→ アテネの政治は、*d デマゴーゴス によるe 衆愚政治 となる。
→ 戦争長期化し、ギリシア国土が荒廃。*アテネ、シチリア島遠征に失敗。
前404年 a スパルタ の勝利。f ペルシア帝国 の援助で勝利するも、国力を消耗。衰退する。
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Text p.35
→ ペルシアの介入により、ポリス間の抗争が続く。
→ b 戦争の長期化により土地を失った市民が没落 → 市民による重装歩兵の維持が出来なくなる。
→ c 傭兵 が主力となる。平等な市民の団結によって守られていたポリス社会が崩壊。
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前338年 b カイロネイアの戦い マケドニア軍がアテネ・テーベの連合軍を破る。
→ スパルタを除くポリスをc コリントス同盟 (ヘラス同盟)に加盟させて支配する。
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・マケドニアのギリシア支配。前333年 c イッソスの戦い ペルシア帝国のダレイオス3世に大勝利
→ 前331年 エジプトを平定。ナイル川河口にd アレクサンドリア を建設。
前331年 シリアに進出し、アルベラの戦い(ガウガメラ)でダレイオス3世軍を破る。
→ 前330年 ダレイオス3世殺されe ペルシア帝国滅亡 。ペルセポリスは焼き討ちされる。
遠征の背最:ポリス社会の解体に伴い出現した貧民層の不満を、征服戦争で解消させようとした。
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前327~325年 さらにc インダス川流域 に進出。
・意義:d ギリシア世界とオリエント世界を統一。 = e 世界帝国 の成立。
→ 各地にギリシア人の植民都市=f アレクサンドリア を建設(約70カ所)。
帝国内の民族融合政策として、前324年、スサでの集団結婚の実施。
Text p.36
・前323年 アレクサンドロス大王、バビロンで死去。→ g ディアドコイ (後継者たち)の争いが激しくなり、大帝国が分裂。
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・b セレウコス朝シリア セレウコス1世が建国。シリアを中心にペルシア帝国領を継承。
→ 前3世紀 c ペルガモン 、 d バクトリア 、h パルティア が分離独立。
・f プトレマイオス朝エジプト エジプトの伝統を取り入れ、ファラオとして君臨。
都 j アレクサンドリア は、ヘレニズム世界の中心として繁栄する。
※前30年のプトレマイオス朝エジプトの滅亡までの300年間をk ヘレニズム時代 という。
= いずれもギリシア(マケドニア)人が支配する国家で、ヘレニズム三国といわれる。
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a ペラ b イッソス c アレクサンドリア d アルベラ
e バビロン f スサ g ペルセポリス
基盤 c 市民が対等に議論するポリスの精神風土。 =d アゴラ やe 民会 での議論で育まれる。
→ ギリシア・ローマの時代は、近代ヨーロッパ人によりf 「古典古代」 と呼ばれている。
1.宗教 ゼウスを中心とするa オリンポス12神 ※を信仰する多神教。
ギリシアの神々は人間と同じ姿と喜怒哀楽の感情をもつ、と考えられた。その宗教も現世肯定的であった。
ゼウス(主神) ヘラ(ゼウスの妻) ポセイドン(海と大地の神) アレス(軍神) アポロン(太陽神)
ヘファイストス(火の神) ヘルメス(商業の神) アテナ(知恵の女神) アルテミス(月の神)
アフロディテ(美の女神) ヘスティア(かまどの女神) デメテル(農業の女神)
Text p.37
・a ホメロス(ホーマー) 口承叙事詩の伝統を受け継いだ盲目の吟唱詩人。
『b イリアス 』とc『 オデュッセイア 』 トロヤ戦争での英雄たちの物語。
d ヘシオドス 『e 労働と日々 』で労働の楽しさを唱う。『神統記』は神々の系譜。
・a 悲劇 三大悲劇詩人が活躍。神々と人間の葛藤などを題材に、優れた作品を生み出した。
b アイスキュロス 『アガメムノン』『縛られたプロメテウス』など、神話に題材を採る。
c ソフォクレス 『オイディプス王』など、人間の葛藤を描き、悲劇を完成させた。
d エウリピデス 『メディア』など 、人間の運命との葛藤を描いた。
・e 喜劇 ポリスの衰退期・混乱期に、世相を風刺する作品が人気を博した。
f アリストファネス 『女の平和』(ペロポネソス戦争を批判)、『女の議会』など。
補足: ギリシアの演劇
民主政治の全盛期のアテネではさかんに演劇が上演された。毎年3月のディオニュッソス祭(大ディオニュシア祭、酒神ディオニュッソスの祭)の時に、まず三日間、三人の作者が各一日を受け持ち、3つの悲劇と一つの滑稽劇を競演し、残りの1日で一人1作の喜劇が五本競演され、優秀作が決められた。劇場は野外の円形劇場で仮面をつけ、合唱隊(コロス)がついた。有力市民は合唱隊の費用を公共奉仕することが名誉とされ、また一般市民には観劇手当(テオリコン)が支給された。
a タレース (万物の根元は水である) b ピタゴラス (万物の根元は数である)
補足:
イオニア自然哲学には、他に「万物は流転する」と説いたヘラクレイトス、原子(アトム)の存在を見通したデモクリトスなどがいる。また、医学では「医学の父」と言われるヒポクラテスが活躍していた。
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左の天を指さしているのがプラトン、右の地を指しているのがアリストテレス。ルネサンス期のファラエルの「アテネの学堂」の一部。
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ポリスの民主政の再建をめざし『国家論』を著す。
→ アテネに学園b* アカデメイア を建設。
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→ 実証的な諸科学を研究、体系化して後世の学問に多大の影響を与え、
”諸学の父”といわれる。
→ アテネに学園*リュケイオンを創設。マケドニアに招かれ、
a アレクサンドロス の師となる。
補足: アテネの学堂
上の絵は、ルネサンス期のラファエロがローマのヴァチカン宮殿署名の間に描いた壁画『アテネの学堂』の一部。その中央に描かれている、左がプラトン、右がアリストテレスである。ラファエロは同時代の画家をその中に描き込んでおり、プラトンはレオナルド=ダ=ヴィンチ、アリストテレスはミケランジェロをモデルにしたという。この絵では、二人の手の位置の違いに注目する。プラトンは天上を指さしているが、それは真理は天上のイデア界にあるという彼のイデア論を示しており、アリストテレスが手を下に向けて大地を指しているのは、真理は現実の中にあるというその思想を現している。この図に見られるように子弟間の哲学には大きな違いがあった。
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Text p.38
・a ヘロドトス 前5世紀前半 b ペルシア戦争 の歴史を描く『歴史』を著す。
・c トゥキディデス 前5世紀後半 d ペロポネソス戦争 を『歴史』(『戦史』)に記述。
建築 柱の形式で次の3様式に分ける。

d パルテノン神殿

エレクティオン神殿

アテネのゼウス神殿
→ ドーリア式の傑作。
Text p.39
b アレクサンドロスの帝国の成立によって生まれたギリシア文化とオリエント文化の融合した文化
意義: ギリシア人(ヘレネス)の都市国家(ポリス)風の文化が西アジアとその周辺に広がった。
→ 共通語としてギリシア語から生まれたc コイネー が広く使われる。

意味:ポリスが衰退したことによりポリスの枠にとらわれない、個人の生き方が問われるようになった。
・b ストア派 :アテネでゼノンが説き始める。 ストアとはアテネのアゴラに面した柱廊のこと。
禁欲に徹することによって心の平安を得られるとする禁欲主義。 → ローマ時代に発展。
・c エピクロス派 :アテネのエピクロスが説く。
快楽が最高の幸福であるとし、精神的快楽を肯定する快楽主義。
3.美術:a ミロのヴィーナス ・b ラオコーン ・c* サモトラケのニケ (右図)、
ペルガモンの大祭壇など
・d ヘレニズムは西アジア一帯からインド(ガンダーラ美術)を経て、中国・日本にまで及ぶ。
4.自然科学:
数学 a エウクレイデス(ユークリッド) 平面幾何学を完成。
b アルキメデス アルキメデスの原理。シラクサの人。ポエニ戦争で戦死。
天文学 c エラトステネス 地球の外周を測定した。
d アリスタルコス 太陽中心説 地球の公転と自転を実証。
医学 解剖学の基礎ができる。
Text p.40
・中心地 プトレマイオス朝の都e アレキサンドリア が栄える。→ 人口100万 「世界の結び目」といわれる。
f ムセイオン :プトレマイオス朝の王立研究所。大図書館が併設され、世界各地の図書が集められた。
補足:
ムセイオンは学問の神ミューズからつけられた名称で、後の英語の museum の語源である。プトレマイオス朝の都アレクサンドリアに建設された王立研究所(もしくは学術センター)で、大図書館を併設していた。エウクレイデスやアルキメデスら、ヘレニズム時代の多くの自然科学者や文献学者がムセイオンで研究した。エラトステネスはこの図書館の館長であった。前48年、ローマのカエサルがポンペイウスを追ってエジプトに遠征したときの戦火によって大図書館は炎上してしまった。ムセイオンそのものはその後も存続し、最終的には7世紀にイスラーム勢力がエジプトを征服したときに破壊されたと言われている。・ヘレニズムの自然科学・医学 → g イスラーム の文化に継承される。