具の見えない梅蘭焼きソバ(893円)で有名な店。店の看板を見てもそれが分かります。店名よりもメニューの名称の方が大きいのですから。
それをマスコミが煽るので、いつ行っても観光客がいます。今日も8人中6人が梅蘭焼きソバを食べていました。
店は香港路の中ほどから中山路に向かう路地にあります。2軒並んでいるのですが、中は一緒。ここには昭和60年代まで、おにぎり屋さん「金太」があったのですが、そこが閉店したあと、この梅蘭が開業したのです。それが向かって左側の店舗。当時、右側はまだ民家(中村さんといった)で、その後こちらも梅蘭としてオープンしました。だから、正確に言えば左側が梅蘭本館で、右側が新館ということになるはず。ちなみに、市場通りにも店舗を構えています。
これの、どこが焼きそばだっ!と怒ってはいけません。 | 中からアンがドッと出てくるのです。 |
このソバが出てきて、「そそっかしいなあ、具をかけるのを忘れているじゃん」と思う人は、この店の客の中にはいません。みんな知っているのです。中からアンが出てくるのを。
これを食べているとき、いつも思い出すのが大阪流の“まむし”。関東で言えば鰻丼ですが、大阪の“まむし”はドンブリの蓋を開けてもウナギが見えません。タレのかかったご飯だけと思わせておいて、実は中からウナギが出てくるのです。
さて、梅蘭焼きそばの具には何が入っているのでしょうか? モヤシ、玉ネギ、ニラ、豚肉です。それらが片栗でネットリと固められています。味は非常に濃厚です。コッテリ派にはたまらないでしょうね。
ボリュームも凄いです。食べている途中でイヤになるほどあります。だから、食べ終わった後はいつも、もう食べなくてもいいやと思うのですが、でもコレがまた、ときどき食べたくなるんですね。
並んで食べるのはちょっと…という方にはテイクアウトがあります。値段はお店で食べるのと、たしか同じだったと思います。
銀紙に包まれてパックに入れられています。「ではでは」と銀紙をめくると… | 中から出てきたのは梅蘭焼きそばです。でも一部が破れていて内部が見えていました。 | さらにムリヤリ押し広げ中をフルオープンにしてみました。梅蘭焼きそばらしくありません。 |
急いで行く必要もないですよ。
最初の頃はクセになっていましたが、
今じゃあ、まったく食べたいという気がしません。
今度こそ今度こそと思いながら、なかなか行けないお店です。