ちーろぐ

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教育基本法反対の声について

2006-11-17 20:25:31 | 教育
教育基本法に反対する北星女子中学3年生が首相に意見書を提出
したそうです。

 十六日、衆院本会議で可決された教育基本法改正案について、
北星学園女子中高(浅里慎也校長、札幌市中央区)の中学三年生
が同日、改正反対を訴える安倍晋三首相あての意見書を送った。
同校は現行の教育基本法をつくったメンバーの一人、
河井道(一八七七-一九五三年)の母校で、生徒たちは
「先輩がつくった基本法の精神を曲げないで」と訴えている。

 意見書はA4サイズで四枚。教育の目標として
「我が国と郷土を愛する態度を養う」ことを掲げた改正案について、
「国を愛する心は人それぞれが自分から思うものであって、
おしつけられるものではない」と指摘。
安倍首相に「本当に私たちの将来のことを考えてくれていますか?
返答をください」と求めた。

 社会科で教育勅語について学んだのがきっかけ。改正案で「愛国心」
が重視されていることを知った三年生一クラスの二十七人が「戦前の
ように心が強制されるのは嫌」と相談。連名で意見書を作成し、
安倍首相のほか各党、扇千景参院議長にファクスで送った。

 改正案に反対する声は学校全体に広がり、中学では署名活動も行い、
高校も意見書を作成したほか、一人ずつ反対意見を記したカードも募集した。
十七日にも安倍首相や伊吹文明文部科学相などに郵送する。

 高校三年の生徒は「国にとって好ましくない人物というだけで、
仕事などに影響が出るのは怖い」と訴える。意見書を送ったクラス担任の
北野聡子教諭(32)は「子どもたちの行動力に驚いた。
考える力が育っている証拠で、担任として誇りに思う」と話している。

  【北海道新聞より引用】


この記事を読んで、私の第一印象は社会会の時間で教育勅語を学んだと
言っても、どのよう観点で学んだのか?と疑問に感じました。
なぜなら、私自身小・中学校時代は、日教組バリバリの先生から
「望んで戦争に行った者などでれもいない、赤紙一枚で人の命を
奪う戦争ほど愚かなものはない。
戦前の教育は間違っていた。自由がなく、思想統制が図られ子ども達を
戦争へ送ってしまった責任は大きい」
と言うようなことを、何度も何度も言い聞かされたのを思い出します。

そのような言葉と関連つけて話される、教育勅語についても天皇から
くだされたもので、戦争に人民を駆り立てる思想的道具であったように
聞かされていました。

だから、戦後天皇がなぜ優遇(すみません)されているのだろうと
大きく疑問に感じた時期もあったほどです。

今思えば、なんて純粋でいたいけな子どもにしかも絶対的な立場の
教師が一面的な教師の思想を押し付けていたものだ、と辟易とします。

この中学生も、ある意味まじめで純真で潔癖で正義感溢れる生徒なのでしょう。
しかし一面、全くもって欠如していることがあると思います。
奇しくも、担任教師が『考える力が育っている証拠』と語っていますが、
この考える力の根底に必要なことが、教えられていない。ことを思います。

考えるためにには、そして、自分の意見を導き出すためには、
多面的な情報の収集と精査が必要であることを、この学校では教えていない
ことを露呈しているからです。

このような学校のありかたこそ、戦前のような情報操作と思想操作が
起こりうる土壌のような気がしてなりません。

それにしても、この学校の社会科教師の教育勅語の授業を、一度受けて
みたいものです。