先日、昼食中に携帯が光り、ディスプレイに文字が流れた。
何分か前に母から電話があったので、その続きの電話かと思った。
だが、2度目の着信は、友達からだった。
少し前に、メールで今月の土曜日の予定を伺っていた。
いつも返信は遅い。
きっと、その返事だろう思いながら、出た。
出ると、耳に飛び込んできたのは、男性の声だった。
???
なにゆえ、男性?
しかも、だれ?
頭のどこかで非常事態に備えよと促す指令が発令される。
それが彼女のお兄さんだと分かると、ざわざわと嫌な予感が押し寄せた。
お兄さんは、遠慮がちに、少し迷うような、ためらうような間合いで話す。
だから、次にどんな言葉が飛び出すのか、想像が重なって緊張が走る。
私には知らせたほうがいいと思って電話を下さったという。
えっ?
なにを?
何の知らせ?
最悪の事態を想像しそうになって、それを全否定する。
不安は恐怖へと変わる。
友達が事故にあったという。
事故?
交通事故?
息苦しさと不安と恐怖が私を支配する。
またしても、最悪の事態が押し寄せてきて私を潰そうとする。
早く次の言葉を聞きたいが、聞くのが怖い。
自転車同士の事故だという。
少し力が抜け、ほっとしたのも束の間、その言いよどむような間合いは、更なる「負」の気配を持ち込む。
まさか。。。今度は、その次に悪い事態が浮かんでくる。
腰の骨を骨折して、絶対安静だが、意識はあるという。
意識はある。。。
最悪の事態は回避できた。
よかった。。。
でも、私はすっかり腑抜け。
考えがまとまらない。
いや、なにも考えられない。
よろよろとしながら、知らせてくれたお礼を言って、電話を切った。
夕方になって、詳細が気になりだした。
実家に電話して聞いてみようと思ったが、連絡が取れず。。。
詳しいことが何もわからないので、落ち着かない。
病院は聞いたが、病室は聞いていない。
でも、まあ、とにかく、病院に行ってみるしかない。
顔を見るまで安心できないから。
と言うわけで、昨日、お見舞いに行ってきた。
確かに、寝たままで動けないから大変だが、思ったより元気そうで安心した。
詳細も聞けたし、状態もわかったし、私の気持ちは落ち着いた。
でも、彼女はまだまだ大変な日々が続く。
仕事がこれから超多忙期に入る時で、なんと、病室に持ち込まれていた。
頼りにされているとはいえ、辛いねぇ。。。
それにしても、いつ、なにが起こるかわからない。
気をつけていても、だ。