毎日夜7半に娘を自宅まで送り届けてくれる祖父母。
この日は夕方から熱が上がってきたと連絡が入っていた。
きっと明日は休むことになるから、急ぎの仕事だけ済ませよう。
…だめだ、単純なミスをしてパソコンを終了させてしまった。
娘のことが気になって、気もそぞろ。
仕事は諦めて帰ろう。
7時20分、自宅着。
7時40分、祖父の車が止まる音。
「何だかおかしいの」
玄関で祖母から娘を抱きかかえた…
目の焦点があってない、顔色青く唇は紫。
身体を硬直させて、唸っている。
熱性けいれんだとすぐに分かった。
どうしたらいい?どうしよう。
何か口に噛ませなきゃ。
側にあったガーゼを手に巻き、娘の口に。
ギシギシと噛み締めている。
私は娘を抱きしめて、祖父母がバスタオルや何かで温めてくれている。
友だちが子供の熱性けいれんで救急車を呼んだと話していた。
…どうしよう。
けいれんはおさまったけど、意識ある?
名前を呼んでも応答がないよ。
ダメだ、救急車を呼ぼう。
到着した救急車に娘と乗り込み、いろいろな質問に答える。
そのほとんどが曖昧で、気が動転していたことが分かる。
総合病院で診察を受けて、熱性けいれんの坐薬と熱坐薬を処方され、
救急車で運ばれている一時間も経たずに病院を出た。
家に帰る頃にはいつもの元気がでてきた。
ちょけて私たちを笑わせてくれる。
良かった。
明日は会社、お休みするね。
一緒にいようね。
熱性けいれんは熱が上がっている途中に起こるそうです。
けいれんしている間は呼吸は止まった状態だけど、後遺症などの心配はない。
けいれんが起きた時は抱き締めたりせずに衣服を緩めてあげる。
けいれんはほんの少しの時間でおさまること。
原因は不明だけど、遺伝の可能性がたかいらしいこと。
主人も一歳のころ、熱性けいれんを経験している。
今後、発熱した時は要注意だね。
cocchiy