超!マリナーズ(仮)

マリナーズのことを応援していきます。

各GM時代の大きなFA契約を振り返る

2023-12-24 13:09:40 | マリナーズ全般

TV放映権契約がどうなるか不透明になって資金を出すことが出来なくなっているらしいマリナーズ。

少し前にDipotoの契約したFA野手で最大の契約が昨オフのA.J Pollockの1年$7Mだというのが話題になっていたので各GM時代でどんなFA契約があったのかまとめてみたという振り返り記事です。

 

22年オフにHollanderがアシスタントGMからGMに昇格していますが、ここではDipoto時代とまとめさせてもらいDipoto時代とさせてもらいました。

そのDipoto時代からです。(2015オフ~)

 

1. Robbie Ray (2022-26) 5年$115M

2. Juan Nicasio (2018-19) 2年$17M

3. 岩隈 (2016) 1年$12M

4. Marc Rzepczynski (2017-18) 2年$11M

5. James Paxton (2021) 1年$8.5M

6. Ken Giles (2021-22) 2年$7M

7. A.J. Pollock (2023) 1年$7M

8. Chris Iannetta (2016) 1年$4.25M

9. Sergio Romo (2022) 1年$2M

9. Kendall Graveman (2020) 1年$2M

 

トレードでチームを作ってきたDipotoらしくこうやってまとめてみるとFAで大型補強はほとんどありません。そんな中目立つのはブルペン投手をFAで補強してきたということで、逆に野手はほとんどFAで補強していないのがわかります。PollockとIannettaの2人だけで$10Mの契約すらありません。

一番の大型契約となっているRayと契約した2021オフは前年まで続いていた負け越しのシーズンから90勝で勝ち越した直後であり、ここから勝っていくんだという意思表示にもなる契約だったと思います。現在離脱中で来夏あたりに戻ってくる予定です。

2位のNicasioは1年目の2018年46試合で防御率6.00と期待に応えられず、2018オフにPHIへトレードされました。代わりに加入したのがJ.P. Crawfordですね。

 

 

 

 

 

Dipotoの前任であるJack Zduriencik時代(2008オフ~2015.8)

 

1. Robinson Cano (2014-23) 10年$240M

2. Nelson Cruz (2015-18) 4年$57M

3. Chone Figgins (2010-13) 4年$36M

4. Fernando Rodney (2014-15) 2年$14M

5. Miguel Olivo (2011-12) 2年$7M

 

MILのスカウト部長時代に多くの優秀な野手を発掘したZduriencik。マリナーズにGMとしてやってきたこの時代にマリナーズ最大最長の契約をしたのがCanoで今でも圧倒的に大きな契約となっています。Cruzは珍しく大当たりとなった契約でマリナーズでの4年間でOPS.908を記録しました。逆にFigginsはマリナーズで大きく成績を落とし4年目を迎えることはありませんでした。

 

 

 

 

 

暗黒の象徴Bill Bavasi時代(2003オフ~2008.6)

1. Adrian Beltre (2005-09) 5年$64M

2. Richie Sexon (2005-08) 4年$50M

3. Carlos Silva (2008-11) 4年$48M

4. Jarrod Washburn (2006-09) 4年$37M

5. Miguel Batista (2007-09) 3年$25M

 

とにかく失敗の補強が多く補弱という言葉が飛び交い、マリナーズを出た直後に活躍する選手が多かった暗黒時代。前任のGillick時代に勝利を重ねてきたマリナーズですが、Bavasiにタスキを渡した時点でマイナーは枯渇気味でマイナスになるポイントはあったわけですがそれにしてもひどい時代でした。99敗を喫した就任初年度の2004年オフに大補強を敢行しBeltreとSexonを獲得するも93敗。勝ち越したのは2007年だけで2008年は101敗を喫しますがシーズン途中で解任となりました。

Beltreは守備で貢献するもマリナーズ時代のOPSは5年間で.759。その後3年で.912とマリナーズを出る喜びを見せてくれた代表格です。そのほかの選手には触れないでおきましょう。

 

 

 

 

マリナーズ全期間のFA契約トップ15

1. Robinson Cano (2014-23) 10年$240M

2. Robbie Ray (2022-26) 5年$115M

3. Adrian Beltre (2005-09) 5年$64M

4. Nelson Cruz (2015-18) 4年$57M

5. Richie Sexon (2005-08) 4年$50M

6. Carlos Silva (2008-11) 4年$48M

7. Jarrod Washburn (2006-09) 4年$37M

8. Chone Figgins (2010-13) 4年$36M

9. Miguel Batista (2007-09) 3年$25M

9. Bret Boone (2002-04) 3年25M (Pat Gillick)

11. John Olerud (2000-02) 3年$20M (Pat Gillick)

12. Juan Nicasio (2018-19) 2年$17M

13. Jamie Moyer (2003-05) 3年$15.5M (Pat Gillick)

13. Jay Buhner (1995-97) 3年15.5M (Woody Woodward)

15. John Olerud (2003-04) 2年$15.4M (Pat Gillick)

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トレード成立

2023-12-16 20:43:27 | マリナーズ全般

かなり遅くなってしまったのでまとめ的な感じでいきます。

 

ATLとのトレードが成立しています。

Jarred Kelenic, Marco Gonzales, Evan White ⇔ Jackson Kowar, Cole Phillips

 

 

とにかく金がないマリナーズということで来季年俸がアップするMarcoと故障続きで不良債権化しているWhiteに今季序盤は飛躍したかに見えたKelenicを付けてトレードしたかたち。

 

 

Kelenicは私の中では今オフのトレード候補の目玉のように妄想ロスターではトレードを決行していたわけですが、実際に起こってしまいました。ついに開花したようにみえた4月は本当にうれしかったんですけど、5月以降の成績は例年と大きく変わらない結果でした。

3-4月 101打席、.308/.366/.615、7HR、9BB/28K

5月以降 315打席、.235/.314/.356、4HR、32BB/104K

2021-23MLB通算 974打席、.204/.283/.373、32HR、93BB/299K

まだ24歳で、今後本格的にブレイクしてトップレベルの選手になる可能性はあるのかもしれませんから、トッププロスペクトとして期待されていた時代から知るファンにとっては悲しいトレードになったのかもしれませんが私としては若いとはいえおよそ1000打席という十分なチャンスを与えた結果が5月以降の成績だと考えるとまだ価値があるうちにトレードしてしまうというのは理解できます。

 

MarcoはSTLからトレードでやってきてずっと働いてくれました。チームが勝てない時期も含めて、毎年安定して長期欠場することなく防御率を4に収束させる投手。とにかくチームへの貢献は大きかったと思います。珍しく故障して今季はシーズン途中から投げられませんでしたがそのままさようならとなってしまいました。

4年契約の3年目にあたる今季年俸は$6.5Mでしたが、2024年は$12Mと大きく年俸が上がるタイミングでトレードしたことになります。

 

2017年ドラフト1巡17位指名のWhiteは27歳。2018, 2019年とマイナーで3割前後の打率を記録して期待が高まった2019シーズン後、MLB昇格前に6年$24M(最大で9年55.5M)の長期契約を結びました。2020年の短縮シーズンに1BのゴールドグラバーとなったWhiteですが、打撃は…。その後は故障もあって長期契約は失敗に終わりました。来季年俸は$7M、2025は$8M、バイアウトの$2Mも含めて$17Mの支払いが残る選手。出場できるかどうかわからないような選手に支払う金額としては大きすぎますし、ロスターも1枠使っていたのでこれを処理できたのは大きかったと思います。

 

 

 

一方、ATLからやってくる2投手。

Jackson Kowarは27歳。2018年全体33位の高い評価でKCへ。11月にKCからATLへトレードされ、さらにトレードされてマリナーズへやってきたかたちです。今季平均球速が96.9mphでMunozやBrashほどではないもののかなりの球速です。三振もイニング数より多いですが、四球が多すぎますね。四球を減らせば出番は増えていきそうな気はしますが、簡単なことではないでしょう。

Cole Phillipsは2022年ドラフト2巡全体57位でATLが指名。現在20歳で100mphを投げることが出来る投手ですがトミージョン手術を受けてATLでは1試合も投げることがないままマリナーズへやってきます。マリナーズ内プロスペクトランキングでも投手としてはトップ5に入ってきそうな投手です(野手に比べて投手は現状かなり薄いですが、同じくトミージョンのMcGrawや2022ドラフトで同期となるWalter FordやAshton Izziなどと比較されていくんでしょうけど、能力的には一番高いでしょうね)。

 

 

 

資金難ということもあり、MarcoとWhiteの年俸負担を減らすことが目的だったトレードだと思いますが、そこにKelenicを付けることでトレード自体が成立して、交換で2選手を貰うことも出来た動きとなりました。しかしKelenicを出すなら代わりに確実に戦力になる選手を獲得したかったですね。今回獲得した選手たちがどのくらい活躍できるかはかなり不透明ですし、なによりサラリーダンプの為にKelenicを使ってしまったというのは何とも悲しいです。

ちなみにATLはこのトレード後すぐに年俸75%負担した上でMarcoをPITへ、WhiteはアウトライトしてLAAへトレードしてしまいました。つまりATLの欲しかったのはKelenicのみだったということですね。まあ頂点を目指すチームなのでそうなるのも仕方ないのかなというところでしょうか。ATLがどこまでKelenicに期待しているのかは計りかねますが頂点を目指す強いチームでプレーすれば本格的に開花する可能性もあるでしょうし楽しみではありますね。ぜひレギュラー獲ってパワー爆発で30HRくらい打ってもらいたいです。

 

 

どうにもプラスとなる補強の動きがないマリナーズですがこのまま開幕してしまうのでしょうか。まだ12月中旬でFA市場にも有力選手は残っていますが野手の選択肢は多くないと思います。資金がないことが明らかとなっているだけに補強資金はなく我慢するしかないのでしょうか…。$10-15M程度の野手を複数補強できればいいんですけどそんな資金もあるのか怪しい状況だと思っています。いくつか噂は出てますがどれもなさそうな気がしています。期待せずに待ちましょう。

 

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成績予測で見る獲得候補たち

2023-12-03 21:22:49 | マリナーズ全般

前回の獲得候補ランキングは総合的に考えてのランキングでした。今回は2024の成績予測を見ながら、FAに加えてトレードの可能性がありそうな選手、あってほしい選手を独断と偏見で選んでみました。なので前回に比べればこの選手は無理でしょ、トレードありえないっていう選手がちらほらいますがまあそういうものだと思って見ていただけたらと思います。

 

成績予測はSteamerプロジェクションの数字を使用、WAR順に並べました。年齢は2024.4.1時点になります。

 

 

 

Juan Soto 25歳、左投・左打、OF、.284/.426/.540、165wRC+、6.6WAR

 デビュー時から天才打者だと感じ、それからずっと惚れている選手です。FAまで残り1年となりました。WSH時代に巨額オファーを蹴ってSDへトレードされていることからも契約延長は難しそうでトレードできたとしても1年だけの所属となる可能性が高いと思われます。年齢が若いことからも史上最高額の契約が見込まれますが守備・走塁面がどれだけ足を引っ張ることになるのか。大谷とどちらが大きな契約額になるのか気になるところですがそれはまだ1年先の事。もし獲得するのであれば気になるのはトレードで誰を差し出すのか?WAR6超を予想されるトップクラスの選手ではあるものの先程書いた通りFA前の長期契約は考えにくいので残り1年の為に誰を出すのか難しい選択となりますがそれほど大きな対価は必要ないのではないかとも思えますがどうなんでしょうね。トップ100プロスペクト2人+αくらいでしょうか?それともWooやMiller, Kelenicなどすでにデビューしている選手+αでしょうか?長期的に強いチームを作るのであればプロスペクト含め長期保有できる選手を対価にするトレードはあまり気が進みませんが1年だけ強いチームを作るのであれば最適な選手という事になります。もちろんQOするのは確実なのでドラフト指名権は手に入りますね。

 

 

Jose Ramirez 31歳、右投・両打、3B、.282/.364/.500、133wRC+、5.2WAR

 本来ならトップにランキングしたいような選手ですが、CLEが手放すわけないですね。まだまだ一流の成績を残していてこれから衰えてはいくでしょうが年俸はそれほど高くないのでかなりお得な選手だと思います。

 

 

Bobby Witt Jr. 23歳、右投・右打、SS、.278/.328/.501、120wRC+、4.8WAR

 個人的にはSotoと同じくらい欲しい選手ですが普通に考えてKCが今出すことは考えられませんよね。そんなことは分かってますけど欲しい選手。最低でもFAまでの今後4年間SSは安泰となります。今季打撃が開花したCrawfordをコンバートすることも出来ます。21歳でデビューして2シーズンで50本塁打、79盗塁のSS。魅力しかありません。四球は少ないですが、どの球団も欲しい選手ではないでしょうか。獲得候補にあげてはいますが今オフ動くことはまずありえないでしょうし、逆にKCが長期契約を締結できるのかに興味があります。

 

 

Alex Bregman 30歳、右投・右打、3B、.262/.363/.441、125wRC+、4.5WAR

 FAまで1年となり契約延長をしない可能性が出ています。同じく来季後FAとなるAltuveと両方に延長オファーを出来るかというと怪しいという事ですね(これまでの貢献度でAltuveをとるのではという事)。Sotoと比べれば成績も下がりますが、4WAR超はオールスター級の数字です。それでもSotoと比べれば対価となる選手も少なく済むはずでその意味ではかなりおもしろいトレード候補ではありますし、長期契約を提示することもあるのかもしれません。もしオファーするなら6年以上のかなり大きな契約になるのであまり現実的ではない、良い選択とは言えないかもしれませんが。そう考えればやはりSotoと同じように1年だけの所属で考えないといけない気がします。それでもQOはできるでしょうからやはり面白いと思います。問題はトレード相手となるHOUは同地区であるという事です。

 

 

Yandy Diaz 32歳、右投・右打、1B/3B、.295/.388/.469、144wRC+、4.4WAR

 今季自身初の20HR超を達成。デビュー以降2021年の.256が最低打率でキャリア打率は.290と高い水準で今季も.330でした。BB%も2018年を除き10%超でBB%>K%のシーズンが2回もあり、キャリアISO.148ながら平均打球速度は今季MLB5位の数値をマークしていて打球角度が付けばHR量産も可能(バレル率の高い選手の多くは打球角度が15°程度でJudgeに至っては今季20%を超えていますがDiazは6°前後となっています)。とにかく打撃で高い貢献をしている選手です。ここ2年合計の8.5fWARはMLB野手全体で28位。契約は球団オプション含めて残り3年30Mと成績から考えれば破格の安さとなっていてさすがはTBというところでしょうか。そんなお得な選手をTBが果たして今売る必要があるのかどうか。そこを考えるとトレードは難しいと思います。年齢が32歳と一般的にはピークを過ぎて成績も落ちてくるはずなので今が一番高値で売れると判断する可能性もあるのかもしれませんがそれはつまり対価がかなり必要という事になるわけで…。いずれトレードする可能性はあるかもしれませんが1年以上先の話だと考えています。

 

 

Mike Trout 32歳、右投・右打、CF、.258/.354/.490、133wRC+、4.2WAR

 最強の野球選手。2012年以降の12シーズンで最もWARを稼いでいる選手(2位のBettsが58.5fWAR、Troutは84.4fWAR)。しかし今季は苦しいシーズンとなりました。wRC+は134と並の数字ではありませんがそれでも2012年以降では自己最低となりました。もちろん出場できない試合数が増えたのも気になるところでここ数年は三振数も増えてきています。そうなってくると32歳という年齢ですし、落ちる一方なのかという事になっていきそうですがどうなんでしょうね。CFからコンバートしてまだまだ活躍してほしいところです。statcastを見てもほぼ真っ赤な状況でさほど衰えているようにも感じませんが。トレードの可能性はかなり低いでしょうし、同地区のマリナーズに来ることはほぼないとは思いますが大好きな選手なのでチェックしておきましょう。

 

 

大谷翔平 29歳、右投・左打、DH/P、.272/.378/.539、143wRC+、4.0WAR

 2024年は投手としての出場はありませんがDHで4WARをたたき出す予想が出ています。今季がすごかっただけに成績が下がる予想となるのは当然ともいえますが同じような、もしくは今季以上の成績を残す可能性もないわけではありません。投手として出場後の疲労はなくなるわけで打者に専念できる時間が増えた大谷がどれだけ打てるものなのか興味ありますね。パワーだけでなく、高打率高出塁率も継続できるのかは気になる点です。2025年以降投手として復帰して以前のような投球ができるのかどうなのかも気になりますがすぐに答えが出るものではありませんので楽しみに待ちましょう。しかしDHをフルに使うことになる大谷を獲得するのは諸刃の剣。しかも年俸は史上最高になるはずでマリナーズに支払う能力はあるのでしょうか…。

 

 

Gleyber Torres 27歳、右投・右打、2B、.270/.341/.456、121wRC+、3.8WAR

 もう1人のFAまで残り1年の選手TorresもおそらくFA時はQO提示できると考えれば残り1年とはいえ対価としてそこそこのプロスペクトを放出してもドラフト指名権で補充できる可能性があると考えることも出来ます。マリナーズが毎年苦労している2Bですがさすがに不動のレギュラーとしてやってくれるでしょう。

 

 

Isaac Paredes 25歳、右投・右打、3B/1B/2B、.247/.344/.463、127wRC+、3.6WAR

 保有期間が残り4年もあり年齢も若いのでTBが出すことはないと思っていますが、ちょっと噂に上がっていましたので載せておきます。マリナーズの補強ポイントに合致しますし、今季ほどでないにしろ近い成績を残せるならかなりの対価を差し出してもプラスになる可能性があります。ただトレード巧者のTB、もし獲得できてしまったら何か裏があるのではと思ってしまいます。気になるのは打球速度の遅さで平均をかなり下回っています。それでありながら今季は31HRとはどういうことでしょう。期待される長打率から実際の長打率を引いたら(xSLG-SLG)2022年は-.087、2023年は-.119と非常に大きな乖離があります。xSLGがかなり低いのです。マリナーズに来た途端今季のFranceからさらに打率を落とした成績になりそうな気がしてしまうのは私だけでしょうか。予測では御覧の通り好成績となっているわけで四球が取れて、三振も多くないという優秀な選手なんですが。

 

 

Pete Alonso 29歳、右投・右打、1B、.250/.339/.514、130wRC+、3.1WAR

 絶対的パワーを誇る右のパワーバット。通算.259のBABIPが2023年は.205となり打率も.217となったわけですが46HRはキャリア2位のシーズンでした。もしトレードとなれば人気は出そうな選手だけどNYMがトレードするとは思えなません。かといって長期契約の話も聞かないのでどうなるのか不透明。2024シーズン終了後FAとなる大物野手のうちの1人でwRC+130前後が期待できる野手は20人前後しかいないのでそれだけ優秀な打者ではあるけど一塁手であり超大型契約を要求してそれを呑めるのはごく一部の資金力のある球団だけだろうからもしマリナーズにトレードされたとしても7年以上の1年あたり30Mの契約なんてできずに1年でFAとなるはずです。

 

 

Lars Nootbaar 26歳、右投・左打、OF、.257/.359/.438、120wRC+、3.0WAR

 日本の人たちも知っているNootbaarですが成績はすごく魅力的です。ボール球に手を出さない高度な選球眼を持ち高い四球率を誇りながら、三振は平均以下におさえられているアプローチはすばらしいです。今季はパワー系の数値が少し落ちていますが本来は20HR以上はクリアする力があるはずです。守備面もプラスでCFも守れるし肩も強いです。保有期間が残り4年もありSTLとしてはトレードする必要には迫られていないしこれからの主力にしていきたい選手のはずなのでトレードがもしあるのならこちらも覚悟して選手を出す必要があります。脇役としては最強プレーヤーになれる選手だと思っています。そのためには中軸がいる状況でNootbaarを迎え入れたいですね。

 

 

Randy Arozarena 29歳、右投・右打、LF、.259/.346/.445、123wRC+、2.9WAR

資金力がないTBなので活躍して年俸が上がってしまうと売らざるをえなくなってきます。その時期が近付いている選手といえます。3年連続20-20を達成し見た目の成績はかなり安定しているように見えます。打球速度も平均を超えていますし、スピードもあります。ただし守備力は高くなくLFしか守れないでしょう。FAまで3シーズン保有できるのでそれなりの対価が必要となるはずですが、年齢的にはそろそろピークのはずです。コンタクト力が低く個人的にはあまり欲しい感じではなくなぜか微妙な気がしてしまいます。

 

 

Jorge Polanco 30歳、右投・両打、2B/3B/SS、.250/.332/.423、110wRC+、2.5WAR

 こういった選手を探す記事を書くとどうしても引っかかってくる選手がPolancoです。特別すごいわけではないけどレギュラーとして無難に働いてくれそう。しかし、ここ何年かは三振率が上昇気配なのは気になるところです。データを見ると打球速度は特別なものはありませんが打球角度が良く、そのおかげで好成績を残しているように見えます。今でも20HR前後は期待できますが、今後3Bさらには1Bでの出場が増え、もう少しパワーが付けばHRを量産しそうな選手だと思っていたりします。

 

 

Max Kepler 31歳、左投・左打、RF、.250/.333/.445、115wRC+、2.3WAR

 Polancoに続いてもう1人MINからKeplerです。左打者のOFで長打力もまずまず。実績は当然Kelenic以上ですし、守備もRFとしてはプラスの成績を残し続けている選手です。RFとして通算OAAは54で現役ではBettsに次ぐ2位となっていて、OF3ポジション合計のOAA64はBuxtonに次ぐ2位となっています。そんな高い守備力を持ちながら30歳にしてキャリア最高のwRC+124を記録しました。昨オフ作成した獲得候補リストにも入れていた選手という事で興味はあります。通算で見ても対右投手には113wRC+とまずまずの成績の一方対左には77wRC+(今季は108wRC+)です。

 

 

Anthony Rendon 33歳、右投・右打、3B、.256/.352/.422、114wRC+、2.3WAR

 当たり前だけど欲しいと思う球団はほぼないはずです。ただ個人的にはまだやれるはずだと思っていますし環境を変えてやってみると野球以外の面でもいい効果があるかもしれません。もちろん巨額契約の大半をLAAが負担しない事には話は進みませんがDFAするより良いでしょ?契約期間としても残り3年なので、まだLAAとしては使うつもりなのかもしれませんがそろそろ決断の時期は近づいてくるのではという感じでしょう。なんといってもアプローチが優れた選手で三振が少なく四球が多いというのが魅力的な選手でマリナーズの重視するポイントに合致します。WSH時代はそれでいて3割打って25HR前後打ててたわけですからね。そりゃあ大きな契約になりますよ。マリナーズが獲得して、もし復活するようなら残り3年プロスペクトたちが昇格してくるまでの良いつなぎになると思います。割とマジで検討しても良いんじゃないかと思ってます。

 

 

Jazz Chisholm Jr. 26歳、右投・左打、CF/2B、.245/.310/.454、104wRC+、2.3WAR

 Chisholmもトレードの可能性はかなり低いでしょうけどWittに比べればありえる話だと思います。2023年からCFにコンバートされましたが、もし獲得するのなら2Bとしてということになります。三振が多い選手なので今オフの補強方針にはそぐわない選手かもしれませんが面白い選択だと思います。まだ20HRを打ったこともありませんがもし本来の力を開花させることが出来るのなら4WARを軽く超えるオールスター級の選手になるはずで20-20は毎年当然のようにクリアできるはずです。FAまであと3年でかなりの対価は必要でしょうからもし決行するのであればチームの未来を大きく変えてしまうトレードになるかもしれません。

 

 

Yoan Moncada 28歳、右投・両打、3B、.250/.325/.407、101wRC+、2.2WAR

 3B候補を探していて、もしかしてやれるのではと思った選手。年俸が高いのでCHWがかなりの負担をしない限りトレードの可能性は低いでしょうけど、2019年には5.5WAR、2021年には4.0WARを記録したこともある選手です。年によってあまりにも成績が大きくばらついているので大活躍するのか戦力にならないのか宝くじを買うようなものな気がしてしまいます。過去2年は四球率が落ちていてパワーも平均程度といまいちの成績になっていますが賭けてみるのも面白い気はします。両打ですが左打席の方が成績は良いです。

 

 

Anthony Santander 29歳、右投・両打、RF/LF、.251/.320/.458、114wRC+、2.1WAR

 四球率・三振率は平均よりやや下かもしれませんが長打力があり、打球速度やバレルも良くて直近2年で61HRの好成績。スタットキャストによるともしTモバイルパークで全試合行っていたら76HRになっていたというデータもあり、まさにマリナーズが獲得を目指すべき選手なのでは?肩の強さはまずまずなのでRFがメインポジションとなっていて平均程度の守備数値という感じでしょうか。

 

 

Josh Naylor 26歳、左投・左打、1B/OF、.284/.344/.480、125wRC+、2.0WAR

 NaylorはLuis CastilloやCarter Cappsといった選手たちと一緒にMIAからSDへトレードされた経緯もある2015年ドラフト1巡全体12位指名選手。四球を選べる選手ではありませんが三振も少ないタイプで今季自身初の打率3割を達成。20HR以上は昨年のみではありますがISOは平均を超えていて.200目前。打球速度はまずまずで確実性は向上中、打球角度も年々ついてきており面白い打者だと思います。ポジションはOFでしたがここ2年は1Bであり、スピードがあるわけでもなく、体格を考えてもこのまま1Bになるかと思います。まだ若く、FAまで残り2シーズンで年俸が高いわけでもないのでCLEが積極的にトレードするとも思えませんがマリナーズとしては欲しい選手としてチェックしておきましょう。

 

 

Rhys Hoskins 31歳、右投・右打、1B/DH、.242/.332/.461、116wRC+、2.0WAR

 開幕前に故障して2023年は全休でのFAとなってしまいましたが、来年は開幕から出場可能なはずです。Franceと同じ右打者になるので、もし獲得してFranceも残留する場合はDHでの出場が増えると予想されます。

 

 

Eloy Jimenez 27歳、右投・右打、DH/OF、.272/.317/.441、122wRC+、1.9WAR

 右打者のDHですが左投手よりも右投手を得意にする打者です。今季はパワー系のスタッツが少し落ちていますがまだ27歳で落ちぶれるには早いでしょうから、盛り返してくることが期待されます。四球が少なめなものの年齢的には全盛期にあるはずで攻撃力はリーグ有数の破壊力を見せる可能性を秘めていると思います。問題はCHWがトレードするのかという点でオプション含めればあと3年も契約が残っています。

 

 

 

Jorge Soler 32歳、右投・右打、DH/OF、.244/.333/.479、119wRC+、1.8WAR

 なんといっても魅力はパワーであり、ISOの予測値は.235でFA選手の中では大谷に次ぐ2位となっています。3位がHoskins、4位はPedersonです。今季の最長飛距離468ftはMLB12位でしたし、打球速度も優秀です。四球が多いのも良いですね、三振も多いですが。獲得するのであればほぼフルタイムのDHとしてになると思います。スピードが落ちてきているのもありますが、今季守備についたのは32試合のみで以前からマイナスを出していますので誰かを休ませる必要がある時など限られた時しか守備に入ることはないでしょう。今季好成績を残しているので年俸額はこれまでより大きくなるのではないかと思われます。年齢は32歳で開幕になるので3年前後の契約が予想されます。DHの選手にどれだけ払うか難しいところだと思いますし、個人的には2年でどうにか契約できないかと思ってしまいます。

 

 

Mitch Garver 33歳、右投・右打、DH/C、.240/.333/.444、112wRC+、1.8WAR

 もう捕手を補強することはないのかもしれませんが、DH兼控え捕手というほぼDHの役割を与えるのであれば獲得の可能性はまだ残っているはずです。1Bを少し守らせるのも良いのではないでしょうか。長打力があり自己最長の457ftは今季MLB全体35位のHR飛距離でした。FAとはいえ年齢もありますし、びっくりするような契約にはならないはずなので彼に賭けるのは面白いと思っています。健康で調子良く過ごせれば4番に入って35~40HR、100打点を達成しても驚きはありません。

 

 

LaMonte Wade Jr. 29歳、左投・左打、1B/OF、.245/.350/.420、114wRC+、1.6WAR

 左の1Bということで右投手相手にはキャリアで122wRC+と結果を残しています。打球速度は平均をやや下回る程度ですが打球角度を付ける打撃はできているので全試合出場するようなタイプではなかったと思いますが20本近い本塁打が出ています。今季は14.6BB%というのも非常に優秀です。ポジションはスピードが落ちてきてOFから1Bへとシフトしているところだと思います。

 

 

Joc Pedeson 31歳、左投・左打、DH/LF、.254/.342/.466、118wRC+、1.5WAR

 どこかで書いたと思いますが、実はFA市場の中では面白い選手だと思います。守備面は厳しくなってきているので対右投手用のDHとかなり狭くて難しい起用法になっていくかもしれませんが、そんな起用でも400~500打席は出場できるので右打者のDHを用意する必要はなく、左投手先発時にはポジションプレーヤーたちをDHで使っていけばいいだけのことでやり繰りを心配する必要はありません。成績予測でもかなり好成績の予想が出てますが、現実的にも好成績を残してくれる可能性があると思います。

 

 

Lourdes Gurriel Jr. 30歳、右投・右打、LF、272/.323/.450、109wRC+、1.4WAR

 まずまずの高打率が期待でき三振も少なめですが、四球も少ないタイプの選手。打撃は2022年を除きISOが毎年.200前後で安定しているので20HR以上、年によっては30本近くが期待できるはずです。打球速度がやや下降し始めているようにも見えますが現状まだ平均以上です。Teoscarと比較するとパワーは少し落ちますが、打率は期待でき、年俸も少し安く済むはずです。3年前後の契約になるはずです。マリナーズのOF事情はJulioだけが不動であとは流動的で何も決まっていない状況。トッププロスペクトのGabriel Gonzalesはまだ19歳ですが天才と思っていた彼もついにA+で壁にぶつかったのかもしれないので来年のデビューはなさそう、早くても2025年中のデビューでしょうから、今Gurrielと3年契約してもまだ1ポジション空いてるのでプロスペクトの邪魔をすることは無いかと思います。Kelenicが抜けたので他の若手OFはMarlowe、Canzone、DeLoach、Claseといったあたりですね。

 

 

Michael Brantley 36歳、左投・左打、LF/DH、.295/.362/.436、120wRC+、1.3WAR

 毎度名前をあげさせてもらう私の獲得してほしい候補トップクラスの選手。過去2シーズンで79試合にしか出場できていない状況で健康面に不安はありますが出場出来ればベテランとなった今でも高い打撃能力を見せてくれると期待しています。成績予測では99試合の出場で上記成績が予想されています。対右投手先発時に出場させ対左投手時は休ませるような起用をするのであればプラトーンパートナーを探しておいた方が良いという事になります。

 

 

Jeimer Candelario 30歳、右投・両打、3B、.248/.324/.423、104wRC+、1.0WAR

 語弊がある言い方かもしれませんがFA市場にいる手ごろな正三塁手。個人的にはCandelarioと複数年契約するならUriasでも良いのではくらいの感じで見てしまいますが、2023年は初めて20HRをクリアして過去3年で2度目のWAR3超となりました。直球に強い選手のようですね。守備もまずまずなので短期間レギュラーを任せるのには最適な選手という気がします。

 

 

Tommy Pham 35歳、右投・右打、OF、.247/.326/.412、102wRC+、1.0WAR

 今季の実績からいけばプラトーンではなくフルタイム出場できるチームを探しそうですので現状のOFが2つ空いてるマリナーズは条件に合致していると思います。単年契約で済みそうなのはマリナーズにとってはリスクが少なく済みますし、Phamの成績が上がらない場合には左打者の若手OFの出場機会を徐々に与えていけます。Phamは短縮シーズンとなった2020年以前の2017-2019の3年は.284/.381/.475でこの辺が全盛期、2020-2023は.238/.325/.392と大きく落ちてきてます。年齢もあるし仕方ないことですが、成績から考えればそろそろレギュラーを外れても良いのでは、プラトーンでどうですかというところなんですよね。

 

 

 

 

 

こう見てみるとFAまで残り1年の野手は評価の高い選手が結構いますね。残り1年という事はトレードで獲得してもすぐにいなくなる可能性が高いわけですが、FA前に長期契約のチャンスもあるわけですし(最近のマリナーズを見てると契約延長なんて資金あるとも思えませんが)、成績残せる選手はFAとなってもQOしてドラフト指名権を得ることもできるわけなので多少無理しても獲得をあきらめてはいけないと思います。対価としてトレード放出するときにいつももったいないと思ってしまうけどプロスペクトって開花する可能性は思いのほか低いですしね。

いつもならウインターミーティング前に動いているマリナーズが静かなのが気になりますが(Suarezは売りましたけど)、このまま補強しないというパターンがありえるのでしょうか?そんな資金難というかペイロールは増やさない情報が多数出ているマリナーズに何か動きがあるのか注目しておきましょう。一番驚きそうなのがCastilloのトレードですがさすがに噂もないし、エースを売ることはないと思いますけども。チーム解体はありえないですよね?故障中のRayは売れないとしても現実的にはCastilloを打って複数プロスペクトやメジャー経験の浅い選手が入ってくれば来年はMarcoもいなくなるでしょうし、高額年俸の選手はRayとJulioだけというすごく身軽な状況になれます。ペイロールをMLB平均レベルまですらあげるつもりがないならもうそういう手段をとってこないとも限りません。もう何が起こるかわかりません。せっかく強くなり始めて観客もたくさん入るようになってきて、ペイロールが大きいわけでもないのにまともに補強できないとかありえないですよね。このぐらいにしておきます。

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