韓国の大手放送局、MBCの労働組合が30日、金在哲(キム・ジェチョル)社長の退陣を求めて全面ストライキに突入した。労組側は「幹部によって政権寄りの不公正な報道をさせられている」と訴え、社長退陣までストを続けるとしている。MBCはニュース番組を大幅に短縮するなど編成に影響が出ている。
労組は25日からニュース番組の取材や制作などの拒否を始め、幹部らに退陣を迫ったが、会社側が応じないため全面ストに踏み切った。労組によると約1600人の職員のうち千人近くが労組に加入しており、その大多数がストに参加しているという。
MBCはもともと政権と距離を置き、2008年に起きた李明博(イ・ミョンバク)政権の米国産牛肉輸入再開に対する反対運動も、MBCの番組が発端。政府は当時、「偏向放送」と厳しく批判した。だが、2年前に現政権に近いとされる金社長が就任してから、「政権や与党に批判的な報道や番組が放送できなくなった」(労組の広報担当者)という。(ソウル=貝瀬秋彦)
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