中村正直の「頑張れプロ野球」

ベテラン野球記者の本音ブログです。

おいおい、狩野さんよ…

2009-08-21 20:06:52 | Weblog
 東京から帰還して迎えた京セラドームでの広島戦。長い遠征で疲労したおっさん記者は、移動日休みをとって家でテレビ観戦を決め込んだ。とういうか、元々休みなんだけどね。ヤクルトに大勝して迎えた4―5位決戦。阪神とすれば、眼下の敵・広島に引導を渡したいところだったが、あらら…。二回で勝負が済んでしまったじゃないの。投手は能見vs青木高だぞ。どこからどう考えても能見の勝ちだと思っていたけど、違っていた。

 一挙7点を奪われた二回表を少しだけ振り返ると、一死一、二塁で打者・小窪に与えた四球がすべてだったように感じた。投手有利のカウントにしながら、変化球が際どいコースに外れ、結局歩かし。相手は打力がすごいとは言えない小窪だぞ。なんで臭いコースをつく必要がるのか?リードした狩野は、広島のすべての打者が巨人の選手とでも思っているのか。力勝負でええんよ。目一杯の速球を内角胸元に投げ込めば、今の能見の力量からすれば絶対に抑えられる。これが栗原とかマクレーンだったら違う。だが相手は小窪なのだ。あの四球、嫌な感じがしたら、やっぱりそうなった。

 次の石原に与えた押し出し死球だってそう。テレビ解説で岡田前監督が「変化球が切れすぎたら、自分で修正が必要だ」と言っていたが、能見―狩野のバッテリーは切れすぎてボールになるスライダーになぜか固執していたように見えた。石原の初球。そのスライダーが大きく変化して石原の足に当たった。この間の岩田といい、狩野は同じミスを2度続けてしまった。その日の投手の状況を的確に把握し、リードを組み立てていくという作業が、まだ完全には出来ていない。発展途上の彼の姿が少し見えた感じだな。

 今現在でスコアは0-7。全く神宮3戦目の裏返しだな。それにしても、京セラのスタンドのガラガラ具合はどうだ。負けることより、こっちの方が気になった。こんな試合をしていたら、いずれ甲子園もあのようになってしまう。