GIANT TCR1とTCR2の比較

　先週横浜の展示会で初公開されたALLUXフレームのTCRはTCR1とTCR2の2モデルでした。
　2011 GIANT FULL LINE CATALOGでは3モデルが掲載されていたTCRですが、予想通りUltegra搭載モデルは日本での発売はありませんでした。と同時に9速のTiagra搭載モデルの発売も見送られた状況です。まぁTCRはそもそもレース用に設計されているので9速のTiagraやSora、8速の2300では確かに不釣合いでしょう。
　そういう意味では今年発売されたばかりのSCRシリーズが姿を消したことにも納得が行きます。TCR搭載コンポは10速の105以上というのが常識になりつつあるように感じます。姿を消したように見えたSCR1ですが、搭載コンポ等を見る限りTCR2が明らかにその代替でしょう。ただSCR1と異なりTCR2はALLUX SLフレームにオーバードライブとパワーコアBBまで採用し重量も200ｇ軽量化していることなのですが、SCR1と全く同じ価格でこの進化はお買い得感抜群です。
　2011 GIANT FULL LINE CATALOGにはオーバードライブ採用の記載がなかったのですが、日本発売モデルは昨年と同じくオーバードライブが採用されています。さらにフレームデザインも大幅に変わり、ADVANCEDシリーズにかなり近づいたと感じます。好みもあると思いますが、個人的にはこの四角くてがっしりとしたダウンチューブが結構気に入っているのです。ダウンチューブの変更に伴い昨年までADVANCEDシリーズ以上のモデルに採用されていたパワーコアBBまで採用されているのですから驚きです。
　ただ、TCR1はコンポーネントが新型105に換わり価格も1万円値下がりしているのですが、ホイールがSHIMANO RS10からGIANT P-RにサドルもFIZIK PAVE CX SPORTからGIANTモデルになっているので車重が100ｇほど重くなっているのであまりお買い得感はありません。GIANT P-Rというホイールがどの程度のものか情報がないので何ともいえませんが、SHIMANO RS10より重たいことは確かなようでWH-R500と同程度と見ると前後で1800ｇ以上は確実にあるのではないかと見ています。
　とするとホイールを交換することでTCR2でも8ｋｇ台の車重になることは十分に考えられます。TCR1のホイール交換を考えるとTCR Composite SEを購入する方が安上がりになるはずですから、このTCR1は以外に不評に終わる可能性があると思います。TCR2のクランクセットとブレーキを新型105に交換しても費用は2万5千円程度で済みますから、TCR2を購入して取りあえずクランクセットとブレーキを105へ交換しておけば見た目はTCR1とほとんど変わらなくなるはずです。まぁ私なら先にホイール交換を考えますが・・・
　例えばTCR Composite SEに採用されているA-CLASS 440SLは重さが1570ｇですから、ホイールをこれに換えれば車重はTCR1とほぼ変わらなくなるはずです。まぁさらにコンポーネントをフル105にするならこちらも初めからTCR Copmposite SEにするのと大差がありませんから思案のしどころではあるのですが・・・
　TCR Composite SEがそれだけお買い得の目玉商品だということなのですが、最初からこちらにしてしまうと改良の楽しみがほとんどなくなってしまうのです。TCR2に5年程乗ってからTCR ADVANCED SEにしようかなぁとも考えているところです。ロードレーサーが全くの初めてのズブシロの身としてはTCR2で十分。今のAL700Xと比べればALLUX SLのフレームでカーボンフォークならノープロブレムのはずですから・・・
　いきなりホイールをA-CLASS 440SLへというわけにはいかないかもしれませんが、徐々にパーツやコンポを交換しながらロードレーサーの奥深さを体感するのも悪くないと思っているところです。
　このブログをアップしたら、クランクとBB交換をしたAL-700Xを取りに行ってきます。今回はレボシフトを8段用に交換しチェーンも新しいものと交換をお願いしてあります。WELLGOのペダルがメーカーの在庫切れで入荷までもう少し時間がかかるとのことでした。インプレッションは来週にはお届けできると思います。