NHKカルチャーラジオ「漢詩を読む・日本の漢詩」
(1月26日放送)の録音を聞いた。
2012年10月~13年3月の放送は「幕末の動乱
の時期から、明治、大正、昭和まで」である。
三 不朽の盛事――大正
日清戦争・日露戦争を経て大正の世となる。
その前後の時期、質・量ともに圧倒的に漢詩を
制作されたのが大正天皇であった。
また、文豪たちも特色ある漢詩を多く遺している。
16 夏目漱石(2)
夏目漱石の漢詩は十七歳頃から没年まで二百首
あまりが残されている。
私が気に入った詩を 夏目漱石 作
大正五年、作者五十歳の作。本詩を詠んでから
およそ20日後、12月9日に漱石は亡くなった。
前半では、雑念にとらわれることのない心の有りよう
を求めることを述べ
後半では、自分を取り巻く自然に目を向け、達観を
求める心を、さまざまな角度から詠じている。