中華街ランチ探偵団「酔華」

中華料理店の密集する横浜中華街。最近はなかなかランチに行けないのだが、少しずつ更新していきます。

昭和26年4月24日の桜木町駅

2021年12月16日 | レトロ探偵団

 ここはJR根岸線桜木町駅のホーム。何年か前に転落防止のフェンスがつくられ安心して歩けるようになった。
 それまでは酔っぱらって帰宅するときなどは、足を踏み外さないようなるべく内側を歩いていたものだ。若い頃はここのベンチで寝込んでしまい、最終電車が来たことに気づき慌ててホームの縁に駆け寄ったりしていたこともある。今になって、よくぞ転落しなかったと思っている。

 さて、この桜木町駅ホームを撮影したのは、中央図書館で昔の新聞を調査した帰りのことだが、調査そのものはいつものように関係ない記事に目がいって時間を浪費してしまった。
 それらをお蔵入りさせてしまうのももったいないので、今日はそこで見た二つの記事を紹介しておこうと思う。


 昭和26年4月24日(火)の神奈川新聞。
 戦後2回目の地方選挙の結果を伝える記事が一面にあふれている。戦後初の選挙はこの4年前の昭和22年4月に行われているが、その時は県知事、県会議員、横浜市長、横浜市会議員選挙が一緒だった。つまり統一地方選挙ということで始まったのだ。しかし、いつの間にか首長が辞任したりして今では4つの選挙が揃わなくなってしまっている。横浜市では中田氏が真夏に辞任してしまった結果、その後は毎回夏の暑い盛りに投票しに行かなければならなくなった。
 
 それはともかく、昭和26年の選挙は今から見ると「へえ~」と思うことがある。まず新聞の曜日を見てほしい。4月24日は火曜日なのだ。ということは、選挙が行われたのは月曜日! 平日だった!
 そして凄いのが投票率。なんと80%に近かったという。

 画像が小さくて読みにくいと思うので、下に拡大できるものを貼り付けておく。
クリックして読んでみてね♪


 そして翌25日(水)には、こんな記事が紙面を踊った。


 桜木町事件(桜木町事故)だ。事故は24日(火)午後1時40分頃、桜木町駅ホーム約50m手前で起きた。
 1両目から出火し、あっという間に2両目に燃え移ったのだが、ドアが開かないため車内は大修羅場と化したと伝えている。
 その結果、100人近くの方々が焼死したのだった。

 事故のことは話に聞いていたけど、当時の記事を見るのは初めてだ。これによって、事故が市長・市会議員選挙の開票中に起きたことが分かった。
 当時、開票作業をしていた市役所職員に事故の情報は入ったのだろうか? そして開票結果を待っていた石河、平沼の両市長候補や市会議員候補たちは? その辺の事情は不明だが、当選した平沼亮三市長と市会議員にとっては、初仕事が大きな電車事故への対応だったのだろう。

詳しくはクリックして拡大。


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2 コメント

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Unknown (てつあん)
2021-12-17 08:40:59
事故の事例研究、とくに鉄道事故では必ずでてくる桜木町駅での火災事故ですね。
返信する
そうです (管理人)
2021-12-17 10:12:01
>てつあんさん
事故なのになぜか事件と言っていますね。
今年はあれから70年だったのです。
そういえば福知山線脱線事故が4月25日でした。
返信する

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