新・定年オジサンのつぶやき

残された日々をこの世の矛盾に対して勝手につぶやきます。
孫たちの将来に禍根を残さないよう、よき日本を「取り戻したい」。

おどろくべき鈍感力と不思議人事によって延命する岸田文雄

2023年12月22日 12時06分22秒 | 岸田統一教会内閣

ようやく安倍派の5人組の幹部たちへの検察による聴取が開始されたようである。
 
松野氏 高木氏 萩生田氏らに任意聴取要請 政治資金 東京地検」 
 
しかしコヤツらの事情聴取後に立件できなければ、その外の連中までお咎めなしというなし崩しが起きてしまう。
 




 
忘れてはならないのは、自民党の多くの議員には旧統一協会の会員連中が秘書として雇われていたという事実である。
 
そんな旧統一協会の動きが裏では活発になっているという。
 
裏金疑惑で揺れる安倍派をなぜか援護射撃 旧統一教会友好メディア「世界日報」の狙い
 
裏金疑惑でグラグラの自民党安倍派に、思わぬ“援護射撃”だ。
 旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の友好団体が発行する「世界日報」(18日付)が、〈安倍派報道の屈辱に負けるな〉とのコラムを掲載。安倍派に“エール”を送っているのだ。
 コラムは、〈連日、「安倍派の裏金」とメディアが報道することは、国内だけでなく国際社会にも少なからぬ衝撃を与えている><多額の政治資金不記載を「安倍派の裏金」と書かれる日本政治は、これが国際社会にいかなる国の損失をもたらしているか>と、メディアの「安倍派裏金報道」を牽制したうえで、安倍元首相を持ち上げ、岸田首相をこき下ろしている。
 安倍元首相の政策により〈日本の国の伝統、誇り、家庭の価値観を再認識することができた〉〈対外的には日本の存在感は質的にも高められていたのだ〉とする一方、岸田については〈自己の危機管理能力の欠如、また保守の政治勢力を貶め、政治に対する国民の信頼を失った責任を痛感すべきだ〉と批判。
 さらに、裏金問題で揺れる安倍派に対し、〈安倍元首相と安倍派の名誉にかけて、その遺志を受け継ぐ有志らによって再起し、日本国のために立ち上がらなければならない〉と、叱咤している。
 なぜ、このタイミングで安倍派を応援するコラムを掲載したのか。旧統一教会問題の取材を続けるジャーナリストの鈴木エイト氏が言う。
「解散命令の請求以降、統一教会は岸田政権批判を強めており、その主張に沿った内容です。また、裏金問題で安倍派が弱体化されては困ることから、“援護射撃”のつもりなのかもしれませんが、むしろ、逆効果ではないでしょうか」
■裏金問題で牽制との見方も
 裏金問題については〈安倍派の99人は無論、政治資金不記載問題を厳に戒め、改めなければならない〉と触れている。
 鈴木エイト氏は「やや深読みですが」とこう続ける。
安倍派に限らず、統一教会は、国会議員の秘書や自民党の職員に信者を送り込んでいる可能性があります。その中には、裏金づくりの事情を知っている信者がいてもおかしくありません。『世界日報』のコラムで裏金問題に触れることで、『首根っこをつかんでいる』という“メッセージ”を自民党側に発信しているようにも見えます」
 自民党は、特捜だけでなく、教団の一挙一動にもビクビクすることになりそうだ。

 
まあ、それでも内閣から安倍派閣僚を一層した岸田文雄はこんな心境だったらしい。
 
忖度から“解放”されて嬉し泣き?岸田文雄が『安倍派バッサリ会見』で涙を見せた理由
 
■自らの決断に酔ったのか。岸田首相が安倍派切りの会見で涙を見せた訳
「国民の信頼回復のために火の玉となって自民党の先頭に立ち、取り組んでまいります」
12月13日、臨時国会が閉会した後の記者会見。テレビ映像は、派閥パーティーをめぐる裏金問題について語る岸田首相の目に、涙が光っているのをとらえていた。
公式の場で、これほど岸田首相が感情を素直に吐露したのは初めてではないだろうか。補正予算が成立し国会が閉幕してほっとしたからではあるまい。「火の玉」となって先頭に立つというのは、どういうことなのか。
ハンパな減税策が国民にそっぽを向かれ、内閣支持率は出るたびに最低を更新、おまけに自民党の政治資金パーティーに組織的裏金作りの疑いがかけられ、党内は特捜検察の足音におびえきっている。
この悪循環を断ち切り、支持率を反転させるため、岸田首相は戦時中のスローガンを思い起こさせる「火の玉」なる呪文を唱え、「生贄」となるものを用意した。
「これから年末に向けて、国民の生活や国の基本政策に関わる重要な決定がめじろ押しで、遅滞を来すことがないよう全力を挙げなければなりません。こういった考え方の下、国会終了を待って、明日、速やかに人事を行うことが適切であると判断いたしました」
翌14日に発表されたのは、東京地検特捜部が全国からベテラン検事をかき集めて強制捜査をしようとしている最大派閥「清和政策研究会」(安倍派)を内閣から追放する人事だった。安倍派所属の4閣僚、副大臣5人、政務官1人を一斉に交代させた。やがて、安倍派所属の党役員も党本部から消える。
13日の会見で岸田首相が浮かべた涙は、思うようにコトが運ばず、退陣も視野に入れなければならなくなった自らの境遇への悲嘆という説明ができるだろう。だが、首相の側近からは「総理は感極まっていた」とか「高揚感があった」という声も漏れ伝わってきている。これはどういうことなのか。安倍派の意向を忖度し続けてきた日々を思い、ひとまずそこから解放される喜びをおぼえたのかもしれない。自らの決断に酔った涙といえるかもしれない。
さて、先週号でも指摘したように、政局のカギを握っているのは麻生副総裁である。麻生氏は、来年の通常国会で当初予算が成立し、岸田首相が国賓待遇での訪米を実現した後、岸田首相が辞任し、新総裁の選出にいたる道筋を描いているだろう。
来年1月の通常国会をひかえ、捜査による政権内の混乱を避ける体制にしておきたいということが第一の目的なのだろうが、別の意図も透けて見える。安倍派に全ての責任をなすりつけて、重要ポストから一掃する。それにより、安倍派の弱体化が加速するのは間違いない。
これまで岸田首相の権力基盤は、岸田派、麻生派、茂木派に加えて、最大派閥である安倍派の支持により、しっかりと固められていた。安倍派の“5人衆”といわれる松野官房長官、西村経産相、萩生田政調会長、高木国対委員長、世耕参院幹事長を政権中枢に配置したのは、そのための布陣だった。
この“5人衆”を政権から外すことは、安倍派との決別に等しい。最大派閥のまとまった支援を失い、来年秋の総裁選で再選されることは難しくなるかもしれない。それも覚悟のうえで断行したのが今回の人事だ。
国民の間ですっかり評判の悪くなった岸田首相だが、今のところ党内から表立って「岸田降ろし」の動きは出ていない。衆議院の任期は2025年10月30日まである。衆議院を解散しない限り、総選挙はまだ先になるからだ。「岸田降ろし」を封じるためにも、岸田首相が衆院解散に動くことはないだろう。
しかし、総裁選が近づくにつれ、“選挙の顔”が岸田首相のままでいいのかということになる。来年の春か、遅くとも夏までに、岸田首相は進退を迫られるに違いない。
■総理への意欲満々の「あの人」に決定的に欠けているもの
13日の会見で岸田首相が浮かべた涙は、思うようにコトが運ばず、退陣も視野に入れなければならなくなった自らの境遇への悲嘆という説明ができるだろう。だが、首相の側近からは「総理は感極まっていた」とか「高揚感があった」という声も漏れ伝わってきている。これはどういうことなのか。安倍派の意向を忖度し続けてきた日々を思い、ひとまずそこから解放される喜びをおぼえたのかもしれない。自らの決断に酔った涙といえるかもしれない。
さて、先週号でも指摘したように、政局のカギを握っているのは麻生副総裁である。麻生氏は、来年の通常国会で当初予算が成立し、岸田首相が国賓待遇での訪米を実現した後、岸田首相が辞任し、新総裁の選出にいたる道筋を描いているだろう。
これまで麻生氏は岸田氏と会食するたびに、「大宏池会構想」なる派閥合流話を持ち出してきた。もともと麻生氏は宏池会の出身だが、河野洋平氏のグループに転じ、やがて同グループを継承して今の「志公会」を率いている。麻生氏が安倍派に対抗する勢力として、志公会と宏池会を統合した「大宏池会」の実現を構想してきたのは確かだ。
茂木氏が会長をつとめる平成研と宏池会は、吉田茂の流れをくむ保守本流として、岸信介系の清和会と抗争を繰り返した歴史を持つ。田中角栄・大平正芳が協力関係にあった時代に、福田赳夫と覇権を争ったのが「角福戦争」「大福戦争」であり、自民党派閥抗争史のなかで最も激烈な戦いだった。
おそらく、岸田・麻生・茂木の三者の間では、「大宏池会」と「平成研」を中心とした政権を今後も継続させるということで、合意しているのではないだろうか。だとすると、茂木氏がポスト岸田に名乗りを上げるのが順当な流れということになる。
現に、茂木幹事長の言動に、最近、変化の兆しがある。11月27日の記者会見で、低迷が続く内閣支持率についてこう述べた。「国民の現状への不満、将来への不安が政治に向かっている。重く受け止めなければいけない」。政治の現状への不満とは、岸田首相への不満と同義である。これまでにない手厳しい意見だ。
12月18日には自民党議員のパーティーで裏金問題に触れ、「政治資金規正法の改正も含めて、透明性がしっかりと確保できるような措置を早急に検討していかなければいけない」語った。政治改革を唱え始めた岸田首相よりもさらに踏み込み、法改正にまで言及した。
自分こそが党の危機を乗り越えるリーダーだといわんばかりだ。要するに、総理への意欲が満々なのである。
だが、茂木氏には総理らしい風格が乏しい。茂木氏の“人となり”にメディアが言及するとき、必ずといっていいほど、出てくるのは「頭脳明晰」「切れ者」という言葉である。そしてまた、そのあとには間違いなく「怒りっぽい」「人望はない」が付いてくる。宰相としては致命的ともいえる評価だ。もし、茂木氏が総裁選に出馬し、世間に人気の高い石破茂氏を菅義偉前首相が担ぎあげた場合、どうなるか。ただ「選挙に有利」というだけで、石破氏を支持する動きが党内に広がらないとも限らない。
そのような事態を懸念して、麻生氏は岸田首相が乗りやすい別のアイデアを思いついたようだ。上川陽子外相を次期総裁候補に押し上げるという策だ。上川氏は有能なうえに、宏池会所属である。「初の女性総理」というキャッチフレーズも使える。そんな算段のようだが、知名度が低いし、急にどこからか湧いて出た感があって、どうにもピンとこない。
■国民の声には耳を傾けないという岸田首相の一貫した姿勢
むろん、客観情勢にかかわらず、岸田首相はまだ政権をあきらめてはいないだろう。ひょっとしたら、安倍派の一掃で憑き物が落ちたように政権が浮揚するとでも思っているのではないか。最後まであきらめない我慢強さと、苦境でも楽観を失わない鈍感力が、この人の真骨頂だ
安倍派と二階派に対する東京地検特捜部の強制捜査が19日からはじまった。二階派は派閥の収支報告書に記載しなかった裏金が直近5年間で1億円を超えるとみられ、特捜部の本気度は安倍派にも劣らないようだ。それでも、岸田首相はいったん、二階派に所属する自見万博担当大臣と小泉法務大臣を続投させることに決めた。検察に対し指揮権を発動できる法務大臣が、捜査対象となっている二階派の所属であるという大問題を無視しようとしたのだ。批判が強まったため、小泉法相が二階派を退会したが、形だけ取り繕っても、本質は変わらない。
岸田首相としてはこのうえ二階元幹事長まで敵にまわしたくなかったのだろう。あるいは、この状況下で、捜査対象となった派閥をいちいち政権から排除していたら、今後、内閣を構成できないおそれがあると考えたのかもしれない。岸田派にもパーティー券収入の不記載の問題が浮上している。
政治資金パーティーを抜け道にしてせっせと裏金をつくり続けてきた自民党の金権体質に対する国民の怒りは、かつてないほど高まっている。にもかかわらず、党のトップである岸田首相からは「火の玉」と言うほどの気概はまったく伝わってこない。
自民党の大物や財務省に左右されることはあっても、国民の声に耳を傾けることはない。それが、政権発足以来、岸田首相の一貫した姿勢のようである。

 
ところで、最近気になるのが検察の動きだというのが作家の山本 一郎で、いつもの軽妙洒脱な語り口で最後は岸田文雄をほめ殺していた。
 
安倍派ガサ入れもトーンダウンし始めた検察と、俺たちの岸田文雄政権の2024年
 
自民党を揺るがしているパーティー券を巡る裏金問題。年末から来年にかけての焦点は、次期通常国会が始まる前、あるいは始まったあとに議員辞職する安倍派議員が出るかどうか。
「岸田降ろし」が始まるかどうかも、3月15日の衆参補選期日までに、何人が起訴され、何人が自分から議員辞職するのかということを見極めてからの動きになる。
その時に、大量の議員辞職が出れば、3月15日までに岸田さんが総辞職を決断し、自民党総裁選をやったうえで新任総理総裁が解散という可能性もゼロではないが、岸田首相を降ろしたところで、火中の栗を拾う人がいるだろうか。
年末に向けて東京地検特捜部の動きが大きくなっています。12月19日朝には安倍派、続いて二階派の事務所に家宅捜索が入りました。
 少し前まで、各派閥に所属する議員の政治資金収支報告書への未記載は、検察からのリークに主導される形で「些少な額でも立件可能ならば幅広にやる」と風呂敷が広がっていましたが、途中から「未記載を指示した大物議員の立件も状況によっては難しい」とトーンダウンし始めており、興味深いところです。
 自民党議員の側も高まるべき危機感がさほど高まらず、まあ何とかなるだろう的な温かい雰囲気に包まれているのはどうなのと思わないでもありません。国民はそういう姿勢や態度にブチ切れているからこそ、政党支持率もついに急落してきたんですけどね。
 事実関係もかなり報じられ始めてはいますが、過去5年で5億円以上の派閥資金を還流させ、そのほぼすべてが報告書に未記載であった安倍派はともかく、派閥の収支報告書には未記載だったものの、議員個人はしっかり収入を記載していた二階派は問題にできないのではないかという話が出てきました。
 それゆえに、岸田文雄政権でも、二階派から閣僚に入っている法務大臣の小泉龍司さんと国際博覧会担当の内閣府特命担当大臣である自見英子さんは議員個人の収支報告書で派閥からの入金をきちんと記載しているため、大臣個人としての責任は追及できず、二階派からの離脱はしつつも大臣留任の方針が出ています。
 まあ小泉龍司さんも自見英子さんも大臣として個人が悪いわけではありませんから、留任は当然なんですけれども任命権者の総理なり大臣本人からの説明がもう少し世間にあって然るべきなのかなと思います。
 他方、安倍派に関しては、亡くなられた細田博之さんが派閥の事務総長を務めていた時期に、「各議員は派閥からの資金を収支報告書に記載するな」という具体的な指示が出ていたことが判明し、割と微妙な感じで「死人に口なし」の状況になっています。
 実際そうなのでしょうが、それで国民が納得するかと言われると微妙ですし、政治というか自民党への信頼を回復させるという点で言えばむしろマイナスかもしれません。
 50万円や100万円という些少なキックバックしかもらっていない未記載の議員に関しては、後付けで資金報告書を修正すれば罪に問えるほどのものではないと判断される可能性も出てきているようです。
 一時期、朝日新聞など関係先に対して「自民党が崩壊するぞ!」というような勢いでリークを繰り返していた検察が大人しくなったのもそういう理由です。
 いや、まあ、そこまで張り切ってマスコミにネタを投げてきたんだからもうちょっと頑張れよ、とこっちが心配になってしまうほどの尻すぼみ感です。「何それ?」という感じはしますが、地検には粘っていただきたいと思うところであります。
■大きな嫌疑がかかっている具体的な議員
 今回のパー券裏金疑惑について、安倍派の上層部を担った大物が問題視されています。その理由として二つの事例がささやかれています。
 一つが「安倍派の議員が派閥のパーティー券を売ったにもかかわらず、議員個人が派閥に入金せず『ごちそうさま』をしていた可能性」、もう一つが「安倍派の事務総長以下、大物議員が安倍派に集まったお金を各所属議員に分配するに当たり、分厚く分配した議員とそうでない議員がいるうえに、実際のキックバックされる額をピンハネしていた可能性」です。
 前者は、派閥のパーティー券を売った金を議員個人がガメている話で、これを未記載にしているのですから、派閥がいくら「派閥のパー券は政治資金報告書に記載するな」と命令していたとしても、それとは無関係に裏金にしていたことになります。何してんだよ。
 安倍派がどうとか無関係にその議員は大変なことになると思われますし、それらのカネが何に使われたのか、また、二重帳簿があるとするならばそこに何が記載されているかは焦点となるでしょう。
「パクられるのではないか?」という疑いがかけられているのは、パー券の「営業力」が大きかった元五輪相の橋本聖子さんのような、派閥とは別の資金源を引き継いだ大物政治家です。  
後者は、派閥パーティー券をノルマ以上にたくさん売ったにもかかわらず、派閥内の力学などから、「あいつにはキックバック減らしたれ」と安倍派の執行部が積極的にピンハネして、派閥自体の裏金にしていたという問題です。
 これは安倍派の会計責任者を指名していた元参院議長で、安倍ちゃん側近だった世耕弘成さんなどに大きな嫌疑がかかってきています。
 また、国会質疑で般若心経を朗読するという偉業を達成した谷川弥一さんや、自民党が飛鳥時代から支持母体・資金源としてきた青年会議所関連の取りまとめを行っていた池田佳隆さんら、資金報告書未記載の金額が大きい議員は特にデンジャーゾーンに突入しています。
 数千万もの政治資金が入っているにもかかわらず未記載にしていて、これらのカネが「いや、実は現金で残ってましたので政治資金報告書を修正します」で果たして済むのかどうか。非常に微妙なところだと思われます。
それもあり、目下の問題は次期通常国会が始まる前、あるいは始まったあとであっても、捜査の進展によっては自ら議員辞職をする安倍派議員が出てくるかどうかというあたりに関心が集まっています。その金額はもちろん、議員辞職を自ら選ぶ議員の数がどれだけになるのかというところも注目点です。
■問題の収拾に乗り出そうとしない岸田政権
 政治資金規正法における収入などの未記載はある種の形式犯であり、それ単体ではそう重きは置かれないとしても、そうして作った裏金の使途が二重帳簿として運用されていたり、抱えている都議や県議、市議、区議など地元の選挙活動を担う皆さんの活動費の一部に捻出されていたとするならば、それは買収に当たり、役が一飜(いーはん)上がってしまいます。
 経産大臣を歴任した大物政治家、菅原一秀さんですらメロンやカニを配った買収のかどで一度は不起訴となりつつも検察審査会で起訴相当となり、議員辞職後、略式起訴で公民権停止3年というかなり厳しい状況になったことを考えると、当初検察が息巻いていた「未記載の裏金の使途によっては些少な額でも立件したい」という気持ちも分かります。
 仮に、いまの特捜当局が公判の維持が難しいレベルの証拠しか集められなかったと起訴を断念しても、菅原一秀さんのように後から検察審査会から起訴相当の決定が出る可能性は割とあると見られます。金額の小さい形式犯でも、法律上では未記載そのものが公民権停止を伴う犯罪と明記されており、一般的に軽微とされる罪だから報告書の修正が行われればお咎めなしとなる保証は実はどこにもないのです。
他方、俺たちの岸田文雄政権の動きとしては静かなものです。
 前述の通り、検察庁に対して指揮権を持つ法務大臣の小泉龍司さんを通じて何らかバーターや落としどころを探る動きでもしているのかと言われれば、特にそんなことはしていなさそうで、そういうときに間に入って汗をかくべき官邸官僚の皆さんも無風というかすごい静かなので気になります。
 もしかして、岸田政権は本当に何もしていないのではないかと思うぐらいで、これはこれで心配になります。ちょっとは何とかしようとしろよ。
 また、最近自ら責任を取る形で自民党要職の政調会長を辞任された萩生田光一さんがブログを書かれていまして、何とも無念というか、忸怩たるお気持ちを表明されていて残念だなあと思う面も強くあります。
 岸田さんが最後まで頼りにしていた人物の一人が萩生田さんだったことを考えると、これから訪れる岸田文雄政権の難局をどう乗り越えるのか非常に不透明なことになってきたなと思います。
■呆れるほど低支持率なのに実績は上げている現実
 確かに、この一連の疑惑がどう検察当局によって解明されていくのかという点で見れば、岸田政権は受け身の体勢です。自民党や連立与党である公明党も、積極的に「岸田降ろし」のような感じでひっくり返すよりは、少なくとも3月15日の衆参補選期日までに何人が起訴され、何人が自分から議員辞職するのかということを見極めてからの動きになることは間違いないでしょう。
 ここで、いや、実は20人とか30人とか議員辞職しなければならないほど大変な話なり、3月15日までに辞表が出て、4月28日の衆参補選がたくさん行われる事態になるのであれば、3月15日までに岸田さんが総辞職を決断し、自民党総裁選をやり、4月28日にあわせて新任総理総裁が解散という可能性もゼロではありません。
 ただ、予算審議のこともありますし、岸田さんを与党も野党も早期で降ろしたところで、次の総理大臣が就任していきなりさらなるスキャンダルにさらされ、議会運営に行き詰まって土下座という可能性もある中では、降ろそうにも降ろしようがありません。誰も泥をかぶりたくないのです。
 岸田文雄さんとしては、最長で来年9月の総裁任期満了まで引っ張り、自民党総裁選を花道に後継指名せず勇退、みたいな流れになるのかもしれません。
そのころまでには何人が起訴され、何人が公民権停止などの判決を喰らうのかという目鼻はついているでしょう。国民不在の政局だとさんざん罵倒されながらも粛々と予算を通し、重要法案を審議し続けるという働き者のゾンビのような状況になることは容易に想像できます。
 何より、岸田文雄さんは呆れるほど低支持率ながら、実は今回も12本ある閣法(内閣提出法律案)をすべて通し、補正予算も成立させ、長年の懸案であったALPS処理水の海洋放出も実現し、柏崎刈羽原子力発電所の再稼働へ道筋をつけ、対中国外交では日本の立場を主張してきちんと強行させたうえ、ガソリンや電気代の値上がりに対して補助金を出し、インフレを克服して国民の生活を守っているという点で、かなり優秀な実績を上げている総理です。
 ただただ人気がない。これは非常にもったいないことです。また、一応は総裁ですし、立場上責任は取らないといけないとはいえ、必ずしも岸田さんの責任ではない安倍派の汚いカネのトラブルのケツを拭かされているという残念な面はあります。
 問題となった円安によるコストアップインフレも、元はと言えば安倍晋三さんが突っ張ったアベノミクスのゼロ金利後遺症と言えますし、社会保障改革も安倍政権がぶん投げたあとでコロナが来て、にっちもさっちもいかなくなったものを、今回のトリプル改定で焼けた栗を拾わされている面があります。
 振る舞い的にも岸田さんが驚くべき鈍感力を示しています。岸田派の田村憲久さんが就任すると見られていた政調会長・萩生田さんの後任も、無所属の渡海紀三朗さんになってしまうという不思議人事もやり遂げました。低空飛行でも粘る岸田文雄さんを思いながら、年末の慌ただしい日々を国民一丸となって乗り切りましょう。

 
どうやら、したたかな岸田文雄は安倍派への忖度から解放され、一皮むけたように開き直っているようである、とオジサンは思う。 
 

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