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四万十川レコード 公式ブログ

四万十と言う小さな町に生まれ、思春期に音楽に目覚めそして今も、長い長い音楽の旅をしています。

Runner さよなら2012年、そして…

2012-12-27 18:41:10 | Reading Videos
何時走ろうとしたのか
いま走っているのかは分からないけれど
確かに動いているのは分かる。

多分全力疾走したら…
止まっちまうんじゃねぇか?心臓が(笑)

良い年こいてさ
音楽と向かい合うなんて夢にも思ってなかった?
…嘘(笑)

何時かもう一度 きっともう一度
走り出そうと思って眠りについた。




自分の目指したものが
自分のゴールが
こう言う形で現れるとは…
これは本当に思ってもいなかった。

なんだろね(笑)
ホント良い年こいてさ
振り出しに
あの町に戻るとは思ってもいなかった…

子供の頃に見上げたあの空の
太陽を背中に受けて泳ぎ回って
肌を焦がしたあの川の流れに戻るとは…

自分の記憶の中にあったあの景色は
今も同じで顔で俺を迎えてくれた。




青かったなぁ…そして暑かった。
俺が忘れたあの町は俺が出て行ったあの川は
ちっとも変わってねぇでやんの(笑)

何だろな?
年をとるって?

体だけ老けてってもさ
記憶が年を取らないって気がついた。

大好きだったものは
年を取っても変わらないんだね。

色んな事を経験したし色んな事を学んだつもりでも結局はさ
あの頃に感じた心のままなんだよ…

照れくさいけど恥ずかしいけど
故郷ってそんなもんなのかねぇ…




背中の翼から羽が取れてさ
空を飛べなくなるから
地上を走る事になるのかな?
子供の頃はみんな夢って言う翼があったのに
何時でも空を飛べたのにね(笑)

ねぇ?
まだ走らなきゃいけないのかな?
ずっと走らなきゃいけないのかな?

重い荷物を一杯背負ってるね。
家族?仕事?…ん~っと健康(笑)

不思議だよね。
目の前にいる貴方。
僕と君に青春があってさ
恋愛があってさ
結婚なんてしちゃったんだよ(笑)

え~っと…誰?
って言う位さお互いに年をとっちゃったね。




取り敢えずさ走るしかないじゃん(笑)
もしも…もしも途中で重い荷物を無くしたってさ
走らなきゃいけない事には変わりはないんだから…

たくさん眠ったから
たくさん走れると思ったら
体って言う機能はそれなりに
年月と共に痛んでるんだね(笑)

でもね走れるよ。
エンジンは壊れていないもん。
夢って言うガソリンは随分と無くなっていたけどね(笑)

走れなくなっても歩いてでも
這ってでもゴールを目指すしかないじゃん。
男だもん(笑)

たとえ途中で機械が壊れてもさ
走らないで動かないでいた後悔よりはましな気がするんだ。

出来ればね君とゴールを
君に看取られてゴールを迎えたいな(笑)

ありがとう!!って言いたいな
走ってきたこの道に、そして君に。

さああて
あとどれだけ
あとどのくらい走れば良いのかな?

僕の時計の僕の人生のストップウォッチは丁度1年進んだよ。
さよなら2012年、そして…


Shimanto River ~Spring~

2012-11-16 05:17:22 | Reading Videos
田んぼ一面に咲いたれんげ草の群れを
耕運機の刃がずたずたに裂いてゆく
「せっかく咲いたのに…」
そんな感傷を持つのは
僕がまだ子供だからだろう

田んぼの滋養の為に撒いた種だ
豊穣な実りを込めて咲かせた花だ
何十年も大切に育てた土の中に
一面に咲いたれんげ草の命を 
まぜてやるだけの事だ

そう言う事に気がついたのは
僕があの日の農夫と
同じ様な年になっての事だが…



低い丘の上にその家はポツリと
一軒だけ風に晒されて建っていた
「養護施設」と呼ばれる場所

赤ん坊から高校生まで
「家庭の事情」と言うやつで
親と暮らせない子供たち
あの家に遊びに行くと
何時もクレゾールの匂いが
ツーンと鼻を突いたっけ…

あの家で暮らしていた同級生達は
中学を卒業すると同時に
あの丘の上から巣立って行った

「なんで高校に行かないんだろう?」
僕は少し不思議に思っていたけれど
自分がこの町を巣立って行く時にそれが分かった
少しでも早く大人になりたかったのだと



イタドリの芽が伸び始める頃
僕は君を僕の実家へと連れて帰った
四万十川の川原で一緒にイタドリを捜して
二人でそれを噛じり「すっぱっ!」って笑った
僕が両手を広げて「おいでっ!」って君に言ったら
君は顔中を笑顔にして四万十川の川原を走ってきたっけ…

君があの顔をしなくなって
あの笑顔を僕に見せなくなって
随分と長い時間が過ぎた気がする
それは全て僕のせいだと分かっているけれど



四万と十の川が集まり出来る大河で
僕は船釣りや川遊びをして育った
雲を映す翠(みどり)の流れの中に
僕が生きてきた時間も溶けて流れているのだろうか?

あの川辺であの流れを挟んで暮らした沢山の命達と時間も
あの川の流れとなって悠久の時を下るのだろうか?

四万十川の空に 
風が吹く川原で
雲雀の声を聞いた
いや、鳥の声ではないな?
笛の音色だ…

青空に広がる高音の叫び
土から生まれた命の息吹だ
あの日のれんげ草の花も
土の中で新しい命となって
この川の流れの上に
還って来たような気がする
哀しくて美しい風の音色だ




星空とフランケンシュタイン

2012-10-01 04:57:34 | Reading Videos




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茜色の夕陽に 僕と兄貴の長い影が延びる
夕暮れのバス停で僕と兄貴は親父を待っている
日の暮れた後の夕闇が恐くて 
僕は兄貴のランニングシャツの腰の辺りをギュッと掴む
「こらっ!あんまり掴むな、シャツがのびる!!」
本当はすでにだらだらとのびたランニングシャツなのに
兄貴は僕の手を放そうとする
僕は夕闇が恐くて意地になって手を固く握りしめる
コールタールとガソリンの混ざった匂いを残して
バス停にバスが止まる 
親父が降りて来た その影はとても大きくて とても長くて
まるでフランケンシュタインの様に思えたっけ‥




「パパ、アイスがとけちゃうよ‥」
僕の腰の下から息子の声が聞こえて僕は我に帰る
あの頃の僕には親父がスーパーマンの様に思えた
両の肩に僕と兄貴を捕まらせて
四万十川の対岸へと泳ぎ着きそして帰って来た親父
僕も兄貴もまだ金槌でまるで泳げなかったあの頃
両肩に僕等を捕まらせて水を切って泳いでくれた親父‥

この子の目には僕が 父親としての僕は
どんな風に映っているのだろう‥
あの時僕が感じたフランケンシュタインの様なでかさに
僕は映っているのだろうか?少し自信が無い(笑)




「天気が良かったら 明日は海に行こうか?」
僕の問いかけに息子は目を輝かせた
君の瞳に僕の背中 どんな風に映る?
僕は君にとって逞しくて強い父親に見えるかな?
君の無邪気な瞳を見詰めて僕は考える
親父から繋いだ命の鎖 それが君だよ
そして君も又 その鎖を次の命に繋いでくれ
それが人間の姿だから‥
僕もそうやって命を君に繋いだんだと
何時か君も気がつくだろう
僕の手をギュッと掴む君の指
僕と親父と君がひとつの鎖になる
それが「Chain of life」、命の鎖だよ‥




何かにつまずいて夢が バラバラに砕け散っても
無邪気な君の笑顔の力で 僕は生き返るのさ‥

「そろそろ帰ろうか、ママが心配しちゃうから」「うん‥」
君は少し名残惜しそうに 夜空に浮かび始めた星を見てる
「ねぇパパ、今日の晩ご飯は何かな?」「んっ?何だろうな(笑)」
きっとママはお前の好きなものを沢山作って待ってくれているよ‥
「ん~っハンバーグがいいな、プリンでもいい!」
「プリンはご飯じゃないだろう(笑)」

君は君の為に自分の人生を 真直ぐに生きて欲しい
僕は僕の為に君を守るから‥
僕は親父からそうやって育てられた
だからね君もそうやって育てようと思う‥

僕の影と 君の影と 親父の影が重なって
ひとつの影になる
遠い故郷の潮騒が 聴こえた気がした‥


星空とフランケンシュタイン Reading Videos

2012-03-24 00:30:00 | Reading Videos




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茜色の夕陽に 僕と兄貴の長い影が延びる
夕暮れのバス停で僕と兄貴は親父を待っている
日の暮れた後の夕闇が恐くて 
僕は兄貴のランニングシャツの腰の辺りをギュッと掴む
「こらっ!あんまり掴むな、シャツがのびる!!」
本当はすでにだらだらとのびたランニングシャツなのに
兄貴は僕の手を放そうとする
僕は夕闇が恐くて意地になって手を固く握りしめる
コールタールとガソリンの混ざった匂いを残して
バス停にバスが止まる 
親父が降りて来た その影はとても大きくて とても長くて
まるでフランケンシュタインの様に思えたっけ‥




「パパ、アイスがとけちゃうよ‥」
僕の腰の下から息子の声が聞こえて僕は我に帰る
あの頃の僕には親父がスーパーマンの様に思えた
両の肩に僕と兄貴を捕まらせて
四万十川の対岸へと泳ぎ着きそして帰って来た親父
僕も兄貴もまだ金槌でまるで泳げなかったあの頃
両肩に僕等を捕まらせて水を切って泳いでくれた親父‥

この子の目には僕が 父親としての僕は
どんな風に映っているのだろう‥
あの時僕が感じたフランケンシュタインの様なでかさに
僕は映っているのだろうか?少し自信が無い(笑)




「天気が良かったら 明日は海に行こうか?」
僕の問いかけに息子は目を輝かせた
君の瞳に僕の背中 どんな風に映る?
僕は君にとって逞しくて強い父親に見えるかな?
君の無邪気な瞳を見詰めて僕は考える
親父から繋いだ命の鎖 それが君だよ
そして君も又 その鎖を次の命に繋いでくれ
それが人間の姿だから‥
僕もそうやって命を君に繋いだんだと
何時か君も気がつくだろう
僕の手をギュッと掴む君の指
僕と親父と君がひとつの鎖になる
それが「Chain of life」、命の鎖だよ‥




何かにつまずいて夢が バラバラに砕け散っても
無邪気な君の笑顔の力で 僕は生き返るのさ‥

「そろそろ帰ろうか、ママが心配しちゃうから」「うん‥」
君は少し名残惜しそうに 夜空に浮かび始めた星を見てる
「ねぇパパ、今日の晩ご飯は何かな?」「んっ?何だろうな(笑)」
きっとママはお前の好きなものを沢山作って待ってくれているよ‥
「ん~っハンバーグがいいな、プリンでもいい!」
「プリンはご飯じゃないだろう(笑)」

君は君の為に自分の人生を 真直ぐに生きて欲しい
僕は僕の為に君を守るから‥
僕は親父からそうやって育てられた
だからね君もそうやって育てようと思う‥

僕の影と 君の影と 親父の影が重なって
ひとつの影になる
遠い故郷の潮騒が 聴こえた気がした‥

Hotel California

2012-02-26 02:22:47 | Reading Videos


All Photo By:Kara Allyson's photostream

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失敗したな~
思ったよりもずっと長生きしちまったよ
どうだい相棒、そっちの住み心地は?
お前はあの頃のままの姿なんだろ?
年なんか取れネェもんな死んじまったんだから(笑)
悪ィなぁ‥あの時生き残っちまってよ‥
あのカーブを曲がり切れずにナナハンですっ転んでさ
俺だけが生き残っちまった‥んと悪かったなぁ



恥の多い人生だったよ(笑)
おっ死んだうらなり作家のセリフの様にさ
恥ばかり重ねて年取っちまったよ
あの頃はボニーとクライドの様にさ
出鱈目でド派手な結末を望んで生きてたんだよな俺達
お前は望み通りだったかも知れねぇけど
おれはさみじめだったよ どう言う訳か生き残っちまって
そのままダラダラと世の中を眺めちまった



17の時に眺めたあの夏の空が忘れられねぇよ‥
ジージーとセミの声がやたら煩いと思ったら
あれは俺達の身体から零れた赤い命が
焼けたアスファルトに吸い込まれて行く音だった
「‥大丈夫か?」
空を見上げたままやっと出した一言に
お前の返事は帰って来なかった
さんざん大人から 世間から怒られた俺達が
やっと静かになれると思ったのにな
お前だけが願いを叶えちまった‥


All Photo By:Kara Allyson's photostream

何処までも続くアスファルトの一本道を
ハーレーダビッドソンを連ねて走り抜きてぇって
何時もお前と話していたよな
安モーテルに止まってさ「ホテルカリフォルニア」を
大音量で流してさ「うるせぇっ!」って
他の外人客が怒鳴って来たら二人でボコってやろうぜって
笑い会ってたっけ‥

待たせたけどそろそろ逢えそうだぜ相棒‥
俺もどうやらエンジンにガタが来てもう直らないんだと
まっ直す気もねぇけどな(笑)
んと 恥しいよ俺こんな親父になっちまって

砂漠の中にどえれぇ夢を建てて 
夢の途中で殺されたギャングの夢跡を
二人で辿ろうか
今度こそ二人でな 二人で行こうよ
もう置いてきぼりはゴメンだからな‥


andante ~歩くような速さで~

2012-01-31 17:03:15 | Reading Videos


Jack Batchelor's photostream
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ゆっくりと畦道を
霜の降りた土の上をザクザクと歩いた

ザクザク バリバリ
土を踏みしめる足の力と
力に押しつぶされた霜柱の壊れる音が
人影もない農道に響いている

andante  ~歩くような速さで~
僕は生きて行きたい
人気のない早朝に 冬の寒さに身を委ね

andante  ~歩くような速さで~
一日の始まりを確めたい
足跡の無い雪の上を
足跡の無い砂浜を 僕は歩きたい



一人きりの砂浜は
誰もいない雪の浜辺は
淋しいかもしれない

でも今は季節が
海が人を誘う季節では無いので
孤独なのは仕方ないだろう

冬の海は 波の音までも静かで
僕の歩く速さと同じリズムで
地球の鼓動を僕に聴かせてくれる

波が歩いている
僕と同じ速度で
波が歩いている



今日僕が此処に来た事を
今日僕が此処を歩いた事を
一筋の足跡が記録してくれた

今日僕が見た海を
同じ様に見つめている瞳がある
遠い海の向こうに

andante ~歩くような速さで~
今は生きて行こう

andante ~歩くような速さで~
これからも生きて行こう

そうすれば何時かは
そこに辿りつけるかもしれない

andante ~歩くような速さで~
今日も生きて行こう

Photo By: Masako Murakoshi



夕焼けの詩 ~ONIYANMA~

2012-01-30 16:19:12 | Reading Videos


By:zoomion

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暮れかかる西日が
部屋の中に射し込み
今日一日の終りを感じる時
人は今自分が佇む時間
暮している景色が有限な時間で
ある事に気がつく


by:Joel Bedford

今日一日に惜別する瞬間を
彩るオレンジ色の夕陽に
過ぎ行く事への感傷を込め
今いる時間への名残を感じ
淋しさと言う感情が心に浮ぶ
夕陽は 夕焼け時は そんな時間だ


by:pixelsandme 

僕達が暮している時間は
僕達が共有している時代は
もう夕焼けの時刻では無いのだろうか

旺盛で活動的な太陽は
西の彼方へ還ろうとしている
闊達で創造的な精神は
一時の休息に入ろうとしている


 by:Sigma.DP2.Kiss.X3

もうすぐ陽が沈む
僕等が帰る家路は
僕等が向かう灯りは
家族と言う団欒に包まれた
温かい場所なのだろうか?

もしかすると夜の闇に包まれた
暗くて長い時間が僕等の行く末に
手を広げているのかも知れない


by:Arkangel

もう還ろう 誰かの声が
もう還ろう 夕陽の中に

僕等が手に入れた
おにやんまと言う宝物は
夕陽の中に
今日の日の中に離して
明日また僕等の蜻蛉を
僕等のおにやんまを
捜しに 行こう

もう還ろう 誰かの声が
もう還ろう 夕陽の中に‥



こらこらっ!「ゆー君はホモやと思うちょった!」‥‥ほお~っっ?!!このブログは読むな!!

2012-01-06 03:08:01 | Reading Videos
僕はね、もとい俺は(作者注;俺が出て時はねマジっす)ね
今日は綺麗にね松田のギターは僕の好きな「河島英五」さんとね
同じギターのギルドをね「田んぼ」の松田は弾いていますよ。
とね、終わろうとね思うちょりました。
でもね、ブログの解析チェックをしてたら何時までも
「ゆー君はホモやと思うちょった!」‥‥ほお~っっ?!!のブログがね
何時までも人気ブログの上位にあるんですよ!!


By:*嘟嘟嘟*

こらっ!!下田小中‥あらっ?高校までも一緒やね、の岡添省吾!!
お前が吐いた名言を面白おかしくブログに仕上げた俺が恥かいちょうぞ!!
うん、お前に罪は無い。
橋田と同じ用に「どうせ省吾はブログなど読むまい‥」
そう思って書いたブログじゃ、お前に罪は無い。
それは俺のせいじゃ‥
しかしのぉ~っ。
お前が吐いた格好のブログネタを書いた為に俺は恥かいちょる。
もちろんそれはお前に罪には無い。
むしろ「沈下橋」のあのイラストを俺の我儘を聴き入れて書いてくれた
同級生のお前には感謝しちょう‥


By:David Blackwell.

でもね、中高(なかこう)の同級生の雅子はね、中村高校の同級生の雅子じゃ!
雅子は松田の浩二はね、田んぼの浩二は「浩二君」言うてネ
同級生の俺は「ゆ~君」言うてくれてね‥
お前の事は「省吾」やったぞ(笑)
Why? 舐められちょうかワレ?
フッフッフッ、でもね俺は知っていますよ‥
どうやら貴方達は俺のいないあの町でずっと「お誕生会」をしているらしいですね‥


By:*嘟嘟嘟*

貴方達、え~っと‥誰も知らんけどお前らの誕生日は。
俺の誕生日は5月21日じゃ!!覚えておいてね‥
もしも俺が誕生日の頃に下田にもんたら「お誕生会」してくれる?
んでね、二度とね「ゆー君はホモやと思うちょった!」‥‥
言うて言うたらいかんで。
俺には美人の奥さんも俺に似てハンサムな息子もおるけんね‥
省吾の息子はインターハイに出る程のアスリートやろ。
うちの息子も700万都市のベスト50にはいるバスケット選手やけん。
友達ね、俺とお前は。
ゴメンね言いがかり付けて‥

でもね30年振りに逢うた俺に「ゆー君はホモやと思うちょった!」‥‥
言うて言うた事はお前は忘れてもネ、俺ァ絶対忘れんけんねっ!

沈下橋

2012-01-01 11:32:00 | Reading Videos
夕焼けの中をお兄ちゃんと一緒に
バス停までお父ちゃんを迎えに行きました
「今日はお父ちゃんお土産あるろうか?」
僕はお兄ちゃんに聞きました
お兄ちゃんは何にも言わんかったけど
お兄ちゃんも楽しみに待っている事を
僕は知っています
風に触れる電線の音が
「びょうびょう」と鳴っているのが
少し恐かったです。


 By onigiri-kun

「高校もよう行かせんで、ほんまにすまんね‥」
かさかさでそして温もりに満ちた手で
オバァが僕に一万円札を握らせてくれた
「なんちゃ気にせんちかまんで‥」
それだけをその一言を伝えるのが精いっぱいだった‥
父と母と家をあの台風で失くした僕を
自分の命を削って祖母は育ててくれた
この指にこの温もりに何の不満があろうか
貧しくても愛に満ちた人生を
祖母は僕に教えてくれた「沈下橋」のある町で




清ちゃんは都会で人を殺して
刑務所に入っていたのだと
町の人が言っていました
でも刑期と言うその人への償いを終えたので
生れたこの町に帰って来たんだそうです
相手はヤクザで連れていた女の人を守るために
清ちゃんは喧嘩したんだとお母ちゃんが言っていました

人を殺す事は悪い事やけんど
誰かを助ける為に闘ってそうなる事は
恥しい事やないけんね
お母ちゃんは僕にそう言いました



沈下橋の側のバス停には
清ちゃんのオバァが
白内障で人の影しか見る事の出来なくなった
清ちゃんのオバァが枯れ木の様に佇んでいました
バスから清ちゃんが降りた事を
バスの運転手さんに教えて貰うと
「ようもんて来たネ‥」
そう言いながら
枯れたその指で清ちゃんの頬を撫でました
オバァのその指を清ちゃんの涙が濡らしました

沈下橋の上をバスが去って行きます
きらきらと光る水面の上を
町へと帰るバスが去って行きます





HOLIDAYS

2012-01-01 02:27:04 | Reading Videos


By:Ryan Polei

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休日の町の空を
たおやかに流れる祝日の時間を
僕は風に乗り眺めている




冬の陽だまりの温もりを
観覧車の中で触れた
君の手を伝う命の温もりを
僕は空の上で感じている

幸せな休日
緩やか時間が
この町に流れている



貴方に聴かせるメロディーを
僕は白い皿の上に盛り付ける
貴方への感謝と
貴方への愛と
貴方に出逢えた事への
喜びを 白い皿の上に並べる



HOLIDAYS
空の上から貴方が見える
僕との時間に間に合わせる為
屋外階段を駆け上がる貴方の姿

HOLIDAYS
この町に流れる
たおやかで幸せな時間が
何時までも続く様に



HOLIDAYS
休日の心で
ゆとりのある心で何時までも
貴方といられる僕である様に
風に乗り僕は願っている

Al lPhoto By:Ryan Polei





Love Letter  

2011-12-29 07:17:50 | Reading Videos


 By:Brian McGuffog's

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君を愛すると言う事は
君を好きになると言う事は
君の過去も未来も全て愛する事なんだ

君の声も 君の姿も 君の躰も
現在 過去 未来に置いて
全てね 愛すると言う事なんだ‥

湯呑の中に 茶柱が立っていると
子供の笑顔で 少女の笑顔で 君は僕を見た

つまらない
何でそんな事が嬉しいのだろう?
なんで僕にそんな事を話しているのだろう?
そう思った時に僕はゾッとした。

君の全てを 君の時間を所有している事に慣れ
僕は君を見ていなかった‥

君は僕だけを
僕と君との家庭を守っていたのに
見飽きた笑顔に 見飽きた顔に
僕は背中を向けていた
君は僕を 僕だけを 見ていてくれたのに‥

子供が大きくなって
僕等が年を取って
お父さん お母さんと呼び合う事に慣れて
君の名前さえ忘れていた‥

あんなに逢いたくて
あんなにときめいて
そして妻となった君の事を
ずっと忘れていた‥

空気の様なもの?
長く暮らしたツガイが、夫婦が口にする言葉

な、訳ねぇよ。
君は一人の 固有名詞を持った女性
××君のお母さんでもなければ
××さんの奥さんでもない一人の女性
簡単で当たり前の事を僕は忘れていた

ゴメンな
優しさが 余裕がなかったな‥
そして慣れてしまっていたな
君の愛に いつも僕に注いでくれる愛にさ‥
この曲をね 送るよ
年の瀬に忙しく働いている君に
そうだよ 僕からの
30年振りのLove Letter ‥



こらっ、橋田と松田。
酒を飲みに行く前に奥さんに
「すまんの~っ」言うて飲みに行けよ。
そして家にもんたら「わりいねや」ゆうて言えよ。
俺もそうするけん‥

あっ消しますよ最後の文章は(笑)
でもねこのブログにね少しドキッとしたらね
そんな人がいたら奥さんに「ありがとう!」とね
言って於いて下さい、年の瀬ですから(笑)
その言葉は僕等の年になるとあんまりね
奥さんにね使わない言葉だから‥

手紙 ~拝啓 誤十五の君へ~

2011-12-19 00:12:54 | Reading Videos
拝啓 この手紙を読んでいる僕は どんな時間の中に居ますか?
幸せ 不幸せ 孤独 もしくは充実した心で
自分の仕事に向かっているのでしょうか?

55の僕には誰にも言えない 人生の苦しみが有るのでしょう

家族の為に自分の人生の為に背一杯に生きて来て
振り向けば人生の残り時間を感じる場所に居て
55の僕は何を考えているのでしょう?





今 振り向いて 恥しくて 後悔がある人生ならば
この瞬間からやり直せる事が出来るのでしょうか?
過去の自分の生き方や考えを見つめると
消え入るような思いに駆られる僕の人生は間違いですか?

拝啓 初めまして 55の僕へ
そんなに遠くない僕に合う為に 今僕がやるべき事があるのでしょう
背一杯に後悔のない生き方‥
そんな偉そうな生き方が出来なくて
惰性と怠慢と怯懦の時間を消費してその時間を向かえたとしても
僕はやがてその日の僕に出逢う事になるのでしょう55の僕に

過ぎた青春の海は切ないけど
今を生きて行くしかなのでしょう

拝啓 この手紙を読む僕が
15の時の僕の苦しみと悲しみと輝きを取り戻しているのなら
生きる事への笑顔を浮かべているのでしょう
そして今を生きているのでしょう

拝啓 この手紙 読んでいる 貴方が
幸せな事を 願います



良いのでしょうか?
アンジェラ・アキさん、徳島県板野郡板野町出身のシンガーソングライターの名曲を
こんなブログのネタにして(笑)
アンジェラ・アキさんの本名が佐藤明子(違いますよ!)でも山田昭代さんでも良いです。
ただアンジェラ・アキと言う名前とセクシーな伊達眼鏡がなければ
この曲のイメージはもっと違うものになるような気がするのは僕だけでしょうか(笑)
僕のブログを読む人の年齢ではこの曲の事を知らない人が多いと思います。
でもあったんですよ僕等にも15の時が(笑)、そしてね来るんですよ、55の時が‥


檸檬

2011-12-06 15:14:40 | Reading Videos

 By Arkangel

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砂浜にあの頃の残像が打ち上げられている
とくとくと湧きあがる時間を持て余し
ただ退屈と平穏の中で
君と語り合った時間、青春
学生と言うモラトリアムな空間で
僕等は文学と言う架空の人生を語り合った


 By Arkangel

‥だからそれだったら梶井が可哀そうでしょう(笑)
あれだけ純粋に感性を削り上げてさ「檸檬」を書き上げたのに
写真ひとつでさ、イマイチ一般うけしない(笑)
と言うか「肺病」と言う当時不治の病のイメージと
あのゴっつい顔がリンクしない(笑)
中也なんか写真一枚で永遠の青春詩人だぜ
あの写真ホントは他人じゃない?
と言う位晩年の様子と違うらしいしな
頭なんか禿頭だったらしいぜ中也って




あった事の無い詩人や小説家の名前を友人の様に使い
知識だけの会話で時間をつぶしたあの頃
君は太宰にかぶれていたけれど今じゃ不動産屋だもんな
テレサ・テンの歌をカラオケで歌うんだってその顔で(笑)
そう言う僕だってうだつの上がらない弱小出版社の編集者で
返本の山の中で埃と一緒に暮らしているんだけどね‥


 著者: ˙Cаvin 〄

工場から吐き出される煙が陽の暮れかけた空に広がる
絶える事無く生産され消費されて行く工業製品の様に
人の人生もただ消費されるだけの生産物かも知れない
時代と言う正体不明の生き物の胃袋に収まるだけの人生

使われなくなったエネルギーは産業廃棄物と言う
「死」によて絡め取られその役割を終える

あの日梶井が「山善の画集」の上に置いてきた
檸檬の形をした時限爆弾は何時発火するのだろう?
僕等はそれを待ち続ける間に
その事さえも忘れてしまって生きている

動画付きのものは「Acoustic Cafe CURO ~Reading Videos~」にてどうぞ‥