菅直人首相は、民主党大会翌日の14日に内閣改造を行い、通常国会の24日召集を目指すことで最終調整に入った。内閣改造では2011年度予算案の国会審議や日本外交の継続性などを重視し、野田佳彦財務相、前原誠司外相、片山善博総務相が留任する方向となった。
首相は12日、首相官邸で岡田克也幹事長のほか、仙谷由人官房長官、枝野幸男幹事長代理と相次ぎ会談。13日の党大会終了後に党役員人事に着手し、14日に内閣改造、24日の国会召集を目指す方針を固めた。当初は28日召集を軸として調整していたが、党の国会対策委員会に「来年度予算案の審議時間をできるだけ確保すべきだ」との声が強いことに配慮した。党内調整が難航するなどした場合、内閣改造は17日に延びる可能性もある。
これを受けて、鉢呂吉雄国対委員長は12日、国会内で自民党の逢沢一郎国対委員長、公明党の漆原良夫国対委員長と相次ぎ会談し、24日召集を念頭に、召集日を伝達する衆参両院の議院運営委員会理事会を14日に開催するよう申し入れた。
会談で逢沢氏は「仙谷氏が官房長官のままでは理事会の開会に協力できない」などと主張。これに対し、鉢呂氏は「理事会を開催できる条件整備が必要と思われる。申し入れは内閣に伝える」と応じた。
一方、首相は参院で問責を受けた仙谷官房長官、馬淵澄夫国土交通相の閣僚交代で最終調整に入り、内閣改造に向けて本格検討に入った。
野田氏は昨年6月の菅内閣発足時に財務副大臣から財務相に昇格。民主党政権として初めて概算要求段階から作成した11年度予算案に当初からかかわった。民主党内でも「担当大臣として予算編成に当たった野田氏は外せない」(中堅議員)との声が強い。
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