今年のドラフトは7月9-11日にシアトルで行われます。
そのドラフトでのマリナーズは指名順でいうと3巡目までで22、29、30、57、92の指名権があり、ボーナスプールは$13,170,900と全体で7番目の金額が使えるドラフトです。J-RODが昨季開幕ロスター入ってのRookie of the Year獲れたおかげで29位指名権が手に入っています。ありがたやJulio様。
さて、そんなドラフトの前に私はあまり気にしないけど人によっては大いに気になるであろう現在のポジション別選手層的なものを確認しておきましょう。
どこのポジションが薄いから優先的にそのポジションの選手を指名すべきっていう話ですね。私はあまりこういうの気にならなくて、とにかく良い選手、評価してる選手を指名すればいいと思いますけど、あまりにも渋滞してるポジションの選手を獲得しすぎるのは確かに良くない気がしますよね。そんなに渋滞してるポジションってあるのかを確認します。
多分に個人的な評価が入っていますのでよろしくお願いします。
まず今回は投手から。
投手といってもリリーバーのことは考えません。先発投手のことを考えていきます。
マリナーズのローテを見るとエースのCastilloとは契約延長したばかりで2027年まで契約があります。離脱中のRayが2026年まで。さらに毎年出てくる若手投手たちで一番早くFAになるGilbertが2027年終了後、つまりKirby, Millerはさらに後という事ですね。Marcoは来季まで契約がありますがそこは考えなくていいでしょうからCastillo, Ray, Gilbert, Kirby, Millerの5人のうち最も早くFAになるRayでさえ2026年まではいる状況。もちろんそれまでずっと健康で5人で回せるはずもなく、不振でFA前に戦力にならなくなることも考えられます。(もうRayは離脱してるわけですが)
そこで現在のマイナーを見ていくと、マリナーズに近い位置にいるのはBryan Woo、そしてEmerson Hancockの2人。特にWooは故障明けではあるもののMLBで通用しそうな投球内容を続けています。一方Hancockは不安定。同じAAのローテには面白い投手もいてマリナーズ組織では貴重な左腕のLindow、そしてMercedesがそうなんですけど、そうはいってもMLBレベルで年間通してローテに入る投手になることはないと思われますのでスルーします。忘れてましたがAAAには離脱中のDollardもいますね。
その下は混沌とした状態というかどうなるかよくわからない状況。ルーキーリーグまで見れば昨年ドラフトのWalter FordやAshton IzziさらにJuan Pintoなど可能性のある投手はいますがまあどうなるかは想像もつきません。
ということでWooやHancockを含めて故障を考えなければマリナーズのローテは今後数年は大丈夫?と思ったりしますが、故障や不振を考えないわけにはいきません。マイナーのチーム別に見ればAAにはWooがいますが、A、A+の絶対的エースがいない状況です。ここを補強するなら大学生投手という事になります。2025年くらいにメジャー昇格できそうな先発投手。ここは現在のマリナーズの戦力を見れば足りていないと思います。
今ドラフトで高校生投手をドラフトする必要があるのかははっきり言ってよくわかりません。FordやIzziが結果を出して安心させてくれるなら今年は重視する必要はないと思いますが、不透明すぎます。
投手はたくさんいても困らないの考え方でいくと最近のマリナーズで結果を出している投手や今後ローテ入りが期待される投手のように大学生を指名というのが順当な流れかと思います。が、昨年は高校生投手を上位で指名してるわけです。これは戦力に余裕があるとみて将来を見据えた高校生指名だったのではないかという事が考えられると思います。
マリナーズがドラフト指名してマリナーズのローテ入りしている投手や今後ローテ入りが期待される投手のドラフト指名順位。
Gilbert (2018年ドラフト-1巡-全体14位)
Kirby (2019-1-20)
Miller (2021-4-113)
Woo (2021-6-174)
Hancock (2020-1-6)
さすがに早い指名を受けている投手が多いです。そのなかで一番早く指名されてるHancock。期待してますよ。。。
昨年の2022ドラフトでは10巡目までのうち4人の投手を指名してそのうち3人が高校生でした。
Ford(2-74)、Izzi(4-126)、Gough(9-276)
唯一の大学生投手のVanScoter(5-156)は現在24歳でA+で先発としてまずまずの成績です。
投手だけではなくマリナーズ全体のドラフトとしては2021ドラフトでも上位3つの指名で高校生を指名してそのうちの3巡でMichael Moralesを指名しています。過去2年はそれ以前と違い上位で高校生の指名が目立っているのが特徴といえます。
さて、こういった状況です。
途中で書いた通り2025年頃に昇格してくれそうな大学生投手というのが足りないところかとは思いますが、Fordら高校生投手が急激に成長して結果も残せるのなら2025年終盤~2026年くらいには昇格もあり得るでしょうから大学生に拘ることはなく優秀な高校生を指名して競争させるのも面白そうですけどね。現状のマリナーズとしては投手力に余裕があるように見えるという点からも高校生を育てるのが夢はあります。