新幹線殺人事件

　新幹線車内の殺人事件が話題になっているが、どうして日本は相も変わらず「大義」のない事件が多いのだろう。普通ならこんな凶悪事件は「米朝会談を中止せよ」とか「アッラーは偉大なり」的な大義を持っている。大義を持っていないと言うことは、結局その犯人が精神的におかしいかおかしくないかにかかわらず、熊やゴリラが暴れているのと変わりない。厳罰に処したところで何も変わらない。それどころか、「相手は誰でも良かった」は、裏をかえせば、その人の生活を追い込めば、「犯人に誰でもなりうる」社会、と思っている。多くの人が「日本がやっぱり安全で暮らしやすい」と言うが、私たち日本人ほど、大義のない人生を送っている民族はいないと思う。こんな不幸な国は他にない。しっかりした大義がないのなら、むしろ大義を市民全員が持たざるを得ないパレスチナの方がましだとさえ思っている。あえて明治維新とは言わない、自国の歴史だと美化してしまう人もいるから。