DEEP ACIDなんでもかんでも日記・ヤプログ!より移行

BOOKREVIEW : 銭湯は、小さな美術館 / ステファニー・コロイン著

 もはや銭湯ブームは日本人庶民だけでなく海外の日本マニアからも注目されている。そんな外国人への銭湯ブームの火付け役と言うべき人がステファニー・コロインさん。
 これまで銭湯関係の著書はほとんどが町田忍師匠で、他には銭湯エッセイスト、実際の銭湯経営者など。まあ関西とか群馬とか、地方銭湯の専門家もいらっしゃいますが。そういう意味で、海外からの新しい視点での銭湯本は間違いなく興味深い。
 銭湯の魅力は大きく3つあるとステファニーさん。第一にアート、第二にコミュニティ、第三に美容と健康。そう、外国人と言う前に、女性目線の銭湯本と言うのが新しい。女性の銭湯ファンも多い(と言うか、女性の方が銭湯ファンは多いのでは?と思っている)ので、その意味でも銭湯界から渇望された一冊と言って良いのでは?もちろん、タイトルにある通り、比重はアートに置かれてはいるが。
 町田さんのような今はもう写真でしか見られない銭湯こそないものの、現存する銭湯を幅広く紹介。ペンキ絵だけでなく、タイル絵も個性的な作品を集め、まさに銭湯は美術館。この写真だって10年経てば貴重なものになる。
 健康だって外国人に限らず日本人にも訴えるポイント。マニアックに銭湯を楽しむ一部の(自分のような:-))マニアだけでなく、銭湯初心者の方にも見て欲しい一冊。
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