中村正直の「頑張れプロ野球」

ベテラン野球記者の本音ブログです。

一気に白けた「押し出し四球」

2009-09-04 06:46:37 | Weblog
 毎朝欠かさず聞いている在阪某局のラジオ番組で、大の虎党アナが吠えまくっていた。「普通の負けなら納得するけど、二死から四球、安打、四球、押し出し四球なんて…なかなか寝つけなかったわ!」。関西にお住みの方なら、この御仁が誰だかすぐにわかるでしょう。そう、あの方です。その他地域の皆さん、すんませんなあ、ローカルで。

 俺はすぐに眠ったんだが、それでも胸くそが悪かったのは一緒。何なのかね、江草くんは?彼がマウンドに上がったのは、2点を負けている八回表。最初の打者・青木に対しては、トントンと追い込んで空振り三振に仕留めた。「おっ、今回は違うかな」と思ってみていると、次の武内も左飛に打ち取る。ところが、ここからが“いつもの江草”だった。

 ガイエルを歩かせると球場がざわめき出した。「おいおい、またか」。江草の眼が虚ろになったの見て、俺も思ったよ。宮本の安打は仕方ない。問題はその後。川島慶に粘られて歩かせたところで、最後の悲劇的な結末が予測できた。これはスタンドのほとんどの方も同じだったようだ。江草の球がボールになるたび、失笑ともとれるブーイングが起こった。彼には可哀想だったが、あれだけはっきりボールになると仕方ない。そして、相川に押し出し四球。やれやれ…。

 先月末の横浜戦で3連続押し出し四死球を出して以来、彼は何かに怯えながら投げているように思う。「また四球になるんやないか?」。そんな気持ちの中、何とかストライクを取ろうと目一杯腕を振るんだが、心がざわめいているから球道が定まらない。すると、ファンも騒ぐ。また心が揺れる。一層ファンの罵声が激しくなる…。「負の連鎖」にはまりこんでいる感じだ。

 この間は大量リードで登板し、3つの四球を出して降板。今回は2点負けている中で出て3つの四球(押し出し含む)で1失点。ということは、どの局面でも江草は使えないことになる。これはもう出した真弓監督が悪い。そういうことだろう。あれだけ強気な男が弱気になっている今、わざわざ使う必要はない。そらもちろん、どこかで断ち切らさないといかんのだけどな。例えば、打者1人を打ち取ったところで替えるとか、使い方を考えるべきじゃないか。

 それにしても石川少年には参ったな。守護神・林が登録抹消になり、今度こそはスウィープだ!と思ったのに、勝てなかった。11本もヒット打ったのになあ。岡田前監督も書いていたけど、最後の鳥谷併殺は仕方ない。無死一、二塁で3、4番が打てないんだからあきらめる他ないわ。気分を替えて、広島戦に向かおうと。と言っても、俺は行かないけどね。すんません、休ませていただきます。