米国のベテラン・ボーカルグループ、マンハッタン・トランスファーが来日した。
昨年は「チック・コリアソングブック」（キング）を発表。ジャズやフュージョン系のピアニストとして知られるチック・コリアの作品を、歌詞付きで収録した。都会的で上品な音世界が楽しめる。
人気曲の「スペイン」や「５００マイルズ・ハイ」が並ぶ。数ある楽曲の中から４人のメンバーがやりたい曲を持ち寄った。プロデューサーのアイデアだったが、メンバーにも異存はなかった。
シェリル・ベンティーン＝写真右＝は「チックとは何年も前から友人だけど、なかなか一緒にやる機会がなかった。彼独特のハーモニーを、私たちなりに表現するために、複雑な技が必要だった。大変だったけど、やりがいのあるプロジェクトだった」と満足そう。リーダーのティム・ハウザー＝同左＝は「作品では音をずいぶん編集している。けれど、僕らはそういう音楽でも、ライブで再現できる力を持っているんだ」とベテランらしい発言。
シェリルは昨年、ソロアルバム「コール・ポーター ソング・ブック」（同）も出している。こちらは、数多くのスタンダード曲を生み出した作曲家、ポーターの楽曲を集めている。
（2010年5月20日
読売新聞）
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