記録的な猛暑が続いた夏も終わり、すがすがしい秋が訪れるのかと思いきや、今度は記録的豪雨! しかもそれは単なる大雨ではなく、同じ場所に何時間も降り続いた結果、鬼怒川の堤防が決壊するという大変な事態を引き起こしました。 私の住む横浜も、一昨日は次々と南方から流れ込む雨雲が大雨を降らし続け、あちこちで避難勧告が出されたようです。 この荒天の原因は「二つ玉低気圧」。台風17号が太平洋側を北上し、18号は日本列島を通過したものの低気圧となって日本海を北に進みました。 これは日本気象協会がHPに載せている9月10日の天気図です。 こういう気圧配置は「二つ玉低気圧」といいます。日本列島を挟むように太平洋と日本海に低気圧があるので「二つ玉」と呼ばれますが、この形が発生すると天候は大荒れとなります。 1989年秋、私は二つ玉低気圧の接近によって、ものすごい恐怖を味わいました。 あの日は以前から計画していた「国師ヶ岳~大弛峠~朝日岳~金峰山~瑞牆(みずがき)山」を縦走中で、昼過ぎに金峰山(2,599m)に登頂。 丁度そのとき、曇り空に巨大な暗雲が湧き出てきました。今まで見たこともないような真っ黒な雲! 危険な雪雲です。 そこで瑞牆はあきらめて、一気に下山することにしました。 すると間もなく雪がチラホラ、チラホラ… まあこれなら大雪にならないうちに麓へ下りられると思っていたのですが、あっという間に本降りになってきました。 こりゃあ、まずいです。地図を見ると大日小屋というのがあったのですが、行ってみると開いていません。 更にスピードを上げて下り続けます。 すると避難小屋が現れました。 今日はここで夜を明かすしかありません。 ありったけのシャツやセーターを着込み、隅に積んであった毛布をかぶって暖かいお粥を作り、ウィスキーを呑んでやっと人心地がつきました。 外は吹雪のようで、小屋の隙間からどんどん雪と風が入ってきます。あちこちに吹き溜まりができ、寒くて仕方ありません。 持参しているシュラフに潜り込み、さらに毛布で包まって寝たのですが、凍傷になるかと思うほど手足が冷たく、結局、一睡もできずに朝を迎えました。 シュラフから這い出し、昨日作ったお粥の残りを見ると、コッフェルの中でカチンカチンに凍っていました。それを温め直して朝食にします。 日が昇ってきたので外に出ると、あたり一面まるで真冬の山のようになっていました。おかげで朝日を浴びてキラキラ光る木々が美しかったですけどね。 私は早めに避難小屋を見つけ、そこに入り込んだので凍死もせず生還できましたが、家に帰って新聞を読んでいたら、こんな大量遭難の記事が出ていたのでビックリしました。 立山連峰中高年大量遭難 この事故は二つ玉低気圧による気象遭難です。 それ以来、二つ玉低気圧の配置を見ると一応、警戒するようにしています。 皆さんも気をつけましょうね。 そして今回の大災害でまだ救助を待っている方々が早く発見され、救助されることを祈ります。 ←素晴らしき横浜中華街にクリックしてね |
ワシは臆病に行動することもあり山で怖い目にあったことはないのです。 しかし、最後に山に登ってから20年以上になります…
しかし、立山の事故は未然に回避できたと思うのですよ(微)
真っ白な雪の中で写真を撮り、何の音も聴こえず何の光も見えない雪中で一夜を明かしてみたいと思っています。
ちなみに酔っ払って外で寝て朝を迎えた事すらありません。
真冬の八ヶ岳でホワイトアウトになり、
身動きできなくなったときも恐怖でした。
ほかにも体験がいくつかありますので、
そのうち記事にします。
若いころは酔っ払って街中で野宿なんてことはよくありました。
冬の街中ビバークは厳しいですよ。
雪は怖いですよね。
山中湖で早朝の雪景色をカメラに収めるのは。。。
来年の目標です。(汗
丹沢もいいですよ。
大倉尾根、久々に登ってみたくなりました。