op's weblog

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テニスで最近気がついたこと(スライディングとか)※詳しい人には常識と思います

2014年06月17日 23時21分32秒 | Weblog
もう随分経つのだが、某誌でやってる新旧プレイヤーの技術比較の連載記事を読んでいて気がついたことがあった。

正直、比較解説している「著名」コーチのコメントについては、末端愛好家から見てもしばしば非論理的で思い込みっぽいものが見受けられるので、あまり真に受けないようにしている。まあ、技術指導意外の、人柄でとか、いいときにいいポジションにいたということで「実績」つくったのかなと。

で、マイケル・チャンとジョコビッチだったか、フットワークの比較をしていて、ハードコートで走ってきて止まった瞬間の足首の写真を並べて見せていた。チャンの足首は比較的地面に垂直で、ジョコビッチはずっと寝た角度になっている。それを見た瞬間、長い間抱えていた疑問が解けた気がした。

疑問とは、ハードコートでのスライディングのことである。しばしばプロが「ハードコートでのスライディングは体に負担が大きい」と語るのを聞いていたが、僕にはこれが疑問だった。モータースポーツに詳しい人なら常識だが、スライドとかドリフトと言われる動き(細かい事気にする人向けに補足しておくと、タイヤが最大のグリップ力を発揮するスリップ率というのも越えた状態ね)というのは、地面はもとより、タイヤや車体から荷重が逃げている状態だからだ。だーっと走ってきていきなり止まるより、靴が適当に滑って力が逃げてくれるほうが、足首とか膝とか腰とか楽じゃね?

ここで比較写真である。チャンは足首を立てて止まっていた。これは、停止するまでにしっかり減速できているから可能な事で、全力で走ってきていきなり足首を立てて止まったら、間違いなく「事故る」。つまりチャンは、ボールに近づくほどやや歩幅を狭くし、減速しながらヒットポジションに入るという、旧来のテニスの基本を忠実に守っていたわけだ。一方、ジョコビッチは、フットワークの達人であったチャンをも上回る守備範囲を実現するために、ギリギリまで殆ど減速しなかった。だから転ばないよう、大きく足を突っ張らせて止まろうとし、いっきょにかかる負荷を下半身と体幹で受け止める一方、靴底はグリップの限界を越えて滑り出した、というのがスライドのプロセスなのだと思う。モータースポーツで言えば、グリップ走行で限界を越えてしまった状態、といったところか。

こりゃあ、下半身の関節はたまらんわな。さらに、靴のフィッティングがちょっとでもいい加減だったら、爪は死にまくり、捻挫や骨折まで行きかねない。



次の疑問は「疲労」。毎週の練習の方がよっぽどハードに動きつづけているのになんとか昼飯抜きでもやり通してきた。なのに、なぜか試合でよくガス欠するのだ。何で???

で、何となく見聞きしていた事を思い出した。見た目に反し?コンピューター同様、脳のエネルギー消費量は相当すごいようなのだ(探すとたくさん情報が転がっているのでここではあえて挙げない)。さらに、「可動部」が無いのに大量のエネルギーを消費するということは、多分発熱量もものすごい。これが分厚い頭蓋骨の中に収まっているのである。つまり「試合では余計に頭を使うからガス欠するのではないか?」。ということは、試合には試合用のエネルギー補給をするほか、冷却、さらにこういう状況(激しく頭と体を同時に使う)に慣れる訓練も必要かも知れない。また、ここらへんは元々の素質(ゲームセンス)の問題も大きいのかもしれないが、僕が普段試合をしているレベルの相手だと、スコアはさておき、それほどショットにスピードがあるわけではないので、プレイ中も余計に色々なチャンス(選択肢)が見えすぎてしまう(その分考える時間が多くなってしまう)傾向は実際ある。頭も省エネしながらポイントするようにしないといけないのかも知れない。


もうひとつ、最近、サーブ&ボレーのコツがなんだか少しわかってきた気がする。それは、「相手がいいリターンを返せないコースを徹底して突くこと」「スプリットの位置はそれほど前でする必要はなく、逆に返球を見極める時間と、前進してボレーできる余裕を意図的につくること」で、この2点を重視することでポイントできることが増えた。

カバーしなければならないエリアが広いシングルスでは、とにかく如何に楽にファーストボレーできる「下地」をつくれるかまでが、ダブルスよりもずっとずっと大切になる。だから、相手のリターンに対し、常に「引き分け以上」の状態にもってゆくことが必須になる。さらに、サービス後のダッシュで前に詰めすぎてしまうと、近距離でハードヒット喰らったり、ロブで頭を抜かれることはもちろん、走っている途中でゆるいリターンが打ちにくいコースに飛んでゆくのとすれ違う羽目になったりさえする。だから、敢えて早目にスプリットステップして、相手の返球を見極め、ボールを捕まえにゆくイメージで踏み込みながらボレーするのだ。これだと、ネットに近い所で時間的余裕がない状態で真横に動きながらボレーするより失敗しにくい(少なくとも僕は)。


以上、上手な人には参考にならない話でした。

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