 10946, 17711, 28657...
「前の2つの数字の和」というのは、こういうことです。
1+1=2
1+2=3
2+3=5
3+5=8
5+8=13
8+13=21
:
:
6,765+10,946=17,711
10,946+17,711=28,657
:
フィボナッチの数列は、古くから花びら・葉序・星雲の渦巻き形・人間の手の骨など、自然の形態のなかによく見られ、自然界のいたるところにあると言われています。
そのために、フィボナッチの数列は本質的な美を内包していると言われています。
実は、フィボナッチ数と黄金比は、関連があり、フィボナッチ数の隣り合う数字の比は、黄金比に収束します。計算してみると、確かに黄金比(1.618)にどんどん近づいていきます。
2/1=2.0
3/2=1.5
5/3=1.666
8/5=1.6
13/8=1.625
:
:
10,946/6,765=1.6182
17,711/10,946=1.6180
:
フィボナッチの数列は、有機的なモチーフや複数の要素にリズム感を持たせたいときなどには有効だと思います。
建築家のル=コルビュジェは、人体の主要な特徴を基に「モジュロール」という独自のフィボナッチ数を作り出し、自らのデザインに適用していました。
ル=コルビュジェの2つの「モジュロール」
39, 63, 102, 165, 266, 432, 698, 1829
48, 78, 126, 204, 330, 534, 863, 2260
■白銀比
白銀比は、黄金比の次に、バランスがいいという意味でなずけられたのでしょうか?
紙のサイズにA版(A0・A1・A2・A3・A4・A5・A6…)、B版(B0・B1・B2・B3・B4・B5・B6…)というのがありますが、これが、白銀比になっています。
白銀比は、縦横の比が1:√2(約1.414)です。
紙のサイズのA版・B版は、用紙の長辺の中心線で2分割したときに、元と縦横比が同じ(相似)形状となってます。
日頃見慣れているので、気にしていませんが、こんなことができるのは、白銀比の長方形だけなのです。大きな用紙を2分割して、全く同じ縦横比の用紙が2枚得られるというのは、なんだか魔法のようですよね。
白銀比は、平面のものを分割していく際に、全く無駄がありません。A版・B版もそうですよね。従って、紙や鉄板など、面付けや取り数が生産性に大きく係わってくる場合に大変有効なのです。
他にも、いろいろな寸法の話をしています。よろしければ、是非ご覧ください。
1) 寸法について(寸法/1)
2) 黄金比について(寸法/2)
3) メートル法について(寸法/3)
4) 標準数について(寸法/4)
5) モジュール寸法について(寸法/5)
6) フィボナッチ数・白銀比(寸法/6) 【←今回はこの説明です】
7) デザインと個性(寸法/番外)
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◆フィボナッチ数・白銀比<寸法について その6>
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■寸法の話
寸法の話の6回目です。自分でも寸法の話で6回も持つとは思っていませんでした。でも、モノつくりにとって、寸法はもっとも基本的なものですから、いろいろ話したいことがあるほうが自然ですよね。
いちよう、今回で寸法のお話はおしまいです。今まで、寸法についてこんな話をしてきました。よろしければ、ご覧ください。
1) 寸法について(寸法/1)
2) 黄金比について(寸法/2)
3) メートル法について(寸法/3)
4) 標準数について(寸法/4)
5) モジュール寸法について(寸法/5)
6) フィボナッチ数・白銀比(寸法/6) 【←今回はこの説明です】
7) デザインと個性(寸法/番外)
■フィボナッチ数
寸法のお話の最後はフィボナッチ数と白銀比についてです。
まず、フィボナッチ数について。
フィボナッチ数は、「どの数字も、前の2つの数字の和になっている数列」です。具体的には、下のような数列です。
1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55, 89, 144, 233, 377, 610, 987, 1597, 2584, 4181, 6765, 10946, 17711, 28657...
「前の2つの数字の和」というのは、こういうことです。
1+1=2
1+2=3
2+3=5
3+5=8
5+8=13
8+13=21
:
:
6,765+10,946=17,711
10,946+17,711=28,657
:
フィボナッチの数列は、古くから花びら・葉序・星雲の渦巻き形・人間の手の骨など、自然の形態のなかによく見られ、自然界のいたるところにあると言われています。
そのために、フィボナッチの数列は本質的な美を内包していると言われています。
実は、フィボナッチ数と黄金比は、関連があり、フィボナッチ数の隣り合う数字の比は、黄金比に収束します。計算してみると、確かに黄金比(1.618)にどんどん近づいていきます。
2/1=2.0
3/2=1.5
5/3=1.666
8/5=1.6
13/8=1.625
:
:
10,946/6,765=1.6182
17,711/10,946=1.6180
:
フィボナッチの数列は、有機的なモチーフや複数の要素にリズム感を持たせたいときなどには有効だと思います。
建築家のル=コルビュジェは、人体の主要な特徴を基に「モジュロール」という独自のフィボナッチ数を作り出し、自らのデザインに適用していました。
ル=コルビュジェの2つの「モジュロール」
39, 63, 102, 165, 266, 432, 698, 1829
48, 78, 126, 204, 330, 534, 863, 2260
■白銀比
白銀比は、黄金比の次に、バランスがいいという意味でなずけられたのでしょうか?
紙のサイズにA版(A0・A1・A2・A3・A4・A5・A6…)、B版(B0・B1・B2・B3・B4・B5・B6…)というのがありますが、これが、白銀比になっています。
白銀比は、縦横の比が1:√2(約1.414)です。
紙のサイズのA版・B版は、用紙の長辺の中心線で2分割したときに、元と縦横比が同じ(相似)形状となってます。
日頃見慣れているので、気にしていませんが、こんなことができるのは、白銀比の長方形だけなのです。大きな用紙を2分割して、全く同じ縦横比の用紙が2枚得られるというのは、なんだか魔法のようですよね。
白銀比は、平面のものを分割していく際に、全く無駄がありません。A版・B版もそうですよね。従って、紙や鉄板など、面付けや取り数が生産性に大きく係わってくる場合に大変有効なのです。
他にも、いろいろな寸法の話をしています。よろしければ、是非ご覧ください。
1) 寸法について(寸法/1)
2) 黄金比について(寸法/2)
3) メートル法について(寸法/3)
4) 標準数について(寸法/4)
5) モジュール寸法について(寸法/5)
6) フィボナッチ数・白銀比(寸法/6) 【←今回はこの説明です】
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