エール

最近、頻度は少ないけれど、電車を乗り過ごしてしまうことがある。
寝ていたわけでもなく、一応、場所を認識していたはずなのに。
通り過ぎる景色の中に駅が見え、ひとつ手前の駅だな、と思った。
それなのに、何故かその後に停車した駅をそのひとつ手前の駅だと勘違いした。
本当に理解できないけれど、そう思い込んでしまった。
だから、降車しなかった。
電車が走り出し、しばらくして、見慣れない景色に違和感を覚える。
はっと気づく。
あちゃーーーっ。
初めてではないので、駅に着くとダッシュで降り、階段を駆け上がり、反対方向のホームに走る。
発車ギリギリ、間一髪で滑り込みセーフ。

危うい。
こんな生活は望まない。
緩やかな時間の流れの中で生きていきたい。

がんばれ、私。

虹

昨日の夕方、虹を見た。
雨が降っているにもかかわらず、西には晴れ間の見える個所が所々あった。
そして、東の空には大きな虹。
その虹は、外側にもうひとつ、うっすらと虹がかかり、二重の虹となって現れた。
本来、虹は二重なのだとか？

思わず、カメラを向ける。
車の中からはあまりうまく取れなかったけれど、下車して歩き出すと、
その全貌の大きさに改めて感動した。

全く関係ないけれど、宝くじが当たりますように。

万歩計

昨日、母のタンスを片づけていた。
関連したものが他にもあったなと別室をいろいろ探していて、見つけたものがある。
母が亡くなる１年前に購入し、半年ほど使っていたであろう万歩計。
懐かしく思い、手に取った。
そして、身につけてみた。

つけた時間が遅かったので、取り外す時の歩数は大した数字ではなかった。
それを踏まえ、今朝は起きてすぐ、パジャマのポケットに万歩計を入れた。
そのわずか、おそらく１時間後、その記憶は私の頭からなぜか抜け落ちてしまった。

洗濯をしようとパジャマを着替え、気に留めることもなくそのまま放り込んだ。
しばらくすると、カラカラと何かがぶつかる音がした。
ファスナーでも当たっているのかな、程度に軽く思っていた。
でも、後でわかったが、ファスナーのついた服なんて入っていなかったのだ。

やがて、洗濯の終わりを告げるブザーが鳴り、洗濯物を取り出した。
と、な、な、なんと！
そこにいてはいけない万歩計が姿を現す。
きゃー、やってしまった。
そこで初めて、ポケットに入れたことを思い出す。
不思議なあのカラカラ音。
全てが繋がる。
チーーーーン。

ぱかっと開いてみると液晶は沈黙したまま、水を溜め込んでいた。

ああ、なんて短い生涯だったのか。。。
私のせいだ。。。
自分の愚かさに打ちのめされながら、でも諦めきれず、復活を試みる。

電池を外し、振る。
振って、振って、振りまくる。
さらに、ドライヤー。
熱風と冷風。
あ、冷風だけの方がいいのか？
液晶を見るとなんか、やばい。
熱風のせいか？
白くなってるしー。
水は一向に無くならないしー。

しかし、電池を入れてみると、蘇生した。
おお。
大丈夫だ。
そこから分解を試みる。
いや、止めておこう。
とにかく、ドライヤーをあてる。
振る。
再びドライヤー。
その内、段々水の量が減っているような？
そこから、ドライヤーでの地道な戦いが始まる。

そしてついに努力が実り、おそらく完全復活。
よかった。。。
本当によかった。
形見みたいなものだから。。。さ。

簡単に諦めちゃいけないんだな。

っていうか、ポケットに入れたこと、忘れるなよー。
洗濯機に入れる前には、ちゃんとポケットの中を確認しろよー。
ってことですかね。

気をつけよっと。