国費無駄遣いの宴の後は残るのは国民へのツケ

おそらく空前絶後の最大級の「おもてなし」をした結果、日本は何を得たのか？
　
米国のメディアは冷静な目で報道していた。
　
「トランプ氏への厚遇ぶり報道＝『ほぼ観光客』『相撲の伝統揺さぶる』－米メディア」

【米メディアも呆れた】トランプの観戦で相撲協会のダメさ。女性を土俵にあげないと看護師の救護処置すら否定しかねなかった協会が、トランプ優先で枡席にイスを入れ、土俵にハシゴ段をかけさせ、スリッパ履き、考え方の一貫性も文化もない。組織がだめになるとこうなるのか。https://t.co/gYNN6AHV75

— 金子勝 (@masaru_kaneko) 2019年5月27日

トランプ大統領の歓心を買うために、天皇から相撲まで、日本の伝統を駆使する安倍首相（画面はTBSニュース）…米国の有力メディアにここまで見透かされてなお、国内向けに別のストーリーを用意する日本政府と、そっちを無批判に垂れ流す日本メディア。 pic.twitter.com/APCuAVhfsP

— 冨永 格（たぬちん） (@tanutinn) 2019年5月27日

■米紙ワシントン・ポスト
「大統領はほぼ観光客として1日を過ごした」
■米紙ウォール・ストリート・ジャーナル
「伝統に縛られた相撲界を揺さぶった」
　　
さらには、こんな場面も明かされていた。

大相撲夏場所千秋楽で、観戦を終えて退場するトランプ米大統領と、升席の門田隆将氏、金美齢氏、桜井よしこ氏が握手したことが話題になっています。門田氏に経緯を聞きました。写真特集を見ると安倍首相が3人の元へトランプ氏を導く様子が写っています。記事と共にhttps://t.co/eN4QEHpcYI pic.twitter.com/qSZ6sWyY7f

— 毎日新聞写真部 (@mainichiphoto) 2019年5月27日

以下は全て毎日新聞より。
　
【退席するトランプ米大統領（右）を観客席の方へ呼び寄せる安倍晋三首相（中央左）＝東京・両国国技館で2019年5月26日午後5時45分、手塚耕一郎撮影】
　
　
【退席時に観客席の方を指し示し、トランプ米大統領（右）を呼び寄せる安倍晋三首相（中央）＝東京・両国国技館で2019年5月26日午後5時45分、手塚耕一郎撮影】
　
　
【大相撲夏場所千秋楽の観戦を終え、退席するトランプ米大統領（右）と握手する金美齢氏（奥左から3人目）と桜井よしこ氏（同2人目）＝東京・両国国技館で2019年5月26日午後5時45分、手塚耕一郎撮影】　
　
まさに、升席を1,000席貸し切っての、アベ友（親米右翼）とトランプを観る会？」と見間違えてしまう程。上記の3枚目の写真には誰かさんが「ギブミー　チョコレート」というタイトルを付けていた。
　
そして、厚遇の後の日米首脳会談後の共同記者会見では、大きな成果があったのかといえば？？？であった。
　
「日米貿易交渉、決着は参院選後に先送り　首脳会談で一致」

【選挙前に知られたくない】予想通り、日米FTA交渉は参議院選挙後まで先送り。おまけにトランプは「TPPなんて関係ない。米国を縛るものではない」と明言。要は、農産物も自動車も日本にとって屈辱的な内容なので、参議院選挙前に知られると困るのだろう。https://t.co/FpwwNiQPdK

— 金子勝 (@masaru_kaneko) 2019年5月27日

参院選への影響が大きいから日米貿易交渉を選挙後に延期するって、どう考えても反民主的なんだよ。だって貿易交渉の正否は、主権者としては投票する際の重要な判断材料でしょう？その判断材料を先送りすることは、争点隠しと同じ。それを安倍が与党の党利党略のためにやったってことですよ。

— 想田和弘 (@KazuhiroSoda) 2019年5月27日

「日米共同記者会見で、アベさんは2回も『ドナルド』と言って親密さをアピールしてたけど、トランプ大統領は一度も『シンゾー』とは言わず『安倍総理』と言っていた。米側の記者たちは滑稽だったに違いない。」
「日米貿易交渉、決着は参院選後に先送り
⇒決着とか一致とかではなく、日本が丸呑みしたアメリカの要求内容を、公表するのを選挙後まで待ってもらったということだ。」
「トランプに勝てるなら今回決着をつけるよう事前の外交交渉を積み上げただろう。その見込みが全くないから先送り、いつもかつも、姑息な表面面な対策がお得意。」
　
「決着は参院選後に先送り」といえばあたかも、選挙後に本格的に交渉するかのようであるが、実際はトランプの無理難題を安倍晋三は全てのみ込まされており、参院選で自民党が勝利（改憲派議席の3分の2以上確保）したら胸を張って交渉の詳細を発表するかもしれない。
　
しかしこれは明らかな選挙での争点隠しであり、国民に対する背徳行為であろう。
　
ジャーナリストの田中良紹は今回の国賓待遇は、ズバリ、「令和初の国賓おもてなしは『安倍―トランプ選挙互助会』の発動だった」と喝破していた。　

「米『TPPに縛られず』　農業関税　日本に譲歩迫る」
　
そもそもトランプは米国の有利にならないTPPから離脱したので、いくら日本が農産物に関して、TPP11と同水準の関税引き下げ・撤廃が限度」と主張したところで、米国以外の「他の国々が合意したものであって（水準に）縛られるものではない」と主張することは端からわかっていことである。
　
本来ならば、米国の貿易赤字の根本原因が米国の国内産業にもあるということを正面から主張すべきであろう。
　
しかし、トランプ政権はすでに日本製のアルミ・鉄鋼に追加関税を課し、日本を含む外国からの輸入車に追加関税をかける検討もしているので、いくらトランプに抱きつき、個人的に良好な関係を深めたとしても、限界があるのは明らかである。
　
話変わって、久々に日本の裁判所が検察・警察組織の違法捜査を認めるという画期的な判決を下した。　　　　　　　
　
「布川事件、国と県に賠償命令　『違法捜査で有罪に』訴え」

これは画期的。布川事件で殺人犯として無期懲役を言い渡されながらも、冤罪を訴えて無罪を勝ち取った桜井昌司さんが、今度はさらに「違法捜査」を訴え勝訴。罪のない人にいわれのない罪を着せてきた検察のデッチ上げが裁かれなかったのは、どう考えてもおかしい。 https://t.co/rCy8ohSha5

— 鬼澤伊佐 (@sabasabi) 2019年5月27日

布川事件国賠訴訟・警察と検察の違法行為が冤罪を招いたと認める判決(江川紹子) - Y!ニュース https://t.co/JOmXnfS58Q　ここまで明確に警察と検察の違法性を指摘したのって聞いたことない。まぁ、そんな主張を唯々諾々と認めて来たこれまでの裁判所も同罪だけどね。

— じみへん (@jimihen_70) 2019年5月28日

「布川事件　国・県に賠償命令　『証拠開示拒否・警察偽証は違法』」
　
　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　【東京新聞より】
　　　　　　　　　　　
これほど真っ当で明解な判決はいままで見たことがないほどの国家賠償請求訴訟の勝利であった、とオジサンは思う。