お仕事か(笑)、良し、少し上品に言えた(笑)
もう僕の記憶的には古い?話になるけれど今日は少し
コンサートの制作とは何か?について書きます。
ええ、皆さんの人生には何のプラスにもなりません(笑)
知っておいて得をする事もございません。
ただ僕が書きたいだけです(笑)
まぁあれかね?子供が音楽をやっている人が居れば少し役にたつかな?
こんな事をやっているんだ、とう言う位にですが。
10月の7日に、本谷さんが銀座の山野楽器本店の
イベントスペースでコンサートをやりました。
主催は山野楽器さんで、協賛がプリマ楽器さんと言う
本谷さんがデビューした時からのお付き合いの会社です。
流れ的には本谷さんサイドがブッキングした話なので
本来僕は顔を出すつもりもありませんでした。
まぁお客さんとしては行っても良いかなぁ?と言う程度に考えていました。
でも四万十市のコンサートが終わった辺りか?その時に
「銀座の山野楽器でのコンサートにCURO(ここは本名ね)さんも顔を出して頂けませんか?」
と彼女に言われました。
「…客として?」「いいえ、頭から」「んっ?入りから?」「そうです」「…う~ん、入りからかぁ」
これでは何の会話か良く分からないと思いますが本谷さんは客ではなくスタッフとして僕に
コンサートに来てくれないか?と言う事なんですね。
この前の僕のスケジュールは仕事が入っているので、仕事明けで来てくれと言う事です。
これは彼女にしたら非常に珍しい発言です。
何故なら僕に寝ないで来てコンサートの制作をしてくれと言う事ですから。
本谷さんお仕事道具、ステージでは全部使います:CURO撮影
まぁ、これには理由があります。
大体僕は彼女のプロデュースを引き受けた癖に彼女のアルバムさえも全部聴いていないし
コンサートにも顔を出していませんでした。
何故なんでしょうね?自分でもいけないなぁとは思っていましたが。
何となく僕には10月の四万十市からの制作が僕の仕事、みたいな感覚が有ったんですね。
で、それ以前の彼女サイドの出したスケジュールは担当外と言う組み分けをしていました。
まぁ下田小でのコンサートが終えて僕も自分の制作の感覚が錆びていない事も分かったし
本谷さんもそう感じたんでしょうね、で、銀座にも来てくれと…。
行きましたよ寝ないでね(笑)彼女が何故来てくれと言ったのかも分かってましたし。
1時入りですから5分前に山野楽器の裏口で待ち合わせして、7階の会場に入りました。
「おはよ~ございます!!」業界の挨拶をして、プリマ楽器の担当さんや山野楽器の担当さんに
ご挨拶をして「CURO(ここは本名ね)です、すいません!
いま名刺切らしていまして誠に申し訳ございません!」…なんてね、名刺なんか作ってないのに(笑)
もうにわかスタッフですよ、でも堂々とね以前からの彼女のスタッフの顔をして。
だって説明が面倒臭いでしょ、いちいち詳細なんて言いたくないし、当日の仕事には関係ないし。
で、楽屋入りしてその日の共演をしてくれるピアノの飯田さんにご挨拶して。
そして早速PAさんにご挨拶して制作のスタートです。
さて此処での僕の仕事は何でしょう?実は特にはありません、立会い仕事と言う仕事です。
つまり当日のステージの音響から進行まで全て見届けて差し障りがあればそこを直す仕事です。
大分前にこの話がプリマ楽器さんからあった時に本谷さんのステージのセット図を作って於いて
あげたのでそれを持参してその通りのステージになっているか確認して後は進行表ですね。
当日の演奏する曲目とMCのタイミングを書いた用紙を各自に配布します。
「今日の曲目です、宜しくおねがいしま~す!」と言って後は出音のチェックに入ります。
イラストレーターで作らされた?セット図:CURO作
通常コンサート会場でチェクされるのは出音(でおと)
これは皆さんが会場で聞く音のレベル(高さ、音圧)と
中音(なかおと)、演奏者が自分の楽器の音を聞いて演奏するための基準にする音があります。
中音は「ころがしモニター」まぁモニターとか、ころがしと僕等は言いますが。
モニターから返ってくる音で各楽器が自分の音のバランスを取ります。
これは演奏者の為の音でステージ構成上ではとても重要な音です。
中音が決まらないと出音も決まりません、だってこの音が決まらないと演奏にならないから(笑)
肝心な事はコンサートの出音や中音は各会場によって全く違ったものになる事です。
まぁ僕は一応1000本以上のコンサートの制作を手がけていますので会場の構造を見て
大体の見当が付きます、会場の高さや使われている吸音材や床を見て見当をつけます。
で、この日の山野楽器の会場は直ぐに出音が「デッド」だなぁ、と思いました。
デッドとは業界用語で音の跳ね返りや残響がない状態の事を言います。
実はデッドの会場は音楽業界では喜ばれません、出音が作りにくくなるし
音そのもの伸びや高さを吸収してしまうからです。
さて、各楽器の音決め(楽器の高さの調整)をしてリハーサルに入りました。
1、2曲バランスを取った後で僕は本谷さんに「デッドだね」と言いました。
彼女も「そうですね」と答えます。
これは「出音が吸収されるので良い音になりませんよ、注意して下さい」と言う意味です。
だってその会場のPAさんに音を作って貰っているのに「ここは音が良くないかも?」とは
言えないでしょう(笑)たったこれだけの会話で当日の音の注意点を確認している訳です。
まぁこの感覚がプロ同士なんですね、だから彼女も僕に会場に居て欲しかったんです。
楽屋でピアノの飯田さんとの2ショット:CURO撮影
さて音がデッドだと分かった以上僕がこの会場でしなければならない事は色んな場所で
出てくる音を聞く事です。
会場の一番前、横、真ん中、後。色んな角度から出音を聴き比べます。
実際に椅子に座ってお客さんと同じ状態で聴いたり立って聴いたりします。
そして出音の状態でバランスが悪い所をPAさんに伝えます。
例えばもっとオカリナのリバーブを効かせてくれとか、ピアノのタッチを出そうとか
感じた事をアーティストやPAさんと会話しながら出音を仕上げて行きます。
でも殆ど会話ではありません、音が止まっている時にこう言う話をポツリポツリとします。
つまり、僕はそう感じているけどどうだ?という事を確認するのです。
僕の好きな音ではなくここはアーティスト、本谷さんが出したい音を作る仕事ですから。
僕は共演の飯田さんのピアノタッチが凄く気に入りました、僕好みです。
で、彼のソロが1曲用意されていたので飯田さんが「どんな曲をやりましょうか?」と
聴いてきました、これは僕が当日の制作責任者だからです。
「オカリナのコンサートだからジブリの曲とかやりますか?」と言う問に僕は
「いや、ジブリの曲は下の催事会場で流れていたので飯田さんのタッチが出る曲が良いです」
と言いました。「では、こんな曲はどうでしょう?」とジャズの曲を弾いてくれました。
スタンダードじゃない奴ですね、今風のジャズです。
「おお、良いですね(笑)それでお願いします」…タイトルも作者も忘れましたが(笑)
あっ、一応本谷さんにも「良いですか?」とは断りますよ、彼女のコンサートですから。
で、何故僕がこの日無理してまで?本谷さんに呼ばれたか?その理由の一つが飯田さんのピアノですね。
本谷さんは飯田さんのピアノを高く評価しているし凄くやり易いのだそうです。
その話は前に聞いていたので僕に飯田さんの音を僕に聴かせたいのだと分かっていました。
もう一つは出音の管理を僕にして欲しかった事ですね。
本谷さんはオカリナを吹いている時は板付き(その場を動けない事)になるので出音が聴けない。
だから自分の代わりに出音をチェックして欲しかったんですよ。
ああ、恐ぇ…ピリピリしてる本谷先生:CURO撮影
さてリハーサルも進み中音、出音のバランスもほぼ決まって来ました。
僕はその間に資料用のデジカメ撮影をしています。
本谷さんは曲の構成の直しや、テンポを譜面を見ながら飯田さんとやり取りしています。
僕は飽きっぽいので、この時点で少し退屈になっています。
で、リハーサルの中の曲に「喪失」と言うタイトルの曲がありました。
彼女の2枚目のアルバム「ルナシア」に入っている曲だ。
これがアルバムよりも全然出来が良い、まさに飯田さんとの息が合っていて
しっとりとかつ繊細な仕上がりになっていて僕は感動しました。
感動したのだから素直に「良い出来です!」と言えば良いのに天邪鬼な僕は
「本谷さんは一体何を喪失したのですか?」と言いそうになりました。
下ネタ&セクハラです(笑)僕には権力はないのでパワハラではありませんが(笑)
でも我慢しました(笑)ここは銀座です、150年続いた山野楽器さんでのコンサートです。
後で本番のMCではこの曲を作った時はイタリアで神戸の震災を見てetc…と
凄く真面目な話を本谷さんはしていました…良かった下ネタに走らないで(笑)
かなりな顰蹙もんだった、危なかった~(笑)
でも未だに少し後悔はしているんです、本谷さんには顰蹙をかってもピアノの飯田さんと
山野楽器のPAさんにはバカウケしたと確信があるからです、言いたかったなぁ~(笑)
本番では写真撮影が出来ないのでリハーサルばかりの本谷さん:CURO撮影
リハーサルが終了し、僕は少し毒を吸いに銀座の外れ、西銀座の方迄歩きました。
銀ブラですね(笑)実は僕はこう言う待ち時間が大嫌いなんです。
アーティストはメイクや準備があるけど僕は暇でしょ、これが嫌い。
でも何かあると動かなければならないので近くに待機してなきゃなんない。
今は、イイなぁ携帯があるから好きな所に行ける、これは昔と違いますね。
そうそう、僕は全てのリハーサルが終了した時に本谷さんに
「客入れをしたらもっと音が吸収されますからね」と言いました。
そうなんですね、人間もまた音の障害物であり吸収材なんですよ。
そこまで分かっていたのに出音と中音が出来上がったので安心してもうひと押しの確認をしなかった。
つまり、客が入った後の吸収された音のレベルを計算してPAのフェーダーを
ちょい上げする確認をしなかった…
う~ん、手抜きじゃないけどミスではありますね、本番が始まっての最初の出音がやはり少し低かった。
PAさんもそれに気がついてまぁ、早い内に修正出来たのでステージには問題は
ありませんでしたが完璧では無かった…。
ライブ終了後にPAさんから「すいません、最初の出音低かったですよね」と言われて
「いや、僕もそれは分かっていたけれどどれだけ突いて(フェーダーを上げる事)良いのか
指示できなかったので言いませんでした、トータルでは凄く良い出音だったので満足ですよ
お疲れ様でした!」と挨拶して銀座山野楽器を後にしました。
何の為に撮らされたカットか分からないので此処で使おう:CURO撮影
これはコンサート終了後のやりとりが面倒臭かったのであらかじめ本谷さんには
「コンサートが終わってスタッフに挨拶したら俺は直ぐに帰ります」と話してありました。
どうでしょう?僕は凄く我儘に見えてしまいますか?
でも違いますよ(笑)本谷さんの方が実は一枚上手なんですよ(笑)
この日のもうひとつの目的はプリマ楽器の人に僕を紹介したかったんですよ彼女は。
なんでか?それは今プリマさんから彼女の昔のスコアをまとめたものに次のアルバムの
新曲を加えて出版する話があるからなんですよ。
本当は彼女が一人で全部やる話だったのに何時の間にかこれにも顔を出してくれと…
新曲をどうするのかはプロデューサーの仕事ですし…と。
賢いよな彼女は(笑)ここでプリマさんに俺を繋いでこの話から逃げられなくしてる(笑)
この後その打ち合わせの為の簡単な20周年の企画書を書かなきゃいけない。
手ぶらで打ち合わせには行けませんから…う~ん、恐るべしホンヤミカコだなぁ(笑)
彼女は人の使い方がとてもお上手です、さりげに僕の仕事のウェイトを増やして来てます。
やっぱり偏差値の差はこう言う所に出てしまうんですかねぇ…
もう僕の記憶的には古い?話になるけれど今日は少し
コンサートの制作とは何か?について書きます。
ええ、皆さんの人生には何のプラスにもなりません(笑)
知っておいて得をする事もございません。
ただ僕が書きたいだけです(笑)
まぁあれかね?子供が音楽をやっている人が居れば少し役にたつかな?
こんな事をやっているんだ、とう言う位にですが。
10月の7日に、本谷さんが銀座の山野楽器本店の
イベントスペースでコンサートをやりました。
主催は山野楽器さんで、協賛がプリマ楽器さんと言う
本谷さんがデビューした時からのお付き合いの会社です。
流れ的には本谷さんサイドがブッキングした話なので
本来僕は顔を出すつもりもありませんでした。
まぁお客さんとしては行っても良いかなぁ?と言う程度に考えていました。
でも四万十市のコンサートが終わった辺りか?その時に
「銀座の山野楽器でのコンサートにCURO(ここは本名ね)さんも顔を出して頂けませんか?」
と彼女に言われました。
「…客として?」「いいえ、頭から」「んっ?入りから?」「そうです」「…う~ん、入りからかぁ」
これでは何の会話か良く分からないと思いますが本谷さんは客ではなくスタッフとして僕に
コンサートに来てくれないか?と言う事なんですね。
この前の僕のスケジュールは仕事が入っているので、仕事明けで来てくれと言う事です。
これは彼女にしたら非常に珍しい発言です。
何故なら僕に寝ないで来てコンサートの制作をしてくれと言う事ですから。
本谷さんお仕事道具、ステージでは全部使います:CURO撮影
まぁ、これには理由があります。
大体僕は彼女のプロデュースを引き受けた癖に彼女のアルバムさえも全部聴いていないし
コンサートにも顔を出していませんでした。
何故なんでしょうね?自分でもいけないなぁとは思っていましたが。
何となく僕には10月の四万十市からの制作が僕の仕事、みたいな感覚が有ったんですね。
で、それ以前の彼女サイドの出したスケジュールは担当外と言う組み分けをしていました。
まぁ下田小でのコンサートが終えて僕も自分の制作の感覚が錆びていない事も分かったし
本谷さんもそう感じたんでしょうね、で、銀座にも来てくれと…。
行きましたよ寝ないでね(笑)彼女が何故来てくれと言ったのかも分かってましたし。
1時入りですから5分前に山野楽器の裏口で待ち合わせして、7階の会場に入りました。
「おはよ~ございます!!」業界の挨拶をして、プリマ楽器の担当さんや山野楽器の担当さんに
ご挨拶をして「CURO(ここは本名ね)です、すいません!
いま名刺切らしていまして誠に申し訳ございません!」…なんてね、名刺なんか作ってないのに(笑)
もうにわかスタッフですよ、でも堂々とね以前からの彼女のスタッフの顔をして。
だって説明が面倒臭いでしょ、いちいち詳細なんて言いたくないし、当日の仕事には関係ないし。
で、楽屋入りしてその日の共演をしてくれるピアノの飯田さんにご挨拶して。
そして早速PAさんにご挨拶して制作のスタートです。
さて此処での僕の仕事は何でしょう?実は特にはありません、立会い仕事と言う仕事です。
つまり当日のステージの音響から進行まで全て見届けて差し障りがあればそこを直す仕事です。
大分前にこの話がプリマ楽器さんからあった時に本谷さんのステージのセット図を作って於いて
あげたのでそれを持参してその通りのステージになっているか確認して後は進行表ですね。
当日の演奏する曲目とMCのタイミングを書いた用紙を各自に配布します。
「今日の曲目です、宜しくおねがいしま~す!」と言って後は出音のチェックに入ります。
イラストレーターで作らされた?セット図:CURO作
通常コンサート会場でチェクされるのは出音(でおと)
これは皆さんが会場で聞く音のレベル(高さ、音圧)と
中音(なかおと)、演奏者が自分の楽器の音を聞いて演奏するための基準にする音があります。
中音は「ころがしモニター」まぁモニターとか、ころがしと僕等は言いますが。
モニターから返ってくる音で各楽器が自分の音のバランスを取ります。
これは演奏者の為の音でステージ構成上ではとても重要な音です。
中音が決まらないと出音も決まりません、だってこの音が決まらないと演奏にならないから(笑)
肝心な事はコンサートの出音や中音は各会場によって全く違ったものになる事です。
まぁ僕は一応1000本以上のコンサートの制作を手がけていますので会場の構造を見て
大体の見当が付きます、会場の高さや使われている吸音材や床を見て見当をつけます。
で、この日の山野楽器の会場は直ぐに出音が「デッド」だなぁ、と思いました。
デッドとは業界用語で音の跳ね返りや残響がない状態の事を言います。
実はデッドの会場は音楽業界では喜ばれません、出音が作りにくくなるし
音そのもの伸びや高さを吸収してしまうからです。
さて、各楽器の音決め(楽器の高さの調整)をしてリハーサルに入りました。
1、2曲バランスを取った後で僕は本谷さんに「デッドだね」と言いました。
彼女も「そうですね」と答えます。
これは「出音が吸収されるので良い音になりませんよ、注意して下さい」と言う意味です。
だってその会場のPAさんに音を作って貰っているのに「ここは音が良くないかも?」とは
言えないでしょう(笑)たったこれだけの会話で当日の音の注意点を確認している訳です。
まぁこの感覚がプロ同士なんですね、だから彼女も僕に会場に居て欲しかったんです。
楽屋でピアノの飯田さんとの2ショット:CURO撮影
さて音がデッドだと分かった以上僕がこの会場でしなければならない事は色んな場所で
出てくる音を聞く事です。
会場の一番前、横、真ん中、後。色んな角度から出音を聴き比べます。
実際に椅子に座ってお客さんと同じ状態で聴いたり立って聴いたりします。
そして出音の状態でバランスが悪い所をPAさんに伝えます。
例えばもっとオカリナのリバーブを効かせてくれとか、ピアノのタッチを出そうとか
感じた事をアーティストやPAさんと会話しながら出音を仕上げて行きます。
でも殆ど会話ではありません、音が止まっている時にこう言う話をポツリポツリとします。
つまり、僕はそう感じているけどどうだ?という事を確認するのです。
僕の好きな音ではなくここはアーティスト、本谷さんが出したい音を作る仕事ですから。
僕は共演の飯田さんのピアノタッチが凄く気に入りました、僕好みです。
で、彼のソロが1曲用意されていたので飯田さんが「どんな曲をやりましょうか?」と
聴いてきました、これは僕が当日の制作責任者だからです。
「オカリナのコンサートだからジブリの曲とかやりますか?」と言う問に僕は
「いや、ジブリの曲は下の催事会場で流れていたので飯田さんのタッチが出る曲が良いです」
と言いました。「では、こんな曲はどうでしょう?」とジャズの曲を弾いてくれました。
スタンダードじゃない奴ですね、今風のジャズです。
「おお、良いですね(笑)それでお願いします」…タイトルも作者も忘れましたが(笑)
あっ、一応本谷さんにも「良いですか?」とは断りますよ、彼女のコンサートですから。
で、何故僕がこの日無理してまで?本谷さんに呼ばれたか?その理由の一つが飯田さんのピアノですね。
本谷さんは飯田さんのピアノを高く評価しているし凄くやり易いのだそうです。
その話は前に聞いていたので僕に飯田さんの音を僕に聴かせたいのだと分かっていました。
もう一つは出音の管理を僕にして欲しかった事ですね。
本谷さんはオカリナを吹いている時は板付き(その場を動けない事)になるので出音が聴けない。
だから自分の代わりに出音をチェックして欲しかったんですよ。
ああ、恐ぇ…ピリピリしてる本谷先生:CURO撮影
さてリハーサルも進み中音、出音のバランスもほぼ決まって来ました。
僕はその間に資料用のデジカメ撮影をしています。
本谷さんは曲の構成の直しや、テンポを譜面を見ながら飯田さんとやり取りしています。
僕は飽きっぽいので、この時点で少し退屈になっています。
で、リハーサルの中の曲に「喪失」と言うタイトルの曲がありました。
彼女の2枚目のアルバム「ルナシア」に入っている曲だ。
これがアルバムよりも全然出来が良い、まさに飯田さんとの息が合っていて
しっとりとかつ繊細な仕上がりになっていて僕は感動しました。
感動したのだから素直に「良い出来です!」と言えば良いのに天邪鬼な僕は
「本谷さんは一体何を喪失したのですか?」と言いそうになりました。
下ネタ&セクハラです(笑)僕には権力はないのでパワハラではありませんが(笑)
でも我慢しました(笑)ここは銀座です、150年続いた山野楽器さんでのコンサートです。
後で本番のMCではこの曲を作った時はイタリアで神戸の震災を見てetc…と
凄く真面目な話を本谷さんはしていました…良かった下ネタに走らないで(笑)
かなりな顰蹙もんだった、危なかった~(笑)
でも未だに少し後悔はしているんです、本谷さんには顰蹙をかってもピアノの飯田さんと
山野楽器のPAさんにはバカウケしたと確信があるからです、言いたかったなぁ~(笑)
本番では写真撮影が出来ないのでリハーサルばかりの本谷さん:CURO撮影
リハーサルが終了し、僕は少し毒を吸いに銀座の外れ、西銀座の方迄歩きました。
銀ブラですね(笑)実は僕はこう言う待ち時間が大嫌いなんです。
アーティストはメイクや準備があるけど僕は暇でしょ、これが嫌い。
でも何かあると動かなければならないので近くに待機してなきゃなんない。
今は、イイなぁ携帯があるから好きな所に行ける、これは昔と違いますね。
そうそう、僕は全てのリハーサルが終了した時に本谷さんに
「客入れをしたらもっと音が吸収されますからね」と言いました。
そうなんですね、人間もまた音の障害物であり吸収材なんですよ。
そこまで分かっていたのに出音と中音が出来上がったので安心してもうひと押しの確認をしなかった。
つまり、客が入った後の吸収された音のレベルを計算してPAのフェーダーを
ちょい上げする確認をしなかった…
う~ん、手抜きじゃないけどミスではありますね、本番が始まっての最初の出音がやはり少し低かった。
PAさんもそれに気がついてまぁ、早い内に修正出来たのでステージには問題は
ありませんでしたが完璧では無かった…。
ライブ終了後にPAさんから「すいません、最初の出音低かったですよね」と言われて
「いや、僕もそれは分かっていたけれどどれだけ突いて(フェーダーを上げる事)良いのか
指示できなかったので言いませんでした、トータルでは凄く良い出音だったので満足ですよ
お疲れ様でした!」と挨拶して銀座山野楽器を後にしました。
何の為に撮らされたカットか分からないので此処で使おう:CURO撮影
これはコンサート終了後のやりとりが面倒臭かったのであらかじめ本谷さんには
「コンサートが終わってスタッフに挨拶したら俺は直ぐに帰ります」と話してありました。
どうでしょう?僕は凄く我儘に見えてしまいますか?
でも違いますよ(笑)本谷さんの方が実は一枚上手なんですよ(笑)
この日のもうひとつの目的はプリマ楽器の人に僕を紹介したかったんですよ彼女は。
なんでか?それは今プリマさんから彼女の昔のスコアをまとめたものに次のアルバムの
新曲を加えて出版する話があるからなんですよ。
本当は彼女が一人で全部やる話だったのに何時の間にかこれにも顔を出してくれと…
新曲をどうするのかはプロデューサーの仕事ですし…と。
賢いよな彼女は(笑)ここでプリマさんに俺を繋いでこの話から逃げられなくしてる(笑)
この後その打ち合わせの為の簡単な20周年の企画書を書かなきゃいけない。
手ぶらで打ち合わせには行けませんから…う~ん、恐るべしホンヤミカコだなぁ(笑)
彼女は人の使い方がとてもお上手です、さりげに僕の仕事のウェイトを増やして来てます。
やっぱり偏差値の差はこう言う所に出てしまうんですかねぇ…