中村正直の「頑張れプロ野球」

ベテラン野球記者の本音ブログです。

イチローの「メジャー2000本」に想う

2009-09-07 14:52:55 | Weblog
 海に渡るイチローの「決意会見」を取材(後ろで聞いていただけだが…)したのは、この前だった。俺の感覚では、本当に「この前」だったのだ。それからたった9シーズンでもう、メジャー2000本安打達成、だもんなあ。何でもなかったかのように大記録を達成し、今度はメジャー初の9年連続200本安打に迫っている。時を神風の如く駆け抜けたサムライに、心から拍手を送りたい。

 リトル松井の「日米2000本安打」もすごいが、イチローのは段違いにものすごい。史上2番目のスピード記録とはいえ、メジャーの長い歴史を考えると2番目と言っても1位に相当するのではないか。それも日本の選手が成し遂げたのだから、同じ日本人として鼻が高い。

 こんな選手は二度と出てこないと思うが、張本さんが3000本安打を達成したとき「もう破られないだろう」と当時は言われていたことを考えれば、イチロー以上の選手が出てこないとは断言できない。記録は破られるためにあるわけで、イチローだって自分を越える男の出現を待っていることだろう。今は違うだろうが…。

 話は変わる。読者の方から「あんたCS否定派だったんじゃあ?」と問われたことに関して一言。そうでした、確かに。今もその思いに変わりないんだが、スポーツ新聞社に努める人間とすれば、優勝争いに一度も絡めなかった阪神がこの制度によって3位争いを演じ、紙面的に一喜一憂できることに対して「有り難い」と思うのである。これは本心。「V逸は誰の責任なのか」「来季の人事は?」とかいう記事が躍る時期に、野球の中身を論じることができるのだから、これにまさるものはない。

 あすからの甲子園6連戦、どうなるかね。最低でも4勝2敗でいきたいね。いや、いかんとダメやろう。無理してでも4つ獲ること。金本さん、頼みまっせ。