CYCLINGFAN!!

自転車をこよなく愛し、自分の脚と熱いハートで幾つになっても、可能な限り、どこまでも走り続けます~♪

ツール2024の傾向と対策(1)

2024-07-04 14:22:39 | ツール・ド・フランス
 今年のツール・ド・フランスが幕を開けて5日目。マーク・カヴェンディッシュが念願のツール35勝という偉大な記録を達成しました。2021年にあのエディ・メルクスと並ぶ34勝を挙げてから3年、39歳という年齢での快挙には正直頭が下がる思いです。

 消耗の激しいロードレースで39歳という年齢で、世界の頂点で戦い続けることの大変さは並大抵のことではなかったでしょう。私がカヴを知ったのは彼がまだ20代のことでした。当時の彼はスプリンターとしてスペシャライズドのVENGEというエアロロードを駆り、ゴール前スプリントで勝ち続けていました。
 忘れもしない2008年のツール・ド・フランスでステージ4勝を挙げたカヴェンディッシュ。この年はアスタナのヴィノクロフのドーピング問題で主催者のA.S.Oがアスタナの参加を認めず、コンタドールがWツールの可能性を絶たれた年で、コンタドール不在のツールを漠然と見ていたのですが、この年のカヴの強さは良く覚えています。最後まで走り切ればマイヨヴェール確実と思っていたら、北京オリンピックのために14ステージでリタイヤしてしまったのです。

 毎年、行われるグランツールより4年に1度のオリンピックに重きを置く選手がいるのも事実の様です。今年はそのオリンピックイヤーですから、選手の中にピークをそこに併せている人もいるはずです。今年のツールは昨年に比べ、平均速度も遅く、展開も厳しくはありません。特にスプリンター勢に勢いを感じないです。昨年4勝を挙げマイヨヴェールを手にしたフィリップセンもこのステージで落車したピーダスンも、スプリントに勢いを感じないです。
 また。アシスト勢の中にもオリンピック代表が数多く含まれています。チーム戦ではなく国別戦となるオリンピックですが、世界最高峰の176人の選手が選ばれるツール・ド・フランスならではでしょう。第3ステージでマイヨジョーヌを手にしたリチャル・カラパスは東京五輪の金メダリストですが、今回のパリ五輪の代表に漏れている選手でした。マイヨジョーヌを狙っているチームや選手は別ですが、そうではないチームや選手の中にはピークをオリンピックに併せている選手がいても不思議ではないのです。

 フランスは代表の発表を遅らせた結果、第1ステージでバルデがマイヨジョーヌを獲得することに成功しています。第2ステージもフランス人のヴォークランの逃げ切り勝利でフランス人の2連勝はオリンピック代表の発表を遅らせた効果だと思っています。逆に既にベルギー代表に決まっているファンアールトやオランダ代表が決まっているファンデルプールには精彩を感じないのです。
 彼らはエースではありませんが、昨年、フィリップセンを好アシストし、今季のクラシックでも大活躍を見せたファンデルプールの調子はあまり良くないと感じているほどです。昨年のマイヨジョーヌ獲得に大きく貢献したファンアールトも同様です。彼は骨折明けでスケジュールが急遽変更になったこともあり、目標はオリンピックになっているのかもしれません。
 



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ペダル考(3)

2024-07-04 09:32:34 | 自転車用品
 一口にビンディングペダルと言っても種類は様々です。日本で一番多く使われているのはシマノのSPDとSPD-SLという2種類のべダルです。ロード用にSPD-SLがMTBやツーリング用にはSPDが使われるのが一般的です。

 とはいえ、シマノがビンディングペダルを制作し始めたのは遅く、シマノがSPDペダルを世に出したのは1990年の事でした。ビンディングペダルの元祖はLOOKで、1984年にリリースされたルック・PP-65が原点とされています。それまでは、足(シューズ)をトゥクリップ&ストラップでペダルに固定する〝クリップ式〞が主流だったのです。プロもこのタイプを長年使用していたのですが、これは今でも競輪などのピスト競技で使われています。また、ロングツーリストが使用しているケースも見かけます。
 現役時代のランス・アームストロングはシマノのSPDシューズにLOOKのクリートを無理やり装着し、レースに出ていたようです。これをきっかけにシマノはSPD-SLを開発せざるを得なくなったのでした。

 今はシマノのシェアが圧倒的になり、2つ穴のSPDタイプと3つ穴のSPD-SLタイプという分類になっていますが、3つ穴のビンディングの元祖はあくまでLOOKなのです。2つ穴の元祖はシマノです。
 ロードレースでは主に3つ穴のビンディングがほとんどですが、先のLOOKやシマノ以外にもTIMEやスピードプレイなどを使用している選手もいます。ただ、プロツアーではニュートラルサポートがシマノかMAVICに限られているので、シマノのSPD-SLを使う選手が増えているのが現実です。特にコンポーネントをシマノがDura-Aceを使用している選手はポガチャルやファンデルプール等はPD-R9200を使用するケースが多いようです。昨年、シマノからSRAMにコンポーネント替えたヴィスマ・リアースバイクはペダルもスピードプレイに替えているようです。

 アルベルト・コンタドールが使用し一躍有名になったスピード・プレイは今はWAHOOに買収されてしまいました。LOOKやTIMEを好む選手もいますが、今では少数派でしょう。レースで本格的に使用するのでなければ、クランクブラザーズのように脱着が簡単なSPDペダルもあります。
 私はツーリングが主ですから、歩いて飲食店に入ることも多いので、あえて歩き易いSPDペダルをずっと使用しています。SPD-SLは一度も利用したことがありませんので。ここではSPDペダルを中心に書いて行くことになります。
 



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