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備忘録

舞台の感想を書いています。(ネタばれ有り)Twitterはdacho115。

『王女メディア』

2016-03-06 12:32:20 | 国内ストプレ
ザックリなアラスジ。

乳母が、女主人・メディアの悲惨な現状を語る。

夫(イアーソン)には新しい妻ができ、
領主からもイアーソンも見放される、という現状。

そこで、メディアが登場。イアーソンに対し、
罵詈雑言を並べ立てるが、そこである決意をする。

それは、領主、イアーソンの新しい妻、
そして、自分の二人の子供すらを殺して、
夫に復讐すること。

まず、子供を託し、
自分は去ることをイアーソンに伝える。
その際、子供に金の冠と白い衣服を渡す。

それが、イアーソンの新しい妻に渡り、
身につけると死に至る。また、そこに
駆けつけた主君も、その影響を受け、死ぬ。

その報を聞いたメディアは息子を殺害。

そこにイアーソンがやってくる。
子供の無惨な姿を知り、メディアを非難するが、
全ては、自分へのメディアの復習と知らされる。

そして、自暴自棄になるイアーソン。
一方、一人、サマヨうメディアで、暗転。


平@妻(メディア)
女性役を演じているが、
決して、女性には見えない。
一応、女王という設定で、理解。
(前提、という意味では歌舞伎の女形に近い)

ただ、始めは色々と着込んでいるものの、
段々と女王の衣装になっていくと、
それっぽくは見えてくる不思議。

語尾が女言葉ではあるけれど、
台詞の淀みなさが、女性には見えないのかも。
舞台で観るには、あの滑舌を
優先した方が良いので、問題ないけど。


山口@夫(イアーソン)
妻を捨てたばっかりに、
本人には不幸が訪れず、
周りからジワジワとセメられる。
肉体的には無傷だけど、
精神的にはかなり苦しめられる。

台詞廻しに特徴は無いけど、聞き取りやすい発声。
映像の人イメージだけど、蜷川演出にも出ていたか?


間宮@乳母
一応、こちらも女性役。
乳母、という台詞が無ければ、
まず、それは分からない。

ただ、普段が低音なイメージだけに、
こういう柔らかい話し方もするのか、と。


三浦@領主(クレオン)
外道な領主。
戦国の世なら、仕方なし、か。
メディアとの関係性を聞き逃したが、
とりあえず、邪魔なので追い払う。

主要な役だけど、イマイチ、
目立った処がなく、普通に場に溶け込む。


若松@女たちの頭
メディアを支援する女たちの頭領。
なので、こちらも女性役。
しかし、そのメイクが濃い。

台詞を話すと、舞台の人だな、と。
台詞廻しが、かなり独特。


演出としては、時折、
それも唐突に効果音が入る。
ただ、それが台詞と被らないため、
蜷川演出のようには、ならない。

というか、蜷川演出だと、
ここはどうなるだろう、と勝手に妄想。


そもそも、シェイクスピアでない悲劇だと、
回りくどく、独白が多い、単調な芝居になるらしい。
出演者にその独白でも持たせる実力があるので成立。
って、喋っているのは、ほとんど平氏だけど。

最終的に、何も復讐に子供を巻き込まなくとも…、
という、身も蓋もない感想が、つい出てくる。

脇も素晴らしいのだが、何故か座長芝居風。
(主演だけど)平氏の舞台嵐っぷりが素晴らしい。




この処、陽な役の平氏を
観てきただけに、久々に隠な役の平氏。
隠だろうが、陽だろうが、その台詞廻しに
差はないけど、微妙な抑揚が低音、低音に。

こう、語尾が上がる陽な役が観たくなる。
って、このニュアンスで伝わるのか?

旅公演の最終日がここ。
なので、カテコには紙吹雪が。
スタッフからのサプライズらしいが、
その量が尋常じゃない量だった。

そして、大向こうやブラボーという掛け声まで。
そこで、ようやく、笑顔を見せる座長がツボ。
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