日馬富士を押し出しで破った稀勢の里(左)=永尾泰史撮影
豪栄道に肩透かしで敗れた琴奨菊=永尾泰史撮影
大相撲初場所千秋楽(23日・両国国技館)――高揚感のない千秋楽に、大関昇進レースが熱くなった。
東西関脇が明暗を分けたが、稀勢の里は大きな白星。この地位で初の2けた勝利を挙げ、「休んでいる暇はない。勝負はあしたから」。馬力自慢の若手は、がぜん鼻息も荒くなる。
日馬富士をドンとひと突きで、吹き飛ばした会心の相撲。2場所連続で白鵬を撃破した場所をいい形で締めくくった。「これを自信にして、過信せず締めていきたい。まだまだやれると思う」と威勢もいい。
イメージアップの1勝を逃したのは琴奨菊。気負いを豪栄道に見透かされ、肩透かしに撃沈した。「きょうの一番はでかい。もったいない」。それでも自己最多の11勝を挙げて、来場所は東関脇奪取が確実。「後は、メンタルだけ」と確かな手応えをつかんだ場所となった。
関脇2人が10勝するのは、2002年名古屋場所の朝青龍と若の里以来だが、放駒理事長(元大関魁傑)は「2人とも期待されてから、かなりの時間がたつ」と奮起を期待する。春場所は20歳の高安(鳴戸部屋)の新入幕も濃厚で、平成生まれの幕内力士が誕生する時代になった。稀勢の里24歳、琴奨菊26歳。そろそろ尻に火がついてもいい頃だ。(向井太)
(2011年1月23日20時18分
読売新聞)
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