ちーろぐ

今日の出逢いに感謝を込めて

戦後教育と靖国

2006-08-15 20:05:40 | つれづれに
一日中、小泉首相の靖国神社参拝の是非を論じています。

司会者も歴史を理解せず、つまりあからさまな史実すら知らないままで、
首相の靖国神社参拝はアジア外交の障害となると、誘導尋問を
続けているように感じます。

そもそも私は、靖国神社を論じるに、61年前の大東亜戦争時のみを
取り上げていることに、強い違和感を感じています。

明治2年に明治天皇によって建立された靖国神社は、近代日本樹立の
ために、命を捧げた人々をお祀りしているもであります。
幕末から今日に至るまで、絶え間なく日本を襲った外圧の中で
植民地化されることなく、国家の体を取り続けてきた日本の
避けられない苦悩の戦いに散った、全ての人を靖国神社はお祀り
しているのです。
だから、吉田松陰・坂本龍馬をはじめ幕末の志士達もお祀りされています。

国家のために、つまり究極の『公』のために、『私』の決意をもって
戦いに出た人々の魂を、お祀りしているのです。
「国家の平和と発展を願って」やまなかった兵士の、御霊をどのように
お祀りするかが、いかなる他国からの干渉も受けないことは、自明です。

しかし、町ゆく人々を含めマスコミ司会者までもが、なぜ「戦争責任」のある
A級戦犯と戦争被害者が共に、祀られるのは理解しがたい、と言うのでしょうか。

1つは、明らかな歴史的無知です。
一冊でも、戦後史の本を(正しいものですよ)読んだなら、
自分が受けてきた戦後教育が、偏ったものであったかを知るはずです。

私自身、小学校時代は共産党員の教師から
「日本はこんなひどいことをしたのですよ。
 戦前の日本は、全く考えられない狂気の時代であった」ことを
平和教育と称して教わりました。

そこには、日本人の尊厳や道徳・美徳 精神は一切語られませんでした。
61年前、教科書の道徳教育的な部分を真っ黒にに塗りつぶした
教育と一体何の変わりがあるのだろうかと、今は思います。

「国を愛する」と言うと、行き過ぎたナショナリズム・・・と
集中砲火を浴びます。
しかし、真のナショナルを知らないから、真のインターナショナルな
感性は育たないのではないでしょうか?

活発な議論は、とっても重要であると思います。
しかし、それと同時に国際感覚のある、れっきとした史実だけは
教育現場にあるべきではないかと、考えます。

日本人の真の独立は、そこからではないでしょうか?


終戦記念日

2006-08-15 09:19:24 | つれづれに
小泉首相が8月15日に靖国神社を参拝する、先日から
マスコミ各社・各紙面は大騒ぎでした。

私が感じるにこの10年ぐらいは、終戦記念日であっても
今年ほど61年前の戦争が語られたことは、なかったように感じます。
しかし、そのいずれの報道をとっても論点が定かにされていない
平和ボケした日本人の、安っぽい正義感から論じられているように
しか感じないのは、私だけでしょうか。

『靖国問題』

その問題とは何なのか。

『A級戦犯が合祀されているから、その戦犯が祀られた靖国に
 日本の指導者が、参拝に行くことは日本の戦争責任を
 日本が認めることをしない不遜な態度だ』

このA級戦犯とはそもそも一体何なのでしょう。
そして日本の戦争責任とは何なのでしょう。
戦犯だけが戦争を起こし、日本人を巻き込んで死に
追いやったのでしょうか。

戦後61年が経ち、時の経過は人々の記憶から、戦争が行われていた
「その時」のリアリティを失わせてしまいました。
歴史家にすれば、60年経った事柄を生々しく語ることはもはやしっくり来ない
もう少し冷静になって、それらの出来事を歴史の手に委ねることも必要なのでは?
と先日テレビで語っていました。

この言葉を聞いて、私は「もうちょっと待って!」と思いました。

なぜなら、私も含めて戦後教育を受けた日本人は
日本の近代100年の歴史を、日本人としていかに読み解くかを
認識できていないと思うからです。

中国は、自国の歴史を見る時その柱は
    『いかに共産主義は正しく民衆を導くものであるか』と説き

韓国は、『朝鮮民族がいかに優秀な民族であるか』を説いています。

では、日本はどうでしょうか。
日本の文化・文明がいかに素晴らしいかを説くでもなく、
100年前の日本の状況を対極的に語るわけでもなく、
ただただ「あんな無謀な戦争をした日本人は当時全くのアホだった」的な
自虐史観を植えつけてきたのではないでしょか?

靖国は、国思う者達が日本近代化の歴史の中で、命を賭したその思いを
受け止め、御霊よ安らかにと静かに祈る場所なのではないでしょうか。

生きている者は、何とでも言えます。
しかし、生きれども生きれなかった者たちに、本当にそんな理屈を
後世の私達が声高に言えるのでしょうか。

戦いの歴史は、勝者が作る。
日本は負けた。
この事実は変わりません。しかし、そこにあるリアリティのある歴史を
学びたいと心から願っています。