中村正直の「頑張れプロ野球」

ベテラン野球記者の本音ブログです。

「想定内」の1敗だが…

2009-08-15 18:41:03 | Weblog
 俺は思うに、筒井の「先発」には相当無理があったのではないか。野球は何が起こるかわからんから、少しだけ“番狂わせ”を期待してはみたが、そうは問屋は降ろさない。わずか2イニングで呆気なく木っ端みじんに吹っ飛んだ。
 
 しかし、それもやむをえんだろう。誰がグライシンガーに対して筒井で勝てると思う?100人いたら99人までは「そら無理やで」と言ったに違いない。確かに、敗戦処理ではよく頑張っていた。先発もどうかな…と思う時期もあったけど、あの球威、あの程度の変化球のコントロールでは、長いイニングはもたない。しかも、あの長い“間”は野手がくたびれる。今の筒井が持ち味を発揮できるのは、中継ぎの1回、2回というところ。これは決して2度連続で打たれたから言うわけじゃない。

 想定内の負けではあるが、5回にグライシンガーから6点を取ったのだから、引っ繰りかえしてほしかったな。無理とは知りつつも、期待してしまうじゃないの、ああいう展開になれば…。まあ、ええわ。一方的に打たれまくって負けたわけじゃなし、一応の見所もあったということで、納得せなしゃあない。

 ところで、高校野球。PLに敗れたとはいえ、聖光学園の横山という投手はなかなかよかったね。これから大きく育ってもらいたいもんだな。楽天・岩隈みたいな投げ方をしていたところをみると、将来は楽天希望かな?

やっと「1ケタ」に突入した

2009-08-15 10:58:23 | Weblog
 やっぱり「野球」ってええね。3日間も野球から離れていたら、どうも体調がおかしくなった。これって“職業病”なんやな、きっと。二十年強も野球と一体となった仕事をしてきているんで、横にないとやっぱり寂しい。プロ野球も見れん、高校野球も見れん、では、何のために生きているの、って気分にもなった。これは言い過ぎにしても、それに近い感じだったのは確か。贔屓にしているチームが勝っても負けてもやっぱり好きな野球がないといかん。

 きのう(14日)の能見はちょっと変化球に頼り過ぎていた感があったね。しかも高く浮いたところを谷やら阿部やらに狙われた。真っ直ぐが思ったほどきていなかったのかもしれんが、もう少し多めに速い球を使うべきだったと個人的には思う。左打者の内角をえぐる速球はいいよ、能見は。亀井なんか、本当に苦しそうにバットを出しているもんな。

 でも、巨人戦3連勝は立派なもの。以前「2ケタ勝たないと信用できない」ってことを書いたが、ボチボチ信用しようかなと思っている。安藤や下柳よりずっと安定感があるんだから…。岩田と2人、中4日でどんどん回していかないかね。

 ついに、3位・ヤクルトとの差が「9・5」まで迫ってきた。昔なら途方もない数字なんだが、俺は逆転不可能とは思わない。なぜなら、阪神1チームで追っているんではなく、ここに広島も加わっているからだ。両チームがヤクルトを追いかける展開はいい。しかもヤクは最下位・横浜を苦手としている。1カ月後には、射程圏内まで迫っているかもしれないぞ。

 グライシンガーをさっぱり打てない、というのは、いろいろ原因はあると思うけど、自分は「動体視力」の問題ではないと思っている。それを言えば、この先ずっと打てずに負け続けることになってしまう。2年連続リーグの最多賞投手であるし、そう簡単に打てるはずがない。彼が5試合投げてくれば、ほぼ3つは負けてしまうだろう。これは仕方ない。4番・金本が彼の投じる内角のカットボール、そしてチェンジアップに全くタイミングが合わず、打ち崩せないのだから…。阪神で「最も打てる打者」でしてこれだから、あとは推して知るべし。となれば、より緻密な作戦が必要になるのだが、これがどうも見られない。岡田時代からそうなのだ。今に始まったことではない。

 ま、筒井でグライに勝ったら儲けもの、って感じで見てみよう。あの助っ人だって人間だ、崩れることだってあるさ。気軽に戦えばいい。こっちは失うものなんて何もないんだから…。