DayDreamNote by星玉

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drop44.ラグリマ

2022年06月10日 | 星玉帳-Deep Drops
【ラグリマ】


金星塔の屋上で


流星を数えていると


微かに弦の音色が聞こえてきた


流星群の夜だけ


ここに訪れる弦楽師が


塔のどこかでつま弾いているのだ


狂おしく刺さる旋律は


土星に旅立った人と聴いた曲


見送った後も繰り返し聴いた曲


音色に合わせ謳ってみる


遠い昔


名も無い作家が綴った


流星の詩



drop44『ラグリマ』