新・定年オジサンのつぶやき

残された日々をこの世の矛盾に対して勝手につぶやきます。
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「五輪開催返上」宣言で支持率が回復するか?!

2021年05月21日 11時09分23秒 | 菅義偉

昨日の、「バカな大将、敵より怖いとは誰のこと?」の冒頭で、安倍晋三の「朝日、毎日は極めて悪質な妨害愉快犯と言える。
防衛省の抗議に両社がどう答えるか注目。」というツイートを紹介した。
 
調べてみたら、すかさず政権擁護紙の産経新聞が、「【主張】ワクチン架空予約 「報道の自由」に値しない」と本質をずらす報道をしていた。
 
本来ならば、「立民・枝野代表『ありがとうと言うのが本来の姿だ』 朝日、毎日に抗議の政府を批判」といったところなのだが、本質はポンコツシステムを短時間で作らせた発注側の問題であろう。
 
そしてその防衛省発注シッステムは致命的な問題を含んでいた。
 
正しい番号でもワクチン予約できず 板橋、目黒で数十件…防衛省の大規模接種システムに新たな欠陥か

◆「入力に誤り」先に進めず
予約受け付けは、東京23区の65歳以上を対象に、17日に始まった。東京都板橋区によると、予約開始以降、「区から配布された接種券番号を認証画面に入力したが予約できない」「接種券番号が間違っているのでは」など数十件の相談が寄せられた。本紙の取材に、同区内の70代の男性は「何度やっても『入力に誤りがあります』というメッセージが出て先に進めなかった」と話す。
 目黒区にも、予約できなかった人から数件の問い合わせがあった。同区の担当者は「接種券番号を入力し確認画面に移った後、生年月日の入力誤りに気付いて認証画面に戻ると、入力が進まなくなるという共通点があった」と語った。
 防衛省は、架空予約可能の欠陥について、「自治体側から接種券番号などのデータを取得しておらず、虚偽予約を防ぐシステムを短時間で実現するのは困難だった」などと釈明する一方、正しい番号の入力を呼び掛けていた。
◆有識者「自治体超えて番号重複か」
 ITに詳しい立命館大の上原哲太郎教授(情報セキュリティー)は、接種券番号は10ケタであることだけが全国一律で、各自治体が独自に番号を発行しているため、自治体をまたいだ重複番号がある可能性を指摘。その上で「このシステムでは、ある接種券番号と生年月日の組み合わせで認証が完了すると、同じ接種券番号では、別の自治体のものでも受け付けなくなる仕組みだったのでは。これでは後に入力した人は正しい番号でも予約できないはずだ」と話した。
◆防衛省「把握せず」 開発会社「防衛省に聞いて」
 防衛省は本紙の取材に「現時点では把握していない」と回答した。予約サイトの開発会社「MRSO」(港区)の担当者は「防衛省に聞いてほしい」と述べるにとどまった。

  
国の発注の杜撰さは、真っ当で公正な入札なしの「随意契約」の横行により、一次下請けが丸投げし、末端の業者が短期間でシステムを作らされるということが物語っている。
  
ITに詳しい立命館大の上原哲太郎教授(情報セキュリティー)は、予約システムのトラブルについて「基本的な論理構成に問題があった。一部は改修されたようだが、極めてレベルが低いミスだ。受注側はトラブルが起きることに気が付けなかったのだろうか。発注した防衛省も要件を細かく定めなかったかもしれず、問題だ」と指摘し、さらに「悪意を持ったうその予約を多少許してでも、正常な予約は必ず受け付けるようにするべきだ。会場での受け付けをスムーズにするため、予約完了時に予約番号を発行することも有効だろう」と提案していた。
  
もっともこんなドタバタ劇の張本人は菅義偉であることは間違いない。
  
菅義偉が4月23日に「7月末までに高齢者へのワクチン接種完了を目指す」と発言したのが、一連の問題の発端であろう。
  
政治ジャーナリストの泉宏はこう分析していた。
  
菅氏の発言の根底にあるのは、もちろん7月23日開幕予定の東京五輪。自治体任せの接種では間に合わないため、起爆剤として目を付けたのが大規模接種だった。急きょやれと言ってやらせられるのは自衛隊しかいないのは分かるが、もっと早く準備するべきだった。見通しが甘すぎる」 
  
なにしろ、菅義偉が防衛省に指示を出したのは4月27日で、翌28日から同省は大規模接種センターの設営を開始している。
  
予約サイトで受け付けを始めた5月17日まで、20日間しかなかったことになるわけで、おそらくは予約システムは全くの「新規システム」ではなく、既存のシステムの流用の可能性がある。
 
今回の接種はもともと市町村でやることになっていたので、接種券番号は市町村ごとにバラバラで重複しているにもかかわらず、それを東京センターは1都3県に拡大したため、データに整合性がないことくらいは岸信夫防衛相も最初からわかっていたはずである。
  
それを、「防衛省が各市町村の接種券番号を集計して予約番号と照合することはできないし、自衛隊が独自に個人情報を収集することもできない」という現行法での限界を明らかにして、最終的に「マイナンバー法を改正して全国民にマイナンバーカードを配布し、それを国民IDとしてすべての役所で利用できるようにすること」を狙っていたのではないだろうか。        
  
ところで、現在は米国製のファイザー社製のワクチンを使用しているが、昨日の厚労省の発表では、モデルナとアストラゼネカの新型コロナウィルスワクチンが、承認されたという報道があった。
  
これに対して、「在野のアナリスト」氏は、こんな警鐘を鳴らしていた。
  
楽観の印象を与える報道」   
モデルナとアストラゼネカの新型コロナウィルスワクチンが、承認の方向となりました。ただア製は使い道がない、という滅茶苦茶ぶり。新興国に配る、などという意見もありますが、南ア型には効果が低いといった指摘や、インド型ではどうか? といった検証もありません。最近、変異株に置き換わっている、といった報道はありますが、どのタイプか? について詳細に報じるところが少ない。英国型ならワクチンは効き易いですが、それ以外のタイプならワクチンの効果もちがってくるはずです。むしろ一時期『日本型』と報じられた変異タイプについて、メディアが口にしなくなったように、都合の悪いことは封じられている懸念もある。世界で『日本型変異株』などと報じられるのを恥、と考える者が動いているかのようです。
最近、フレーミング効果をつかった楽観論が目立ちます。例えば「90%に効果ある」は「10%に効果ない」と同義です。しかし前者なら人は楽観し、後者なら悲観します。人は言葉の印象、数字の見せ方でうけとり方が変わるので、それを利用して変な楽観を与えよう、とする試みです。また「感染した人は1年後も抗体」と報じた後、最後に「変異株には効かないかも…」と、付け足すと後者の印象は薄まる。最初にうけた記事のイメージで、全体をそうだと勘違いするためです。しかし変異株が主流になった日本では、すでに昨年感染した人は再感染する恐れがある、ということをこの記事は伝えているのです。
こうした変な楽観をばら撒き、一方で厳しい自粛を、などと言っても効果が上がるはずがありません。特に若者は感受性が強く、報道ベースの楽観をそのまま受け取ってしまう率が高いでしょう。結局、対策の効果を減殺するのは、フレーミング効果をつかった楽観もその一つなのです。そして沖縄は緊急事態宣言の適用を決めましたが、岐阜は要請をうけても適用しない、という。蔓延防止等重点措置、というワンクッションが、逆に現状判断を難しくする。こちらはゆでガエルの法則といって、ゆっくり変化するものには気づきにくい、とされます。蔓延防止等重点措置は、まだ緊急事態ではない、と意識することにより、まだ大丈夫という楽観を与えることになる。今の日本はこうした奇妙な楽観が対策を難しくしているのです。
しかも、そんな楽観を一番感じているのが、菅政権のように感じてなりません。防衛相の接種予約システムなど、緊急だから…という以前に、真剣さが足りない。本当にこれが国難だと考えているのか? という点が大きく欠けているのです。ワクチン接種記録システム(VRS)も、不具合連発というばかりか、それを受注して作成したのが竹中平蔵氏が経営顧問に名を連ねる企業。つまりコロナ禍も、未だ自分たちのオトモダチの懐を潤すだけの、悪質な根性を晒しているのです。それで良いものができればまだしも、ろくでもないものしかできない。本気度が足りない菅政権、国会答弁も17回同じ答弁、というように国民に向き合うことさえできていない菅政権。国民を楽観で欺ききれなくなったときが、菅政権の楽観が消えるとき、となるのかもしれませんね。

 
さて、防衛省の大規模接種システムの欠陥を報道し防衛相から抗議されたメディアが、システムの欠陥どころか、菅義偉政権の欠陥を指摘していた。
 
昨年の今頃までは、オジサンは安倍晋三を「裸のバカ殿」と呼んでいたが、安倍晋三政治を継承した菅義偉もついには「裸の王様」となってしまったらしい。 
  
『菅政権は終わり…』二階幹事長ら自民党重鎮は泥試合、官邸でもワクチン接種で”裸の王様”」 

もはや菅義偉の起死回生の道は「五輪開催返上」宣言しかないのではないだろうか、とオジサンは思う。 

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