中村正直の「頑張れプロ野球」

ベテラン野球記者の本音ブログです。

後輩の「甲子園行進」に涙が出た!

2009-08-08 16:31:34 | Weblog
 今回は阪神の話題には触れない。真弓監督が2試合続けて「会見拒否」をした件について「大人げないのでは…」とかいろいろ言いたいが、やめる。なんせ、楽しみにしていた高校野球の選手権大会が始まったのだからな。

 朝早く起きて、開会式からテレビのブラウン管を凝視した。初日は3試合が組まれていたのだが、その試合よりも注目していたのが開会式。各校入場の“先導役”として、我が母校の三重・宇治山田高校野球部主将が行進するのだ。どんな姿でどんな表情であのグラウンドを歩くのだろう…。堂々と歩いてくれよ。みんなが見ているんだから…。父と子ぐらい歳が離れている後輩ながら、ほんと気になって仕方なかった。

 だが、そんなおっさん記者の心配などどこ吹く風で、高橋俊平主将は若干の戸惑いも見せつつ、しっかりと歩いていた。我が母校は来年で創立110周年を迎えるが、甲子園で行進したのは彼が最初。選手権の第1回大会(当時は中等野球だったが)に出場し、それ以降最も甲子園から遠ざかっているチームということで、今回先導役を依頼されたと聞く。第1回に出場した“先輩たち”は、甲子園でプレーしていない。それから94年もの長きの間、甲子園は「山高野球部」の夢の舞台であり、手の届かない“聖地”だった。

 高橋くんよ、どうだった、甲子園のグラウンドは?球場の匂い、風の薫りをしっかり感じたか。三重に戻ったらしっかりと皆に伝えてくれよ。

 彼の行進を見ていたら、思わず涙が出てきた。うれしかった。