先日のNHKの日曜討論会。
共産党の田村智子政策委員長の正論に対する自民党の高市早苗政調会長の反論(?)は明らかな国会軽視の姿勢がありあり!
田村智子政策委員長
— EMIL #比例は日本共産党 (@emil418) October 10, 2021
「国会で議論をしてから総選挙をやるのが当たり前で公約に盛り込んだから大丈夫というのはあまりにも無責任」
高市早苗政調会長
「国会で議論しても全ての方が見てらっしゃるわけじゃございません」
耳を疑った#日曜討論 pic.twitter.com/mcVp99HjyR
まさに、国会で議論を避け公約を守らない、反故にする自民がどんな立派なお題目で大層な公約を掲げようとただの張りぼてでしかない事は火を見るより明らかだろう。
そもそも、自民党の公 約を聞いてると、いままでずっと自民党が政権担っていながらできなかったことばかり。
それが、なぜかどうして選挙があるとできるのか不思議で仕方がない気分にさせられた高市早苗の傲慢な態度であった。
そして昨日は各党の代表質問が始まった。
【LIVE】岸田政権初の本格論戦「代表質問」(2021年10月11日)
自民党を代表しての質問は、あっせん利得疑惑で睡眠障害という診断書で国会から逃げていた幹事長の甘利明という、絵にかいたような悪い冗談かと思ったが、その甘利明に噛みついたのが立憲民主党副代表の辻元清美だった。
20211011 #衆院本会議 #辻元清美
— ラナンキュラス(川上 真二) (@Lanikaikailua) October 11, 2021
私は19年前、秘書給与問題で辞職
記者会見ではだめ、国会で説明しろという自民党の求めに、参考人招致に応じた
その時の筆頭副幹事長が今の甘利幹事長
刑事責任と政治責任を負ったから再びここにいる
総理が甘利氏に政倫審での説明を指示して
総理
国会で決める pic.twitter.com/TQgQh86uCI
かなり自己体験に基づいた具体的な質問であったが、残念ながら代表質問に岸田文雄がまともに答えられるわけがないことをさらけ出していた。
さて、2日前には「大丈夫か、野党共闘!もめている場合じゃない」の中で、あたかも野党共闘を無視したかのような山本太郎の東京8区からの立候補問題を指摘した。
山本太郎は以前にも東京8区の石原伸晃をかなり強く批判していた経緯がある。
山本太郎は石原伸晃の本質を国会で暴いていた『東京8区』
その後、メディア上で枝野幸男が「困惑している」といえば、山本太郎も「一番困惑しているのは私だ」という空中戦が起きていたのだが、それぞれの内部での調整不足もあったのだろうが、野党サイドの中でも山本派VS反山本派の罵り合いがあって、まさに「揉めている場合か!」と思っていた。
その後、どのような「手打ち」があったかは知らないが、山本太郎が8区からの出馬を撤回したという。
立憲側との交渉過程を説明。約束が守られなかった、とした上で、「野党共闘を壊すつもりはない。じゃあどうするか。私が8区から下りるしかない。野党共闘、ここからスタートにしたい」と山本太郎代表 @yamamototaro0 。どの選挙区で出るかは発言せず。聴衆への演説を優先するため記者の質疑応答保留。 https://t.co/3G088G1KJV
— 畠山理仁/新刊『コロナ時代の選挙漫遊記』(集英社) (@hatakezo) October 11, 2021
東京8区ではすでに吉田はるみが精力的な運動を地元で行っており、こんな写真も残っていた。
なつかしい写真が出てきました。2017年10月10日、衆議院議員総選挙の公示日。旧立憲民主党の枝野幸男代表 @edanoyukio0531 と東京8区の吉田はるみ候補(当時)。吉田氏はこの選挙で落選後も東京8区で政治活動を継続。9月はポスティングに相当な力を入れており、ポストには数種類のビラが入りました。 pic.twitter.com/gtccTRZu6N
— 畠山理仁/新刊『コロナ時代の選挙漫遊記』(集英社) (@hatakezo) October 8, 2021
それにしても肝心の野党共闘による「統一候補」はどうなっているのか。
山本太郎氏が東京8区から出馬しないことを表明しましたが、この選挙区はまだ候補者の統一が実現していません。立憲民主党の吉田晴美氏と、共産党の上保匡勇氏の2名の調整がついていない状態です。
— 三春充希(はる)⭐第49回衆院選情報部 (@miraisyakai) October 11, 2021
はい。野党が候補者を一本化していない選挙区は、現時点で100あります。最も多いのが立憲と共産が競合するケースで、これが68選挙区です。https://t.co/oZlL9u7Kq9
— 三春充希(はる)⭐第49回衆院選情報部 (@miraisyakai) October 10, 2021
どうやら、これが現実らしい。
68選挙区で立憲民主党と共産党の候補者が競合している場合は、必ずどちらかの候補者が下りる形になり、今まではほとんどが共産党候補が下ろされ、比例区に回されていた。
「在野のアナリスト」氏は、「共産党の総選挙政策について」 気になる点をこう指摘していた。
共産党の総選挙政策をみてみます。『なにより、いのち。ぶれずに、つらぬく』で、弱肉強食の新自由主義を終わらせ、国民の命と暮らしを何よりも大切にする。気候危機を打開し、地球を守る。ジェンダー平等、憲法9条を生かす、を新しい日本のビジョンとします。恐らく日本で一番、数字も用いて公約をつくっており、説得力もあるし、掲げる政策も多い。以前は企業の内部留保を敵視し、それをぶんどって回す、といった乱暴な意見も目につきましたが、企業への課税などで分配に回す、との説明が分かりやすくなりました。企業や富裕層への課税で財源を捻出し、それを社会保障に回すという財源問題もクリア。ただ消費税減税を訴えるので、そこまでの財源は出てこないのであって、その辺りの歳入、歳出も数字をもって、具体的に語らないといけないのでしょう。細かいはずなのに、こういう点に言葉が足りないのは残念です。 詳細は読んでいただくとして、気になる点を挙げておきます。まず北朝鮮問題では『日朝平壌宣言に基づき、核、拉致、過去の清算など』を解決としますが、日朝平壌宣言ではどう読んでも拉致問題は解決済み。これに基づく以上は、戦時賠償などの次の交渉にすすむことになり、核問題も入りません。現状、政府は拉致被害者は他にもいるから交渉継続としますが、この宣言を破棄するか、見直しを前提の交渉をしない限り、何もすすまない。これは自民と同じ間違いであり、自民は日朝平壌宣言を失敗といいたくない、共産は日朝平壌宣言が、北朝鮮にとって都合いいから、別々の思惑で重視している、とすら勘ぐれるものです。 それと従軍慰安婦の問題を、検証抜きで承認するよう求めている点。人の記憶は容易に改竄、変遷することが科学的に証明済みです。コロナ対応では専門家の意見を求めるのに、元慰安婦の証言は鵜呑みにする、という矛盾。『日韓関係を改善』するには『侵略戦争と植民地支配の反省が不可欠』と、歴史的事実とも異なる説明。中国相手なら侵略戦争…云々の話になるならまだしも、日韓には当てはまらないのです。どうも背後に、何でもかんでも弱者を救済したような言葉を吐いておくと、善に見えるでしょ? …といった過去の因襲にとらわれた印象を強くし、こうした点が多数党になれない、共産主義というだけでない問題を感じます。朝日新聞も陥った失敗ですが、特に嘘つき自民なら、嘘も「またか…」で済みますが、その他をきちんと数字を用いて検証しているだけに、こういう矛盾が余計に浮かび上がるのです。国策、国益は決して弱者にみえる、弱者のふりをしている、弱者を陰で操っている詐欺師たちを潤すことではない。本質をつき、明らかにし、その上で政策を造ることが共産ならできるはずで、むしろそれが『ぶれず』に貫ければ、党勢拡大という形をつくれるのでしょうけれどね。 |
いっぽう、「kojitakenの日記」では、「東京8区騒動の元凶は、どうみても「立民党内のアンタッチャブル」小沢一郎だ」と断じていた。
立憲民主党の「一兵卒」小沢一郎は、枝野幸男にとってアンタッチャブルの部下であるに違いない。ただ奇妙なのは、枝野は立憲民主党の党首(代表)であって、その上には誰もいないはずなのに、なぜ小沢一郎を制御できないのかということだ。これはもちろん小沢が徒党を組んでいるからであって、小沢を担ぐ人間の中には、枝野らの悪口を小沢に吹き込んで、両者の溝をますます深めようとする輩もいるのではないか。結局、小沢が組んでいる徒党がある程度の規模を持っているから、小沢が一定程度好き勝手に動くことができる。 衆院選の選挙区では、大阪12区の候補予定者になる支部長に極右の宇都宮優子が就いているが、これは明らかに「小沢枠」であろう。岡山5区のはたともこもそうかもしれない。もっともはたは「生活の党」を「生活の党と山本太郎となかまたち」に改称させることを小沢にのませたやり手らしく、その後三宅洋平を応援すべきかどうかをめぐって山本太郎と喧嘩別れして立民入りした人物らしいから、小沢や山本が統御しきれる人物というわけでもなさそうだが。とはいえ、それでもはたは立民の本流ではなく「小沢系」とみて良いだろう。 その小沢が衆院選の候補の割り当てにかなりの程度介入する権限を持っているらしいことが、今回の騒動で浮き彫りになった最大のポイントだ。大阪12区なら選挙区当選はおろか比例復活も絶対にあり得ないから、枝野としても「ガス抜きとして認めてやっても良い」程度にみていたのだろう。また岡山5区にしても倉敷市の一部を含むとはいえそれは「平成の大合併」で倉敷市に編入された地域であって、全体としては岡山県の中でも田舎の地域であって、自民党が非常に強くはたの当然も宇都宮優子同様、絶対にあり得ない。大阪12区も岡山5区も、立民にとっては「捨てゲーム」の選挙区だ。 しかし東京8区はそうはいかない。吉田晴美候補予定者と地元の支持者たちのつながりが深いことは、今回山本太郎を野党統一候補に擁立する動きに対して激しい反発が出て、デモが起きて朝日新聞デジタルに報じられるほどになった。過去の衆院選でも、吉田候補予定者(2017年)は山本(2012年)よりもずっと惜敗率が高かった。そんな東京8区で山本を野党統一候補にすることは、山本の経済思想上の同志である池戸万作によると、強い候補を下げて弱い候補を立てることにほかならず、立民にとっても「野党共闘」全体にとってもマイナスになる。つまり普通であれば山本の擁立劇など起きるはずがなかった。 しかしそれが未遂には終わったが一度は起きた。これはやはり、枝野にとって小沢がアンタッチャブルであり、小沢の影響力を排除できなかったためだろう。 なぜ小沢にそんな強い権力があるかというと、それは小沢が共産党とのパイプを持っているからだ。枝野と志位和夫とのパイプは小沢と志位のそれと比べて細い。それでも現在の立民と共産を軸とした「野党共闘」が機能しているのは、もともと2015年に共産党が「国民連合政府」を言い出した時、当時の「生活の党と山本太郎となかまたち」の代表だった小沢一郎が共産と民主系とをつなぐパイプ役になったからにほかならない。いや、形の上では共産党が「国民連合政府」を言い出したのかもしれないが、実際の発案者は小沢だったのかもしれない。2006年に小沢が民主党代表に就任した当時も「野党共闘」の構想があり、当初共産党も対象に含まれるはずだったが、小沢と共産党では政治的立場が違いすぎて共闘は成立せず、共産党は「たしかな野党」を標榜していた。 しかし2009〜12年の民主党政権時代、小沢対反小沢の構想が東日本大震災や東電原発事故への対応そっちのけで行われたため、国民の激しい怒りと反発を買って民主党政権が瓦解し、その反動として「安倍一強」時代に入ってしまった。野党がすっかり劣勢になってしまったために、小沢が再度呼びかけた「野党共闘」に共産党が乗っかったのかもしれない。つまり形の上では共産党主導だったが、実は小沢主導だったという可能性もある、というよりその可能性がかなり高いと私はみている。 だから立民と共産との候補者調整にも、小沢の手腕が欠かせない。立民の党内についていえば、小沢が共産党候補に降りてもらって枝野に得をさせる見返りを要求するのは当然だろう。大阪12区や岡山5区については、立民が議席を得られる可能性はこれっぽっちもないから、小沢に見返りを与えても枝野の懐は痛まない。しかし東京8区ではそうはいかない。現に立民が吉田晴美候補予定者を下ろそうとしたら(そう言い切ってしまっても良いだろう)、地元から激しい反発を受けた。 |
自民党を出てから、政党を作っては壊していた小沢一郎は、まさに「壊し屋」と呼ばれていたが、大方の国民からは「過去の人」と見られているかもしれないが、こと選挙に関しては水面下でその力を遺憾なく発揮している。
ある意味では、「キングメーカーの安倍晋三」によって自民党総裁の岸田文雄が誕生したように、立憲民主党の代表である枝野幸男にとっても、一兵卒」の小沢一郎がアンタッチャブルの部下であるのならば、暗躍する輩の跋扈を許している政界の世代交代もままならないのでは、とオジサンは思う。