私が専門とするアレルギー分野では、ステロイド薬は治療の中心となる薬です。
しかし一般の方にとって「ステロイド薬」は「副作用」が気になる薬の代表格。
確かに、全身投与(内服や注射)では作用させたいターゲットを絞れないので、全身臓器の副作用が問題になります。
アレルギー分野では、ターゲットを絞った局所製剤が開発されています。
例えば喘息では吸入剤、アトピー性皮膚炎では軟膏、アレルギー性鼻炎では点鼻薬、等々。
これらの局所ステロイド剤では、全身臓器の副作用が起きないよう工夫されているのです(ゼロではありませんが)。
メディア報道も含めて、この点(全身投与と局所投与)が区別できていないことが、今でも混乱の根源です。
さて、最近目にとまった論文を紹介します。
ステロイド剤の副作用としての「骨折」は全身投与による「骨粗鬆症」由来です。
吸入ステロイド剤を小児に使用した場合でもそれが問題になるのか否か、を検討したもので、結論から申し上げると「問題なかった」という想定内の内容です。
カナダからの報告;
■ 吸入ステロイドは小児の骨折を増やさない 〜カナダのネステッドケースコントロール研究
(2017/12/8:日経メディカル)
しかし小児喘息における吸入ステロイド剤の副作用問題は絶えず話題になります。
その都度検証され、2014年には小児アレルギー学会が見解を発表しています。
■ 小児の吸入ステロイド療法に関して学会が見解 〜「漫然と高用量ICSで継続治療しない」
(2014/2/27:日経メディカル)
当院では慢性化した小児喘息患者には吸入ステロイド剤を導入し、標準量でコントロールができない場合は多剤併用とし、それでもコントロール不良であれば総合病院へ紹介しています。
しかし一般の方にとって「ステロイド薬」は「副作用」が気になる薬の代表格。
確かに、全身投与(内服や注射)では作用させたいターゲットを絞れないので、全身臓器の副作用が問題になります。
アレルギー分野では、ターゲットを絞った局所製剤が開発されています。
例えば喘息では吸入剤、アトピー性皮膚炎では軟膏、アレルギー性鼻炎では点鼻薬、等々。
これらの局所ステロイド剤では、全身臓器の副作用が起きないよう工夫されているのです(ゼロではありませんが)。
メディア報道も含めて、この点(全身投与と局所投与)が区別できていないことが、今でも混乱の根源です。
さて、最近目にとまった論文を紹介します。
ステロイド剤の副作用としての「骨折」は全身投与による「骨粗鬆症」由来です。
吸入ステロイド剤を小児に使用した場合でもそれが問題になるのか否か、を検討したもので、結論から申し上げると「問題なかった」という想定内の内容です。
カナダからの報告;
■ 吸入ステロイドは小児の骨折を増やさない 〜カナダのネステッドケースコントロール研究
(2017/12/8:日経メディカル)
しかし小児喘息における吸入ステロイド剤の副作用問題は絶えず話題になります。
その都度検証され、2014年には小児アレルギー学会が見解を発表しています。
■ 小児の吸入ステロイド療法に関して学会が見解 〜「漫然と高用量ICSで継続治療しない」
(2014/2/27:日経メディカル)
当院では慢性化した小児喘息患者には吸入ステロイド剤を導入し、標準量でコントロールができない場合は多剤併用とし、それでもコントロール不良であれば総合病院へ紹介しています。