中村正直の「頑張れプロ野球」

ベテラン野球記者の本音ブログです。

不気味な「広島」の足音

2009-09-10 12:18:57 | Weblog
 阪神が3位・ヤクルトに「1・5差」に迫り、すぐにでも逆転じゃ!という雰囲気になっているのだが、個人的には、すぐ後ろにくっついてきている広島がどうも気になって仕方ない。消化試合数は同じで、差は「1・0」。これはほぼ並んでいる、と言っていい。敵は落ち目のヤクルトより、こっちの方を真剣に考えないといかんのではないか。

 広島との直接対決は残り4試合。甲子園での試合は、来週末18日~20日の3連戦が最後。最終戦は10月7日、敵地・マツダ球場で予定されている。つまり、来週末の3連戦である程度目鼻をつけておく必要がある。そこで気になるのが、先発投手陣なのだな。

 今のローテーションで言うと、安藤、岩田、久保の比較的安定感のある3人が火、水、木に登板、そして金曜日が能見、土が谷間で日が下柳となる。もし、金曜日の能見が敗れたら、一挙に3連敗してしまう可能性すらある。広島3連戦の前のカードが巨人戦なのだが、今阪神にとってどっちが大事かというと、あとの広島戦である。となれば、ローテをいじる必要がでてくるが、首脳陣はそれを考えているのだろうか。

 虎番に聞くと、これまでと変わらないようだ。胸突き八丁の土壇場に入り、もうローテを従順に守っている場合ではない。少々崩しても、当面の敵を叩いておかないといけない。あるコーチは「どこに勝とうが同じ」と言っているようだが、それは違うと思う。相性のいいところ、勝ちやすいところ、勝たないといけないところは確実に勝つ方策をとるべきだろう。

 個人的には、今週末の日曜日に登板するだろう下柳を飛ばし、来週火曜日の巨人戦にもっていきたい。すると、安藤以下は1つずつズレていくことになる。相性のいい横浜戦は、能見の後、福原、金村暁で回し、巨人は下柳、安藤、岩田。そして来週末の広島戦に久保、能見とつぎ込んで連勝を期す。どないかな?9連戦で投手陣のやりくりは大変だろうが、ここは仕方あるまいよ。

 広島は主力に故障者がいないのが強み。ヤクルトや阪神とは違う。つまり、一番乗っていきやすいチームと言える。不気味な広島の足音を聞きつつ、きょうも中日戦を見てこよう。吉見、打てるかな?