地震リスク delphis manta blue

身近な地震リスク 減災を目指して

<復興を願い 2011.3.11東日本大震災>
<未曾有の巨大災害 記録>

地震リスクと企業情報開示

2006-09-05 | 地震リスク
最近の傾向として、企業が有価証券報告書に地震リスクについての影響を積極的に開示している。

例えば、「当社では工場や設備は耐震補強を行っていますが、大規模な地震により、操業を中断する場合には、当社の業績と財務状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。」といった具合に「事業等のリスク」のひとつとして開示している。

一昨年の2004年新潟県中越地震では大手家電メーカーの連結子会社にあたる半導体メーカーで503億円の被害が生じた。この会社では企業地震保険等の地震リスクヘッジをしていなかったため、損失を保険金等の回収で穴埋めできなかった。不運にも本体自体が地震を契機に問題が一挙に噴出し、業績低迷となり銀行主導で経営再建中である。

各企業のBCP策定状況はこれからといったところ。環境対策同様に地震リスクに対する十分な対策をとることが企業価値を高める。

日本での投資運用の基本方針として「地震リスク」を十分考慮しなければならない。海外投資家、海外から進出してくる企業は日本の地震リスクを結構気にしているようだ。私たち個人の場合でも、株式投資、地方債・社債投資、不動産証券化商品購入、不動産ファンド等の債券・投資信託投資を行う上で十分に「地震リスク」を考慮する必要がある。

ところで、巨大地震による日本経済への影響を分析するエコノミスト、経済学者、市場参加者が少ないと感じている。あまりレポートをみたことがない。2004年12月に経済雑誌エコノミストが特集した「地震と日本経済」は非常に興味深く拝見しました。さらに突っ込んだ論議をしていただきたい。機関投資家はすでに分析済みなのかな~

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