鈴鹿市議会議員 中西だいすけの活動日誌

鈴鹿市議会議員として年齢も含め5期目のベテランになりました。日々の活動や感じたこと、議会での動きなどをつづります。

小中学校の教育施策勉強会から

2020年02月06日 23時03分15秒 | Weblog

今日は午後から、鈴鹿市議の山口氏や亀山市議の今岡氏が中心になって行っている勉強会に参加させてもらっていました。内容は画像の通りで、「新しい時代の初等中等教育、GIGAスクール構想の実現、が高における働き方改革の取り組み状況、地域と学校の連携・協働、小中一貫教育、小学校における英語教育、学校における主権者教育」といったことを、約1時間で聞きました。

約1時間で聞いている中で率直に感じたことは、教員負担も大きいでしょうが、なにより子どもがしんどくなりはしないだろうかということです。プログラミング教育や英語教育は、これまでよりも確実に増えるわけで、それに適応できる子はいいでしょうが、必ずしもそのような子供ばかりではないと思います。どこかで、このような教育に疲れ、ついていけない、ついていくこと自体をあきらめてしまう、そんな子が増えてしまわないかと危惧します。

たしかに、今の社会で生きていくことを考えると、ICT教育やプログラミング教育はするべき領域だと思いますし、英語も話せたほうが良いとは思います。しかし、そもそも学ぶ意欲であったり、学んだことを活用しようと思う意欲であったり、それらが子どもたちの中になければ、学習量が増えることは負担にしかならない可能性が高くはないでしょうか。

また、学習のレディネスの観点も大切ではないかと考えます。教育の内容や質、その量について、学ぶことになる子どもたちの中で、身体の部分でも心の部分でも、必要な条件や環境が整っていないうちに、それらを越えるものが与えられたとしても、受け止めきれなくなってしまう可能性は高いでしょうし、考えられている教育効果そのものが上がらない可能性も高いのではないでしょうか。

そのことについて、忘れがちですが同じ学年といっても、子どもたちの年齢には、1年の幅が最大であるわけです。0歳と1歳、1歳と2歳を考えれば、その違いははっきりしているのではないでしょうか。また、自分でバレーボールの指導者をしていても感じるのですが、5年生の冬と6年生の冬では、できることに大きな差ができたりします。子どもたちはそれぞれ進む速さの違う成長を、身体でも精神でも行っている過程ということも、十分に考えるべきだと思います。

そのようなことを忘れてしまっていると、「~ギャップ」と呼ばれる現象が起こったり、不登校や学習意欲の低下などが起こる下地を、ずっと持ち続けることになるのではないかと危惧します。

学びに課題を抱えた子や、生育環境などに課題を抱えた子、いろいろな理由からしんどくなってしまっている子を支えるために、学習支援や居場所づくりを地域社会でサポートすることは大切だと思います。また、コミュニティスクールとして、地域社会で学校を支えること、地域と教員の協働で学校をつくることも大切だと思います。

しかし、だからといって、学校での学習内容に課題を抱えた子のために、学習支援などの事業を地域社会に依存する形にすることは、学校での学習という点から考えると本末転倒だと思います。地域による支援は、地域社会のセーフティネットで子どもを支えるという視点や、その地域のソーシャルキャピタルに包んでいくというものであるべきだと思います。

子どもたちを支える部分が、教育内容が大きく変わっていく中で、どのように国で考えられるのかが重要だと思います。自治体側でサポートすればよいのではなく、支える部分を自治体と協働して作り込むことにも力を入れてもらいたいと思いました。

他には、直接は今回の話と関係ないのですが、日常的に身近な自然と触れ合うことや、狭まっていく遊びの機会や時間などを、どのように教育の中で融合させるのか、それらの量をどれだけ豊かにできるのか、そのようなことも考えたほうがいいのではないかと考えていました。


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