6月11日付けのAFPが伝えたところによると、「ベルギーの自転車プロロードレース選手、トム・ボーネン(Tom Boonen)は10日、コカインの陽性反応が検出されたことを受け、14日に開幕する第72回ツール・ド・スイス(72nd Tour de Suisse)の主催者から同大会への出場が禁止された」ようだ。
今年はここまでドーピングの大きな問題もなく、自転車ロードレース界のドーピング問題も下火に向かっているように見えていた時期だけに大きなショックを受けることになってしまった。
それもコカインの陽性反応というのだから、事実ならとんでもない話だ!!
昨今はレースや大会以外での抜き打ち的なドーピング検査が平然と行われる風潮にあるようで、選手のプライバシーを考えると同情もしたくなる状況なのだが、事実こうした結果が出てしまうと、抜き打ちドーピングもやむなしという風潮になることは間違いない。
サブタモールのような治療薬ではなくコカインというのだから、ボーネンの選手生命もここまでだろうと思っていたら、レース外ドーピング検査での陽性反応のため、UCI(国際自転車競技連盟)やWADA(世界アンチドーピング機構)による処分は無いとのこと・・・
クイックステップのパトリック・ルフェーブル監督はボーネンを擁護する姿勢を見せ、2008年末で切れるボーネンの契約を3年間延長することを発表している。
謝罪記者会見には顔を見せたボーネンだが、コカインを摂取については一切言及しなかった。
ベルギーではコカイン摂取は違法ではないのか?あるいは現行犯でなければ裁かれないのか?
青少年の薬物使用が世界的に問題になっていることを考えればこんな形式的な謝罪記者会見でお茶を濁せる問題とは思えないのだが・・・
ASOがこの問題を受けボーネンのツール・ド・フランスへの出場を禁止した。こうした措置ならファンは納得するのだが、アスタナの参加拒否は未だに納得ができずにいる。
ドーピング問題で無関係な選手にまでその類が及ぶような措置は取るべきではない。チームとしての責任を問うのなら選手にではなく管理者に問うべきだ。
高校野球で選手の暴力問題があるとそのチーム自体が出場できないのと同じだ。他の選手には何の罪もないのに・・・
それにしてもテストステロン、血液ドーピングの次はコカインとは・・・ボーネンの愚考のために迷惑を蒙る自転車ロードレーサーはいったいどのくらいになるのだろうか?
個人的にはこうした選手こそ問答無用で切り捨てる決断をしなければ、失墜した自転車ロードレース界の信頼を取り戻すことなどできはしない!!
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