学生の頃・・・マエストロＴッキー先生に、注意されました。
「足音、気をつけなよ。」
演奏会でした。下手の袖からステージに出て、
中央にあるピアノの前まで歩いていく。。。そこまでに立てた足音で、
音楽が分かるというのです。
「コツコツコツって、かっこいい足音を立てて欲しいんだよな」
これは、かっこいい女性を演じた時の、ある演出家からの注文。
足音。
世の中には色々な音が溢れています。
駅のホームで、大きな足音を立てて階段を下りる女性、
新幹線の座席で、隣のサラリーマンがパソコンのキーボードを打つ音、
ビニールのレジ袋がたてるカサカサという音・・・。
これが全て、ＳＥ(音響効果)だとしたら？
舞台の袖から出て、どんな足音を立てて演奏位置につき、
どんな雰囲気を作って、観客を期待させ、
実際にどんな音楽を作るのか・・・。
足音も、ドレスの裾が立てる音も、全て音楽の一部。
歌い出す前に吸う息が立てる音も然り。
そんなことを考えていると、美人に魅せるコツなんて、
そんなに難しくないんじゃない？と思える、今日この頃です。
あなたはどんな音を立てていますか？
