多くの幼稚園で、子ども達に親しまれている「メロディオン」
この楽器は、教育指導要領では「鍵盤ハーモニカ」という名称で
『幼児期及び低学年における、楽器の導入』という観点で以下のように
楽器選択を定められています。
ア 各学年で取り上げる打楽器は,木琴,鉄琴,我が国や諸外国に伝わる
様々な楽器を含めて,演奏の効果,学校や児童の実態を考慮して選択すること。
イ 第1学年及び第2学年で取り上げる身近な楽器は,様々な打楽器,
オルガン,
ハーモニカなどの中から児童の実態を考慮して選択すること。
鈴木楽器は、1961年このハーモニカの鍵盤式
【メロディオン】を、
世界で始めて開発したメーカーです。
メロディーとアコーディオンからイメージした造語で、開発者である
鈴木楽器の会長が命名されたそうです。
弊社も創業以来お取引をさせていただき、毎年たくさんの
子ども達にお届けさせていただいています。
そのような中で、今日鈴木楽器さんの音楽と楽器に込められた
高い『志』を、一本の「メロディオン」を通して教えて頂きました。
今春、幼稚園に入園したAくんは、自分で上手く呼吸の調整が出来ない
難病を持っていました。運動はもちろん、激しく泣いたりしても
症状は悪化するので、他の子ども達と同じようにメロディオンを
吹くことが出来ませんでした。
「僕もみんなと一緒にメロディオンしたい」
そんな小さな訴えに何とか応えたいと願い、早速鈴木楽器さんに
お願いしましたら、「何とかしてみましょう!」と特別仕様の製作に
取り掛かって下さいました。
Aくんの症状などの聞き取りを行い、本日待ちに待った完成品が
届けられたのです!!
(吹かなくてもジャバラで空気を送り込める仕組みです) (手作りのジャバラ)
Aくんが少しでも使いやすいように心を込めて、鈴木楽器の職人さんが
手作りで作って下さいました。
また、本体も音が出やすいように調整された特注品とのことでした。
このメロディオンを見た時、私と社長そして社員全員「すごい!!」
と本当に感動しました。鈴木楽器さんの心が届けられたと感じました。
さらに保護者の方へと先生へこのようなお手紙が同封されていました。
そこには、
「すべてのお子様に、同じように演奏の楽しさを味わって頂きたい
というのが、私どもの願いです。どうかこの楽器が少しでもご本人の
お役に立ちますようにご指導ください。」
と、書かれていました。
このようなメーカーの方と共にお仕事をさせていただける喜びと
感謝を持って読ませていただきました。
メロディオンは、子ども達の多くが始めて手にする「私の楽器」です。
そして、このメロディオンを通して個々の演奏を合わせて「合奏」
することにより「和音」を作り、ハーモニーを創るのです。
隣の友達と息を合わせて、美しい音色を生み出そうとすること。
そうして生まれた音が、メロディーを奏でること。
ここに、素晴らしい教育が施されることを、鈴木楽器さんは
願って楽器造りをされていることを感じました。
Aくん!素敵なハーモニーをみんなと一緒に演奏してね。
そんなことを言い合っているうちに、社長は特注メロディオンを
持って飛び出しました